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ヘタリア大帝国

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TURN86 宇宙台風その三

「よし、今やな」
「そうだホーーーー!」
「台風様様だホーーーー!」
 ハニワ達はチリのその言葉に頷く。
「そや、ここでや」
「攻めるホーーーー!」
「総攻撃だホーーーー!」
 東郷の読み通りハニワ達はビームで攻撃を仕掛けた、そのうえで。
 枢軸軍に攻撃を浴びせる、それでだった。
 枢軸軍はそれなりのダメージを受けた、だがだった。 
 東郷はそのダメージにも焦らずに全軍に命じた。
「よし、次だ」
「はい、まずは宇宙怪獣にですね」
「そうだ、ビーム攻撃だ」
 こう秋山に告げたのである。
「まずは宇宙怪獣を倒してだ」
「そしてですね」
「それから鉄鋼弾だ」
「ハニワ達にはそれで」
「一応ダメージは与えているがな」
 台風に振り分けなかった分の艦載機を回していたのだ。
「それでもここはだ」
「はい、鉄鋼弾を使いましょう」
「それにだ」
 それに加えてだった。
「敵の通常艦隊だが」
「彼は後で」
「そうだ、そうする」
 こう言ってそうしてだった。
 彼等は秋山の立てた作戦計画通りに攻撃を続ける、宇宙怪獣にはビーム、そしてそのうえでハニワ達にはだった。
 鉄鋼弾を放つ、これでハニワ達は壊滅した。
 宇宙怪獣もだ、だがだった。
 通常艦隊が残っていた、その艦隊が。
 チリはその彼等に攻撃命令を出した。
「ええな」
「ほないきますか!」
「総攻撃ですな!」
「めっちゃダメージ受けてるけれどな」
 ハニワも宇宙怪獣も壊滅している、やはり枢軸軍は強い。 
 しかしまだ通常艦隊がいる、それでだった。
「意地見せるで」
「了解!」
「やったりましょ!」
 通常艦隊を率いる生物学的に人間である提督達も将兵達も応える、そしてそのうえで攻撃を仕掛けたのである。
 彼等なりに照準を合わせて攻撃を浴びせる、それで。
 枢軸軍は再びダメージを受けた、そのダメージはというと。
「無視できないな」
「アステカ帝国との戦いで最大のダメージです」
 秋山が東郷に返す、報告される艦隊の損害はというと。
「赤城の甲板がやられました」
「飛竜左舷に被弾です」
「初雪中破です」
「金剛が火を噴いています」
「多いな」
 東郷はその報告を聞いて述べた。
「撃沈された艦艇は少ないがな」
「はい、やはり多いです」
「想定の範囲内だがな」
 秋山にこう言いはした。
「だがな、ここで勝たなければな」
「全軍テキサスまで一旦退くしかないですね」
「その場合確実にペルーは失う」 
 折角手に入れたその星域をだというのだ。
「まずいことにな」
「そうですね。見れば敵の数はまだ」
「倍以上だ」
 通常艦隊だけでもそれだけあった。
「もう台風もハニワもいないがな」
「それでもここは下手をすれば」
「少し無理が必要か?」
 東郷は今以上の損害を覚悟した。
「ここは」
「そうですね、そうでもして」
「勝つ、チリは絶対に攻略しないとな」
「敵はアステカだけではありません」
 このこともあった。 
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