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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第九十一話 忍ぶ乙女達その八

「さっきから尾室さんの姿が見えないんだけれどね」
「そういえばそうよね」
 飛鳥も彼女達が今いるトレーラーの中を見回しながら焔に応えた。
「尾室さんだけは」
「何でいないんだい?それで」
「運転してるからよ」
 小沢は二人のその問いにあっさりと答えた。。
「だからよ」
「あっ、そうですね」
「車だからな」
 二人も言われてはっとした顔になる。
「運転する人がいないと」
「動く筈がないな」
「尾室君がいないことに気付かれてからですね」
 そのことを思い出したたとだ、北條も指摘した。
「そのことを思い出されたのは」
「はい、すいません」
「あたしもだよ」
 二人はバツの悪そうな顔になって述べた。
「尾室さんがおられないことに気付いて」
「それでなんだよ、済まないな」
「いえ、お気にならさずに」
「大したことじゃないわよ」
 北條と小沢は二人に笑ってこう返した。
「尾室君には悪いけれど彼確かに目立たかない」
「それは貴女達の責任ではありません」
「彼の存在感がないせいだから」
「お気になさらずに」
「だといいんですけれど」
「流石に気付かなかったのは悪かったわ」
 小沢はその尾室のいる運転席の方も見た。
「彼はね、どうしてもね」
「ううん、ひょっとしたら尾室さんって」
「忍に向いていないか?」
 ここで二人はこうも思った。
「隠れるの上手そうだし」
「気配を感じさせないからな」
「仮面ライダーG5チームのリーダーもいいですけれど」
「忍にも向いているのかも知れないな」
「ああ、そういえばそうね」
 小沢も二人の言葉に気付いた。
「彼忍にもなれそうね」
「そうですよね、気配を感じさせないですから」
「向いているな」
「意外な資質ね」
「そうですね」
 北條も同意して頷く。
「彼にも一度勧めてみようかしら」
「忍者の能力も身につけてはどうかと」
「忍者の能力を持つ仮面ライダーも強いし」
「有り難いですね」
 こう話すのだった、そして。
 一行は門の前に来た、その門はというと。
 武家屋敷のそれの様な門だった、重厚なその門を前にして。
 津上はバイクを停止させたうえで他のライダー達に問うた。
「じゃあここを潜って、ですね」
「次の世界に行くか」
「そうするか」
 その津上に氷川と葦原が応える。
「今から」
「また戦うんだな、俺達は」
「そうなるよな、やっぱり」
「スサノオとの戦いは続くか」
 葦原は今は遠い目になっていた、そのうえでの言葉は。
「それは運命だったのかもな」
「仮面ライダーになってしまったからな、僕達は」
 葦原はなってしまった、氷川はなろうとしてなった、そうした違いはあるがなったということには変わりがない。
 そのなってしまった彼等がだ、お互いに話してだった。 
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