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ソードアート・オンライン~紅き剣聖~

作者:ARISEN
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一部 浮遊城アインクラッド編
  隠されし記録~最初のPKプレイヤー~ 決戦篇

 
前書き
一層篇終了です! 

 
sideサキ

「アスカ!」
私は男たちに連れられ、ソウスケ君と出会った洞窟の近くにあった小屋の前で倒れていた友人を見つけ、側に寄ろうとした。
─だけど
「おっと、駄目だせお嬢ちゃん! これからねー、殺人(ショー)が始まるから……………」
恰幅のいい、悪くすると太った男に手首を掴まれ、こう告げられた。
「そこでイイコにしてないとね!」
私はこの時、初めて人の笑顔を醜いと思った。
「ショーだなんて………絶対にさせない! アスカを放して!」
アスカはこうしている間にも命の危機が迫っている。
「おい、リード、剣はこれだったっけか?」
痩身の男が海賊刀(カトラス)を持ち、リードと呼ばれた男に言った。
「そうだよ相棒、にしてもスコルピオさんが遅くないかい?」
リードが相棒に言った。
「確かに……ソウスケってガキの相手だったよな?」
「……(コクン)」
「あなたたち……ソウスケ君まで!? 何が目的なの?」
私は男たちを睨む。
「………そろそろ、時間」
「もうそんな時か! では相棒、ショーの始まりだ」
リードが醜い笑顔をする。
「止めてー!!!」
私は叫ぶしか出来ない。
「…………サキ……サキは、生きて……お願い」
アスカが口を開く、しかしそれは─
「そんな……そんな言葉、聞きたくない! 嫌だよ! アスカ!」
「………ごめん、サキ……バイバイ」
アスカは微笑む。
「あばよー!!!」
カトラスがアスカのHPを喰らい尽くす。


嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌

「嫌ーっ!!!!」
何も出来なかった。
何も守れなかった。
何も救えなかった。
私は無力だった。
私は叫ぶしか出来なかった─

─いや、まだ出来ることはある、1つだけ、

アスカを殺したこの男たちを1人残らず─
「……す……殺す、殺します!」
油断していた《デブ》の腕を振りほどく。
「へ?」
デブが間抜けた声を出す。
私は腰から曲刀を引き抜く。
そのまま、至近距離で曲刀ソードスキル《リーバー》を体を使い、威力をブーストしながら放つ。
私の曲刀がデブの命を捉える。
「はぁぁぁっ!」
クリティカルしたのか、もともとHPが減っていたのか、デブは四散した。
私の体はディレイが終わっても固まったままだった。
「サキ!」
そこに現れたのは、ソウスケ君だった。




******************




sideソウスケ

俺の目が最初に捉えたのは、サキがデブをキルしたところだった。
「サキ!」
俺はサキの側に駆け寄り、サキを抱き締める。
「……ごめん、間に合わなかった……」
サキのカーソルはオレンジになっていた。
「………君、ソウスケ君ソウスケ君ソウスケ君!!!」
サキは涙を流しながら、俺を強く抱き締め返してくる。
「…………………サキ、少しの間待ってて、すぐに終わるから!!」
恐らく、アスカさんは死んだのだろう、
俺があの洞窟に入ったせいで、アスカさんは死んだ。
俺があの洞窟に入ったせいで、サキは人を殺した。
「ふざけるなよ、屑共が………」
「あん? んだとテメェ!」
1人の男がキレ出す。
「待ちたまえ、君はソウスケだね?」
リードが言った。
俺は言う。
「スコルピオなら殺した…………次はお前らだ」
『!!!?』
リードたちは驚愕した。
「くっ! 全員でかかるぞ!」
『オウッ!』
「ひぃ、ふぅ、みぃ…………5人か」
リードたちはバラバラに突っ込んでくる。
俺は片手剣を構え、左手に落ちていた、サキの曲刀を構える。
「《霧島流二剣術》 伍ノ型 《陽炎(かげろう)》…………散れ」
陽炎は10連撃、1人二発ずつ喰らわせる。
ある人は叫びながら。
ある人は目を丸くしながら散っていった。

もう、そこに存在していたのは、ソウスケとサキだけだった。

サキがオレンジになってしまったので、俺とサキは洞窟にある安全エリアで休むことになった。
「ソウスケ君、ごめんね……」
二人並んで壁に寄りかかりながら、サキが言った。
「? 何が?」
「私なんかのために人を─」
「─サキ、その事はいいって、それよりさ、知り合いに聞いたんだけど、グリーンに戻すクエストってのがあるみたいなんだ」
「うん……」
サキは俯く。
俺はサキの顔を両手で挟み顔を上げさせ、目を合わせる。
「……………」
サキは顔を紅潮させる。
「なにしけた顔してんだよサキ、お前らしくねーぞ!」
「…私……らしく?」
「うん、きっとこの世界じゃ、これからも今回みたいな事件は起こるだろう」
「うん……」
「お前は……サキにはいつも笑っていて欲しい! 俺はサキの笑顔に救われた! だからな!」
サキはきょとんとしていたが、突然噴き出した。
「ソ、ソウスケ君、それって、へたなプロポーズみたいだよ!」
「んなっ! そんなつもりは─」
俺は全身が熱くなった。
「─私じゃ不満?」
サキはイジワルそうな笑みを浮かべる。
「そんなわけ! ……って! からかってるんだろ!」
「てへ、バレた?」
「あのなぁ~………」
サキはふと、真面目な顔になり、
「ソウスケ君、ありがとう!」
そう言って、立ち上がり俺の手を握ってくる。
「サキ!?」
「行こっ! 早く街に帰りたいし!」
そう言ってサキは俺を引っ張りながら走っていく。
「ちょ! 待てって、サキ!」
「ふふっ! やーだよ!」
サキの足取りはいつもより軽い気がした。 
 

 
後書き
ソウスケ「ふぅ、にしても俺チートすぎだろ!」

サキ「10連撃だもんねー!」

ARISEN 「一層はここで終了です!」

全プレイヤー『ボスは?』

キリト「はしょるみたいだな」

ユイ「パパーっ!」

キリト「アスナに続きユイまでフライング!?」

ユイ「だって、私の出番当分無さそうじゃないですか!」

サキ「あははは……………」

ユイ「疑問、感想等お待ちしています!」 
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