ヘタリア大帝国
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TURN95 マンシュタイン参戦その一
TURN95 マンシュタイン参戦
ヒムラーはミーリャから通信を受けていた、二人は立体テレビ電話で話す。
まずはミーリャがこうヒムラーに言う。
「こんにちは、ヒムラー総統」
「ああミーリャ首相お久しぶり」
ヒムラーも挨拶を返す。
「何の御用かな」
「うん、傭兵を雇ったらしいけれど」
「レッドファランクスだね」
「その人達こっちに回してくれるかな」
こうヒムラーに話す。
「満州の方にね」
「ああ、最初からそのつもりだったよこっちも」
ヒムラーは気さくな笑みを作ってミーリャに応えた。
「それじゃあね」
「お願いね」
「どクツにしてもソビエトには勝って欲しいからね」
善意の仮面を被って言う。
「だからね」
「同じ連合国としてね」
「その通りだよ」
こうミーリャに話す。
「じゃあレッドファランクスはそっちに行ってもらうね」
「そういうことでね。後は」
「何かな、次は」
「助けてもらうからね」
外交の話だった、援助を受けるからには。
「だからね」
「ははは、気遣いはいいよ」
「そういう訳にもいかないから。お礼として」
ミーリャは己の裁量からヒムラーに言った。
「こちらのヘリ空母の技術を供与するね」
「あっ、それをなんだ」
「うん、ヘリコプターは元々ドクツのだけれどね」
「こっちは空母はね」
ドクツの兵器の弱点だ、空母はまだ計画中でしかない。レーティアが言っていたことは嘘ではなかったのだ。
「グラーフ=ツェッペリンの建造をやっとはじめられそうだけれど」
「そうだよね、ソビエトはヘリ搭載だけれど空母はあるから」
「その技術を供与してくれるんだね」
「それでいいかな」
「願ったりだよ、それじゃあね」
「うん、レッドファランクスのことお願いね」
こうしてそのレッドファランクスは満州方面に回されることになった、ソビエトにしてもドクツにしてもいい話になった。
ミーリャはヒムラーとの電話での会談を終えてからカテーリンにその結果を話した。カテーリンはその話を聞いてこう言った。
「いいと思うわ」
「ヘリ空母の技術供与でよね」
「うん、どのみちドクツも空母を開発、建造するから」
それならというのだ。
「遅かれ早かれだからね」
「だからいいと思ったの」
ミーリャも首相としてその辺りを計算したのだ。
「それでなの」
「ミーリャちゃんの判断でいいと思うわ」
「あの総統さん信用出来ないし」
ミーリャは直感的にヒムラーをそうした人間だと見抜いていた、それで今も言うのだ。
「あまりいいもの渡したらね」
「絶対に後でこっちに仕掛けて来るから」
カテーリンも眉を顰めさせて言う。
「あの人信用出来ないから」
「そうよね」
「うん、あの人には渡さないの」
絶対に、だというのだ。
「大事なものはね」
「こっちはヘリコプターに潜水艦の技術を貰ったけれどね」
「勝ったから当然よ」
ソビエトの潜水艦はやはりドクツからの技術給与からだった。ヒムラーが講和の時に国土のかなりの部分の保全と引き換えに渡したのだ。
「それはね」
「そうよね」
ミーリャもカテーリンのその言葉に頷く。
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