| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ヘタリア大帝国

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

TURN84 山下の焦りその四

「連合のこともありますし早急に終わらせたいですが」
「その連合国ですが」
 小澤が言う。
「どうもそのダメージが彼等の予想を遥かに超えていて」
「それでか」
 東郷は話を聞いて言葉を出した。
「暫くは来ないか」
「時間的余裕はあります」
「奥州もかなり派手にやり合ったからな」
「ああ、欧州は壮絶だよ」    
 ハンガリー兄が欧州の現状を話す。
「エイリスも相当な損害を出してね」
「無事なのは星域だけか」
「うん、かなり疲弊してるよ」
 そしてだった。
「ドクツとその占領地域、それにイタリンとソビエトの大部分もね」
「戦場になったな」
「総力戦でかなり消耗したし」
「それでだな」
「うん、戦力の再編成に手間取っていてもね」
「不思議じゃないか」
「兵器も随分壊れたし」
 それにだった。
「将兵もね。戦死者こそ少なくても」
 それでもだというのだ。
「負傷者が多いから」
「主要四国全てか」 
 エイリスにソビエト、ドクツ、それにイタリンだ。
「そうした状況か」
「あっ、イタリンは殆ど無傷だから」
 ハンガリー兄は東郷にこのことも話した。
「戦場になったけれどね」
「ダメージを受けたのはドクツ軍だけか」
「そうなんだ、イタちゃん達はね」
「だって怖いじゃない!」
 イタリアは泣きそうな顔でハンガリー兄に叫ぶ。
「エイリス凄く強いんだよ!凄く怖かったから!」
「それでも戦うことが基本だが」
 ドイツはそんなイタリアの言葉を呆れながら聞いて呟く。
「全く、困った奴だ」
「イタリアらしくていいと思いますが」
 オーストリアはドイツの横で普通に言う。
「いいと思いませんか」
「何故御前といい相棒といいイタリア達に徹底的に優しい」
「嫌いでないですから」
 優しい理由としては十分だった。
「ですから」
「それでか」
「はい、だからです」
「俺も確かにイタリア達は嫌いではないが」
「貴方の場合は嫌いではないからこそですね」
「放っておけない」
 ドイツの厳しさも好感故のことだった、この辺りにドイツとオーストリア、プロイセンの違いがあると言える。
「だからだがな」
「そういうことで」
「とにかくイタリンのダメージは少ない」
 このことは確かだった。
「しかしだな」
「三国共あまり数には入れてないみたいだよ」
 ハンガリー兄が言う三国は言うまでもなかった。
「そうした状況だよ」
「三国共ダメージは大きいか、なら願ったりだ」 
 ダグラスは鋭い目でその状況をよしとした。
「連中が手間取ってる間にアステカとの戦いを終わらせる。長期戦になってもな」
「この戦いは半年だな」
 ベトナムが言う。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧