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思わず目を覆ったが、後悔。
耳に聞こえた
吹き出すような液体の音
耳を塞げばよかった・・・!!
絶対殺られた
絶対殺られた
絶対殺られたー!!
目に浮かぶ
血濡れの少女の姿
『いい子だ、そのまま押さえてろよ』
「は、、、?」
目を開けると
寄生虫の体に、黄色い半透明の液体が絡みついていた
「はーやーくー
いがいとこの子ちからつよいよー」
液体がボコボコと泡立つと
さっきの女の子が現れた もちろん半透明だ
「グッルルッッ!!ガァッツアッグルゥゥウ!!」
騒ぐ寄生虫の口に液体が集まって
声と呼吸を奪う
『よし』
ツクバが刀を振り上げて
相手の土手っ腹に突き刺し
そのまま地面へ押し倒した
ガポガポと苦しみの声を上げるが
ツクバは力を緩めない
『油美、離れとけ
発熱!!』
「グルァァアアァァァ!!」
口に纏わりついていた液体が外れて
地を震わせるほどの 叫び声が夜に響いく
「ん?、、臭っ・・」
鼻につく異臭
刀の刺さったあたりから
黒い煙が上がっている
「溶けてる、、アレか臭いの原因」
「ねーくさいねー」
「うっわ!、」
いつの間にか隣には
輪郭のはっきりしたあの少女が立っていた
鼻をつまんで
くさいくさいと繰り返している
苦しそうに手足をばたつかせていた寄生虫は
やがてゆっくりと 動きを止めた
「やったのか?」
『あぁ、駆除完了だ』
足で押さえつけて
力いっぱい刀を引き抜く
とたんに体が砕けると
青い光が
田町へと吸い込まれていった
「今のは なんだ」
『喰われた部分が戻ったんだよ
じゃぁ、、ちょこっと失礼するよ』
ふよふよと宙を彷徨う光の幾つかを
瓶に入れて しっかりと蓋を閉めた
「わーい。なかまがふえるねー
どんな子かなぁ〜」
ツクバに駆け寄ると
その周りをキャッキャっと駆けまわる
『さぁな、帰ってからだ。
テーブル解除、こっちへおいで』
テーブルが消えて
4枚の板は液体のように溶けて集まり
1枚の板に変わって
田町を乗せると ツクバに応えて
こっちにゆっくりと飛んできた
すっかり忘れさられていた田町は
完全にのびていて 四肢を投げ出している
ベンチに寝かせて
俺達3人も
別のベンチに座った
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