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作者:神悠
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二人の魔王

 
前書き
勢いで書きました。稚拙過ぎますが良ければお読みください。 

 
ゼロレクイエム決行の時がきた。


大衆が見守る中、ゼロとブリタニア皇帝ルルーシュが対峙する。

「痴れ者が!」

ルルーシュは懐から拳銃を取り出そうとするがゼロによって拳銃を弾き飛ばされた。

そこでルルーシュは小さく微笑んだ。

(そう、全ては計画通り。後はスザクが自分を貫くだけだ…)

しかしここで事態は急変する。なんと、空から体が2つに割れた男が降ってきたではないか。

「なんだあれは!?聞いてないぞ!!」

不測の事態に弱いルルーシュは慌てふためき、ゼロの仮面を被って視界が狭くなっていたスザクはその事に気づくのがわずかに遅れた。

そしてスザクが気づいた時には二人は男の中に吸い込まれてしまった。そこで二人の意識は途切れた。

数時間後


古市宅にはパンパンに顔を晴らした男鹿とその親友古市の姿があった。

「それでその話とお前がやられたのはどう繋がるんだ」

「まあまあ、これからなんだって」

その時の状況を語ろうとする男鹿に古市は耳を傾ける。

‘そこで若者がおっさんを2つに割るとなんと中からは赤ん坊と更に仮面の男とコスプレをした若者が出てきました’

「割るなァァアアーー!!もういいよっ!!とりあえずお前は負けちゃったんだな。」

「おいおいここからだぜ?大事なのは」

「お前の話スッゲーアホらしいわっ!俺はこれからデートなんだ。もう帰ってくれ!」

古市は鏡の前に立ち身だしなみを整えた。

「ええー、まあそんなこと言わずに」

「だまらっしゃい!!そんなに話を聞かせたいのならその3人をここに連れて来てこいやボケェ!」

「いいのか、連れてきても?」

「ああ、連れて来られるモンならな」

「そう言ってくれると思ったよ古市君。おーい、もう入ってきて良いぞ」

古市の許可をもらい安堵し様子の男鹿は部屋の外へと呼びかけた。

「もう、話は済んだのか?これから古市卿の所でお世話になる…ルルーシュ・ランペルージだ。宜しく頼む」

「同じくお世話になります。枢木スザクです。宜しくお願いします」

「ああ、こちらこそ……って待て待て待てェェい!!どういうことだ説明しろ男鹿ァァアア!!」

扉の向こうから現れたのは、美しいという言葉が似合うしかし何かのコスプレをした外国人とその腕には赤ん坊が、更に精悍な顔つきをしたこれまた体にピッタリと張り付いた妙なデザインのコスプレをした日本人がいた。
なんというか…うんカオスだ。

「だから説明しただろ。おっさんを割ったらこの3人が出てきたって。はあ、これだからバカは困るよ」

やれやれといったように首を横に振る男鹿。

「え?なにこれ、俺が悪いの?……ハハッそんなに俺バカだったのかー…ってなるかボケェ!!」

「うるせぇな。さっきからノリツッコミか多いんだよ」

「…もういいです。先ほどの話を続けてください」

「どこまで話したっけ?えーと」

‘えーとそれから、先に赤ん坊の方を攻略しようとした若者は次の選択肢から行動を選んだ’

〈生かす〉
〈殺す〉

「…これってツッコむべき?」

「後にしろ」

‘簡単に決めることができない若者は天の神に委ねることにしました。どちらにしようかなてんのかみさまのいうとおり。苦渋の決断の末、若者は赤ん坊を生かすことにしました。
一件落着と若者は今度は気絶していた二人の元へと近づきました。
しかし、ここでいきなり仮面の男は拳を振り上げ、若者はボッコボコに殴られましたとさ’

「なるほどな、それで仮面の男はどっちなんだ?」

こっちだと男鹿はこちらを見て微笑むスザクの方を指差した。しかし、古市の目にはそこまで凶暴そうな男には見えなかった。むしろ対極の位置にいると思った。

「話は終わったかな」

自己紹介以降、黙っていたルルーシュが声をかけた。

「ええ、一応終わりました。そこの赤ん坊には質問出来ないので貴方にいくつか質問してもよろしいでしょうか?」

「ああ、古市卿はそこの男鹿という男より話が分かる人のようだ。何せその男は我々が目を覚ますと同時に唐突に襲いかかろうとしたからな。最も、スザクが返り討ちにしたが」

古市は古市卿と呼ばれなんか高貴な人だなー。てか日本語上手だなーとか思っていたが、後半の部分でひどく驚いた。

「??…その話本当ですか?」

「ああ、本当だ」

「ちょ―っと待って下さいね。オイ、男鹿ァァアア!お前の話、嘘が混じってるだろランペルージさんはお前がいきなり襲いかかったと言ってるぞ選択肢はどうした?選択肢はァァアア!!」

古市は唾を飛ばす勢いで男鹿に詰め寄った。

「選択肢あったし。…仕方ねェな、そこら辺も話してやるよ」

‘赤ん坊のことはひとまず置いておき、今度は気絶した二人の対処方を考えました。

〈殴る〉
〈蹴る〉
〈ヨップル〉

丁度二人とも目が覚めたので若者はとびきりの笑顔でヨップルを行いました。

「ヨポロメリパピーーッ!!」

すると仮面の男にボッコボコに殴られましたとさ    完


「ヨップルすんじゃねぇぇええー!!お前それ一番ダメな奴だからな。そこは男鹿らしく殴るだろっ!!」

「ヨップルっ!」

「…もういいよ。すみませんランペルージさん男鹿は殴られても仕方のないことをしました」

「いや、構わん。あの類いの男とは出会ったことがなかったから新鮮でなかなか興味深かったよ。それと俺のことはルルーシュでいい」

「僕もスザクでいいよ」

「分かりました俺のことも古市でいいです。それでですね、おじさんの中から出てきたのは本当ですか?」

「あの男の話を聞く限りそうらしいな。だが、俺達もいきなりおじさんに吸い込まれてな。何が起こったのかよく分からん。」

「僕も質問したいんだけど、僕たちの事知ってる?」

「スザク、俺の顔と名前も知らないんだから、知ってるはずないだろ」

ハハハと笑い合う二人。

(どういうことだ?この二人は有名なのか?まあ、イケメンだしどこかの駆け出しアイドルなのかも。よし、知らないって言うと落ち込みそうだから知ってるフリをしよう)

「もちろん知ってますよ。だって有名ですもんね。内心いつそのことを言おうか思っていた所でしたよ。握手してもいいですか?俺ファンなんですよ」

よし、俺ナイス。とにこやかになる、古市とは対照に二人はとてつもない殺気を放ち、暇そうにしていた男鹿も二人を見た。

「ほう、まさか知らないというのは全て演技だったのか?…ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる。貴様達、死ねっ!」

「「…わかった」」

2人は舌を噛みきろうとする。しかし、その行為を終えることはなかった。
どうやらギアスが何者かによって、打ち破られたようだ。

ルルーシュとスザクは新たに乱入してきた女を睨み付けた。

「ギアスを打ち破るとは貴様、コード保持者か?」

「何の事だか分からんが、ここにあらせられる魔王カイゼル・デ・エンペラーナ・ベルゼバブ4世様の身に危険を感じた。死をもって償え!!」

「ならこちらも魔王ルルーシュとして対処しよう。ナイトオブゼロ枢木スザク。我にたてつくものは全て排除せよ!」

「イエス、ユアマジェスティ」

闘いの火蓋が切って落とされるかと思いきや、女の方が突然頭を下げた。

「申し訳ございません。貴方様がルルーシュ様だとは知らずにこのヒルデガルダ、粗相をしてしまいました。しかし、主君が危機に立たされていたのでつい怒りに我を忘れてしまったのでございます。何卒ご容赦下さい」

「…話が見えないのだか。お前たちが俺とスザクを呼んだのか?」

頭を下げ続けるヒルダに対しルルーシュは問いかけた。

「はい、それがですね…」

「なるほど、そういうわけで呼んだのか。しかし、大魔王は勝手すぎる。魔界の民が心配だ。…ところでお前、ベルと呼んでもいいか?」

「ダッ!」

一連の騒ぎの後、一同は古市のリビングでお茶を飲みながら話していた。

ヒルダによるとカイゼル・デ・エンペラーナ・ベルゼバブ4世を立派な魔王と育てるために親代わりとして悪逆皇帝の名で魔界でも有名だったルルーシュを呼んだそうだ。ルルーシュをこちらに呼んだのはルルーシュがいた世界では何故か高位の悪魔は現界出来ないからだそうだ。
古市がルルーシュ達を知っていたことに関しては駆け出しアイドルだと思って今のうちにつばをつけておこう、と本人が供述し誤解が解けた。


ベル坊はルルーシュの腕の中ですやすやと眠っており、話についていけない男鹿と古市はヨップルごっこに興じていた。

「そうでございます。勝手な事とは思いますがよろしいでしょうか?」

「ヨップル!!」

「すまないが、あちらの世界でやり残したことがある。」

「ヨパレリレーヌ!!」

「うん、僕達は最後の仕事をする前にここに飛ばされたからね。早く戻らないと世界が…」

「ヨペカヌリーヤ?」

「ヨポロメリパピーーッ!!」

「ルルーシュ様、スザク様が懸念しておられるのはゼロレクイエムの事でしょう?でしたらちゃんと遂行出来ていますよ。これを見てください」

ヒルダが差し出した手鏡を見るとそこにはルルーシュ達がいた世界が写っていた。

そして悪逆皇帝ルルーシュを倒した英雄としてルルーシュとスザクをこの世界に送りこんだアランドロンが祭り上げられていた。確かに世界は優しくなっていた。

「バカな俺達の綿密な計画がこんな結末を迎えていたとは」

「なんだか、バカらしくなってきたね」

「これでルルーシュ様とスザク様もあの世界に未練はないでしょう。ですのでお願いできませんか」

「…俺は世界の破壊に加担することは出来ない。そもそも俺がブリタニアのやり方を批判していたことを知っていたはずだ。しかし、ただ統治者として育てるのなら引き受けよう」

「なら、交渉決裂ですね。申し訳ありませんが、殺させて頂きます」

「ヒルダよ、お前はベルの侍女なのだろう?本当にベルのことを思うのならしっかりとした施政者に育てるべきだ。」

「わ、私は…」

「これでも俺は元皇子だったんだ。礼儀や作法から教えてやるぞ。それでも決裂というのならいいだろう。…スザク」

ルルーシュの前にスザクが立ちいつでも闘えるよう身構える。

「…ではお言葉に甘えたいと思います。私共々宜しくお願いします」

「こちらこそ宜しく頼む。始めに言っておくが子育てはあまり気負いせずに行った方がいいぞ」

「なっ…!?」

ヒルダは大魔王と同じことをルルーシュに言われ思わず赤面した。

「話は以上だな。古市これから少しの間世話になるな。宜しく頼む」

ルルーシュはヨップルごっこをしていて誰からにもスルーされ男鹿と共に落ち込んでいた古市に声をかけた。

「ようやく出番キタァァアアーってどういうこと?」

意味がわからずポカンとする古市にスザクはやれやれといった風に返答する。

「男鹿は君に話していなかったのか。会った時にルルーシュが言ったと思うけど住む場所を探す間お世話になるよ。よろしくね」

「はぁ…分かりました。でも最長でも一週間ですよ」

しぶしぶと了承する古市。

こうして二人の魔王の物語が始まった。
       続く!…かも

「そういえば、こんなところにヨップル星人がいたんだな。珍しい」

「今ごろですかっ!!」 
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