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ハイスクールD×D―魔法使いのキセキ―

作者:Nation
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戦闘校舎のフェニックス
  第17話

 
前書き
この作品をお待ちにしていた方々、投稿が遅れてしまい申し訳ございません。
この連休は家を空けていたため書くことができませんでした。

来週から投稿頻度が落ちてしまうため今週でかけるとこまで書いてしまいたいです。

是非見ていってください。 

 
 ライザーとのレーティングゲームが決まった日の夜。
 俺は今、教授の部屋で色々な本を読んでいる。
 ここにある本は全て教授が書いた本で、その8割以上が魔法に関する本。俺の教材用の本や、教授が趣味で作ったもの、教授の研究成果などがある。
 それ以外は神話世界についての本が少しあるくらいだ。普段ならたまに読むが今日はこっちに用はない。
 ライザーとのゲームに俺も出ることになった。普段お世話になっている部長の恩返しをするためにしっかりと働かないといけない。
 そのため俺が使えそうな魔法が書かれている本や、今回のゲームで使えそうな魔法が書かれた本を探している。
 ライザーがハンデとして与えた時間は十日。
 部長ならこの十日間、授業が無い時間を修行に当てるだろう。
 体力作りや戦闘の経験も重要だが、俺は魔法使い。魔法の精度を高めることも必要になる。簡単な魔法だろうと、極めれば通用するだろうし、より高度な魔法が使えるようになれば戦術も広がる。
 それにレーティングゲームは単純な戦闘をするモノではなく、戦略を競うゲームでもある。戦闘力が格下でも戦略で勝つこともできる。
 様々な手を使えるようにするためにも手札を増やしておく。
 ここには様々な魔法が記された本があるためそういう意味ではかなり悩む。
 俺の技量が低いからかなりの数は除外されるのだが、俺が使えそうなもの全てを覚えるのは十日じゃ無理だ。そのため選別しなければならない。
 今日は選別に当て、明日から本格的にやっていくことにしよう。
 そうして魔法の選別をしているとノックされる。
「・・・朔夜先輩。少しいいですか?」
 どうやら小猫のようだ。
「いいぞ。どうした?」
「・・先ほど部長から連絡があり明日の朝から合宿する事になりました」
「学校でか?」
「・・・いえ、グレモリー家が所有する別荘です」
 少し予想外だが納得できるな。ただ
「授業はどうするんだ?」
「・・・そこは部長の力でなんとか」
 さすが、部長。裏で学園を牛耳っているだけある。
 そこで携帯が鳴った。画面には『部長』の文字。
 合宿についてだろうか?
「もしもし?」
「朔夜?合宿については聞いたかしら?」
「はい、今聞きました」
「そういうことだから準備しといてね」
「わかりました」
「それで、イッセーに連絡しようと思ったのだけど連絡がつかないのよ」
 あいつ、放課後の事を気にしてトレーニングでもしてるのか?
「アーシアには?」
「それがアーシアにもつかないの。それであなたにイッセーの家に連絡をしてほしいのよ」
 なるほど。それで連絡してきたのか。
「わかりました。イッセーに合宿の事を伝えればいいんですね?」
「ええ、お願いね」
 そういって電話を切り、イッセーの家に連絡を入れる。
 コール音が続き、電話がつながる。
「もしもし、兵藤ですが」
「望月です。イッセーいますか?」
 イッセーの母さんが出た。電話の相手が俺だと気が付くと一気に興奮しだした。
「朔夜君!ごめんね。今イッセー、アーシアさんとお風呂で子作り中なのよ!」
 ・・・はい?何をやってるんだ?
 俺がやや思考停止状態に陥ってることに気付かないまま兵藤母は言葉を続けている。
 ただ、良く聞くと後ろからイッセーらしき叫び声が聞こえている。
 そして、イッセーに変わった。
「朔夜!母さんが言ったことは気にするな!勘違いだ!」
 イッセーは必死だった。
「何をしたんだ?」
「いや、考え事をしながら風呂に入ろうとしたら、アーシアが入っていることに気が付かなくてな。そこを母さんに見られた」
 なるほど。それで子作りか。
 普段なら小言の一つも言いたい所だが、あいにく今はそんな余裕がない。
「イッセー。面倒だからさっさと用事を済ます」
「お、おう。お前が小言の一つも言わないとは随分と急なんだな」
「まあな。それで、内容だが明日から部長の所有する別荘で合宿をすることになった」
「レーティングゲームに向けてか」
「ああ、十日の時間を有効に使うためだろう。授業は部長の力で何とかなるとさ」
「わかった。ありがてぇ。丁度みんなにいろいろ教わりたかったんだ」
 さすがイッセー。めげないな。
「そういうことだから、準備をしておけ。後、アーシアにも伝えておけ」
「ああ、わかった!」
 そうして電話を切る。
 さて、続きをして外泊の支度をしよう。


 ◇◆◇


 翌朝、学校に集合した俺たちはすぐに魔法陣で宿泊場所のある山のふもとに跳んだ。
 俺、イッセー、祐斗、小猫に荷物を分けてそれを背負い登山をしている。
「ふー、ふー」
 イッセーは息絶え絶えで登っている。
 俺もイッセーほどではないがきつい。身体強化を使えば楽に登れるだろうが修行にならない。
 祐斗は余裕があるのかたまに脇道にそれては、山菜を摘んでいる。
 そして小猫は俺たちの数倍の量の荷物を持ち普通に登っていた。
 量的には人間である俺が一番少なくその次にイッセーと祐斗が同じくらい、俺たち3人の合計以上を小猫が持っている。
 各自の宿泊道具だと考えても量が多すぎる気がするが気にしない。
「ほらイッセー、早くなさい」
 鬼が居た。悪魔だが。
 まぁ、今回は鬼になってでも厳しくしないといけないので仕方がない。
「・・・お先に」
 小猫がイッセーの横を通り過ぎる。
 自分より小柄な女の子が自分が持つ荷物より数倍の荷物を持っているのだから敗北感を味わいながら気合を入れ直して歩き出した。
「うぉぉぉおぉぉお!!!」
 そうして、無事修行場所である別荘に到着した。


 ◇◆◇


「着替えたらすぐに始めるわよ」
 部長のその指示に動きだし自室で着替える。
 今回の修行は部長の指示でメニューが組まれている。
 話を聞くにイッセーの強化を中心に特訓をするようだ。
 妥当だと思う。
 実践経験もある祐斗や小猫は急激な成長は難しいが、最近基礎を作り出したイッセーなら十日の間に成長させることはできる。
 それにイッセーの『赤龍帝の籠手』は使用者の基礎が高ければ高いほど効果が発揮され、そして上限も上がる。
 レイナーレを殴り飛ばした時でも相当な力があったから、体を作り、戦い方を覚えれば十分に活躍できるはずだ。
 後は連携か。
 もともとの眷属である祐斗たちは大丈夫だろうが、新しい眷属のイッセーや、今回助っ人で参加する俺も最低限の連携をできるようにしないといけない。
 チームプレイは1+1ではなく、1+1を超えることが出来るとよく言うが逆もありうる。
 連携がうまくいかなければ一人で倒せたはずの相手ですら負ける場合もあるのだから、最低限の連携は必要になる。
 余裕があるのなら一対多の戦いも想定しておきたいところだ。
 今回のゲームは7対16で行う。単純に一人当たり二人を相手にしないといけない。
 駒の価値の観点で言えばイッセーは『兵士』を8つ使用しているから。今後もこういったケースが起きるだろう。
 そういう意味でも多人数を相手にする戦いを想定するのもいい。
 まぁ、色々考えたが、どれもイッセーが戦えるようになってからの話か。
 俺自身は使える魔法の精度を上げ、新しく魔法を覚える。そしてそれらを実践で使えるようにする。これがメインだ。
 基礎は一応イッセーよりはできているが、実践経験はイッセーと同じくらい。最近は祐斗達と打ち合っているが、魔法を使っていないためこの修行では魔法を使った戦い方を学ぶ必要がある。実践を摘めばある程度、様になるだろう。
 メニューについて考えながらジャージに着替え、準備もできたので玄関に行くとすでに全員集まっていた。
 ちょっと考えすぎたか。
「そろったわね。それじゃ始めましょうか」
 レーティングゲームに向けた訓練が始まる。 
 

 
後書き
この話で3000文字くらいなんですよね。
短い気もしたのですがキリが良かったのと連休投稿できなかったので早く上げたかったのでこのくらいですみません。

次回から本格的な修行の話になります。

ここまで読んでいただきありがとうございました。 
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