アクセル・ワールド〜黒き妖精王〜
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第四話 月の女神と妖精王
前書き
明奈のバトル‼
「さーて何をしようかね」
と俺は屋上で授業をサボっている
とは言ってもすでに学校側から自由参加扱いになっているから問題は無いのだが
「伊達に250+α生きてないんだよね。学校の中じゃ対戦出来ないしな〜暇だな〜」
『2年B組レイン・クライス君。至急教室へお戻りください』
「あり?何かあったのか?」
〜教室〜
「なんか呼ばれたんで帰ってきたんですが」
「ああ、来年の修学旅行の行き先を決めようと思ってな。今アンケートを取っているんだ。どこがいい?」
「別に何処でもいいです楽しめれば」
「そ、そうか……なら適当に先生が書いておくぞ」
「お願いしまーす」
「ああ、このままHRを行うから席に着いてくれ」
「うぃーっす」
「レイン!」
「ん?どうした【オレンジ】」
「今から対戦しに行くけど見にくる?」
「ん、なら行かせてもらおう」
「だれが居るかな〜。バースト・リンク‼」
俺の意識も同時に加速した
「おーい【オレンジ】!負けんじゃねえぞ‼」
「分かってるわよオベイロン‼それに、このフィールドは私にピッタリだもん!」
空には満月が光り輝いていた
そしてフィールドに降り立つのはオレンジ色のデュエルアバターだ
ツインテールのような髪型
背中には三日月を模した弓を背負っている
腰の辺りにはスカートのような物が付いている
「ほう、あんたが相手か【オレンジ・アルテミス】」
「ごめんね〜、私の暇つぶしに付き合ってもらうわよ【ブロンズ・ミノタウロス】君♪」
アルテミスの対戦相手はまさに名前の通りだった
青銅でできたミノタウロス
その手には巨大な斧が握られていた
そのLvはアルテミスと同じ6
「えっへへ〜、オベイロンが観てるから負けられないんだ〜」
「イチャイチャしてんじゃねえよ‼」
「君には関係ないでしょ!」
「おおおおお!《バーサーク・エリュマントス》‼‼」
ミノタウロスの目が紅く光り斧もまた同じ光に包まれた
「なんかやばそう……」
「ブオオオオオオ‼」
ドガァァァァァン‼
紅く光る斧を振り下ろしアルテミスが背にしていた大岩を砕いた
「何よその威力⁉」
アルテミスは弓を放つ
しかしその全ては斧により阻まれた
「むー……月光困惑‼」
アルテミスのもつ弓が光った
すると
「ブォォォオ!ブォォォオ‼」
ミノタウロスは周囲の地面を切りつけ始めた
「な、なんだ?どうしたんだ?」
と俺の目の前のギャラリーが言った
「あいつの必殺技の一つさ。今のは相手に幻影を見せる技だ。あいつの色はオレンジ、赤と黄色の中間色、あの弓は赤らしさを、あいつのアビリティは黄色らしさをよく反映しているのさ。見てな、あいつは強えから」
「なるほど……自分は赤のレギオン所属ですがあの頃の異名はよく知ってますよ」
「ああ、あれか……」
俺としては不本意なオレンジの異名…領土戦で俺とオレンジが常に一緒にいるから着いた異名
「月の妖精女王あなたと二人合わせて《真夏の夜の悪夢》って呼ばれてましたもんね。仲の良い夫婦ですよね」
「……君名前は?」
「ネオン・バンディットですが……」
「よし、これが終わったら速攻で勝負しかけに行くから覚悟しておけよ」
「すみませんでしたぁ‼」
1秒とかからずに土下座するネオン君
「ま、そろそろあいつの最強の能力が見れるよ」
上を見るとオレンジの必殺技ゲージが最大になっていた
そして左を見ると穴だらけになった岩が
(30秒の間にゲージ一旦消費して再度MAXまで溜めるとか…すげえな……)
「ブオオオオ‼」
斧を振りかぶりオレンジに襲いかかった
だが……
「ざーんねーん、私の勝ちだよ!」
ギリギリと弓を引き絞り
「月獣生誕射‼」
必殺技のコールと共に矢を放った
それは近くの木に当たりオレンジの必殺技ゲージがみるみる減っていった
それに呼応するように矢の刺さった木がオレンジ色の光に包まれ変形し始めた
そしてそれは……
「ギュヤァァァァァァァァアオ‼‼」
巨獣級のエネミーになったのだった
これがオレンジ・アルテミスの最大にして最強の必殺技月獣生誕射
矢の当たった無生物オブジェクトをテイム状態のアルテミス・エネミーへと変換する技だ
しかも、これは本体が倒されるか加速を辞めるまで使い続ける事が出来るのだ。まぁ、他の必殺技が使えなくなるという欠点はあるが1対1ではほぼ負ける事は無く無制限中立フィールドでの領土戦をやっていた頃は俺が一緒にいたからなおさら無敵
俺たちのコンビが成立し無双し始めたのが丁度真夏、相手からすれば悪夢のような組み合わせ
故に真夏の夜の悪夢
「これで終わりよ!やっちゃえ‼」
ミノタウロスはアルテミス・エネミーに食われたのだった
「お疲れ様」
「お腹すいた〜」
チラチラと俺を見てくる
奢れと言っているのか?
「分かったよ…何か奢ってやるよ」
「だーめ、今日はレインの家に泊まるって言っちゃったもん」
「俺への相談は?」
「別にいいじゃんレイン一人暮らしであの広さの部屋に住んでるんだから」
「そうだが……」
「てなわけでレッツゴー!」
「何があっても知らんぞ」
「レインになら何されても嬉しいもん」
「勘違いされる言い方をするな」
コツンと頭を叩いた
「痛っ!何するのよ!」
「おや?俺には何をされてもいいんじゃなかったのか?」
「そういう意味じゃない!」
そんなやり取りをしながら俺は家へと帰ったのだった
後書き
明奈が可愛いと思って頂けたら幸いです
感想お待ちしております
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