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ヘタリア大帝国

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TURN94 ソビエト参戦その八

「これではです」
「次の攻撃を受ければ」
「負けるな、俺達が」
 ダグラスは警報が鳴る艦橋の中で言った、エンタープライズは大きく揺れているが彼はそこにしかと立っている。
「鉄鋼弾も来るしな」
「それを何とか凌いで」
「それからですね」 
 枢軸軍の艦載機とビームは潜水艦艦隊への攻撃に向けていた、それでソビエト軍主力への攻撃は弱かったのだ。
 これはわかっていた、だがだった。
「本当にこれは」
「尋常な攻撃ではありませんね」
「ソビエト軍は数だ」
 ダグラスも知っていることだった。
「圧倒的な火力で来るからな」
「まさにパイプオルガンですね」
「あのカテーリン書記長の」
「あいやーーーーー、戦艦旅順大破あるよ!」
 中国が己の艦隊の戦艦の一隻を見て声をあげていた。
「何という攻撃あるか!」
「中国さん無事か?」
 ダグラスは冷静な目でその中国に問うた。
「そっちは」
「大破でも何とか動いているある」
「あんたの戦艦もか?」
「何とかある」
 もっているというのだ、見れば彼の乗艦もかなりのダメージを受けている。
「首の皮一枚ある」
「もうすぐ敵の攻撃も終わるからな」
 そのパイプオルガンの如きものもというのだ。
「だからな」
「その時にあるな」
「まずは鉄鋼弾攻撃だ」
 最早枢軸軍の十八番になっている。
「それからだ」
「それで、あるな」
「次の攻撃で終わらせる」
 彼等の艦載機、ビームでの攻撃でだというのだ。
「それを仕掛けるからな」
「それまでの辛抱あるな」
「もうすぐだ」
 鉄鋼弾攻撃のそのはじまりはというのだ。
「待とうな、今は」
「わかったあるよ」
「まあこれは想定してるさ」
 ソビエト軍の火力を使った攻撃はというのだ。
「ソビエト軍相手だからな」
「そうあるな、流石はソビエトある」
「けれどな、やられっぱなしじゃないんだよ」
 ダグラスの目がまた光った、そのサングラスの奥の。
「やられたらな」
「やり返すあるな」
「それも二倍三倍にな」
「それならあるな」
「こっちの水雷攻撃の後だ」
 それからだった。
「敵の動きを止めて艦載機を放ってな」
「次にビームあるな」
「それでカタをつける」
 完全に、というのだ。
「そうするからな」
「わかったある、あと少しの辛抱ある」
「ああ、もう少しだよ」
 枢軸軍は今は待っていた、そして。
 敵のミサイル攻撃が終わったその時にだった。 
 東郷は手負いの猛獣達を放った、全軍に命じる。 
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