| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

遊戯王GX-音速の機械戦士-

作者:蓮夜
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

-真紅眼を統べる決闘者-

 
前書き
テスト期間中は、小説の書くペースが速くなる!

では、VSダークネスです。 

 
遊矢side


光が収まり、それと同時に俺の意識も回復した。

「…ここは…」

簡潔に言うと、火山。

具体的に言うと、火口。

火口内に光の足場があり、そこに俺は立っていた。

「って、何だここ?」

「貴様等が通うデュエルアカデミア。その火山だ。」

その声を出したのは−

いつの間にか目の前にいた、黒い仮面をつけた男だった。

最初からいたのかも知れないが、意識が朦朧としていたため分からなかったな。

「誰だ、あんた?」

「我が名は、《ダークネス》セブンスターズの一人だ。」

ダークネスと名乗った男は、こちらにデュエルディスクを放り投げてくる。

「ここなら邪魔は入らん…さあ、七星門の鍵を賭けた、闇のデュエルの始まりだ…」

「いきなり呼び出しといて何を言ってやがる。」

寝起きなのによ。

「貴様は、このデュエルを断ることは出来ない…あれを見てみろ。」

ダークネスが指を差す先にいるのは−

「明日香!?」

親友の一人、天上院明日香が宙に浮かんでいた。

いや、正確には明日香を囲むように球状に足場と同じ空間が広がっていた。

「遊矢!」

「明日香、無事か!?」

「私は、無事だけど…」

そんなところにいて、無事と言えるのか。

「待ってろ!今助けてやるからな!」

「待て。」

明日香の元へ走ろうとした俺の前に、ダークネスが立ちふさがる。

「彼女を助ける為には、私をデュエルで倒せば良い…」

デュエルを拒否すれば、明日香はどうなるか。

人質のつもりかっ…!

「分かった…明日香!少し待っててくれ!」

「ええ!」

俺の声に、明日香は力強く応えてくれた。

ならば、俺もそれに応えよう。

「安心しろ。彼女を殺す気は無い。貴様を倒した後、彼女を倒さねばならないからな。」

「そんな計画、ぶっ潰してやるよ!」

デュエルディスク、
セット。

ダークネスも、専用のデュエルディスクを構える。

いかにも闇のデュエリストと言った感じで、デュエルディスクも漆黒に染まっている。

…だからこそ、ダークネスという名前なのかも知れないが。

まあ、こいつのことなんぞどうでも良い。

「さあ、闇のデュエルの始まりだ…」

「闇のデュエルなら、一回経験があるんだよ!」

廃寮での闇のデュエル。

タイタンとのタッグデュエルで、辛くも勝利を収めた時だ。

「それと、この闇のデュエルには罰ゲームがある。」

「罰ゲームだと?」

ダークネスは、自分が着ているコートの胸ポケットから一枚のカードを取りだす。

カードには、何の絵柄もなかった。

ただ、真っ暗。

「このゲームに負けた者は、このカードの中に封印される…」

カードに封印…錬金術の授業でやったな。

《魂の牢獄》カードだ。

「いいだろう…やってやる!」

「遊矢…負けないで!」

「心配するな明日香!」



「「デュエル!!」」

遊矢LP4000

ダークネスLP4000



「私の先攻、ドロー!」

ダークネスの先攻からデュエルは始まった。

「私は、《軍隊竜》を守備表示で召喚!」

軍隊竜
ATK700
DEF800


軍隊竜…破壊された時、同名カードを呼びだすモンスターだ。

「さらに、カードを一枚伏せてターンエンドだ。」

「楽しんで勝たせてもらうぜ!俺のターン!ドロー!」

シンクロモンスターは、まだ俺の元へは届いていない。

いつもの通りやるだけだ!

「俺は、《ジャスティス・ブリンガー》を召喚!」

久々登場、剣を持つ機械戦士!

ジャスティス・ブリンガー
ATK1700
DEF1000

「ジャスティス・ブリンガーで、軍隊竜に攻撃!《ジャスティススラッシュ》!」

守備力の大きく劣る軍隊竜では防げるわけも無く、軍隊竜は墓地に送られる。

「墓地に送られた、軍隊竜の効果を発動!デッキから、軍隊竜を特殊召喚する!」

軍隊竜
ATK700
DEF800

リクルートモンスターは厄介だ。

ドドドウォリアーを引ければ良いんだが、そう上手くはいかない。

「カードを一枚伏せ、ターンエンドだ!」

「私のターン、ドロー!」

ダークネスのターンだ。

「私は、《仮面竜》を守備表示で召喚!」

仮面竜
ATK1400
DEF1100

「ターンエンドだ。」

またリクルートモンスターか…


「俺のターン、ドロー!」

何体でも倒せば良いんだな。

「俺は、《レスキュー・ウォリアー》を召喚!」

レスキュー・ウォリアー
ATK1600
DEF1700

レスキュー隊の格好をした機械戦士。

「バトル!レスキュー・ウォリアーで、軍隊竜に攻撃!」

「再び軍隊竜を特殊召喚する。」

軍隊竜
ATK700
DEF800

「続いて、ジャスティス・ブリンガーで軍隊竜に攻撃!ジャスティススラッシュ!」

これで軍隊竜は打ち止めだ。

「これで俺はターンエンドだ!」

「私のターン、ドロー!
…そろそろ行くか。」

何が来るんだ?

「私は、《黒竜の雛》を召喚する!」

黒竜の雛
ATK800
DEF500

「黒竜の雛…まさか!?」

黒竜の雛といえば、あのカードしかない。

「黒竜の雛を墓地に送り、手札から、《真紅眼の黒竜》を召喚する!」

真紅眼の黒竜
ATK2400
DEF2000

レッドアイズ…!
伝説のデュエリスト、城之内克也が愛用していたと言われる、レアカード中のレアカード…!

「行け!真紅眼の黒竜!ジャスティス・ブリンガーに攻撃!《ダーク・メガ・フレア》!」

レッドアイズから放たれる火球が、ジャスティス・ブリンガーを焼き尽くす。

遊矢LP4000→3700

「ぐッ!」

炎がちょっと足に当たった…!

「私はターンを終了する。」

「俺のターン、ドロー!」

レアカードとはいえ、ただのモンスターである以上は倒せる!

「俺は、《マッシブ・ウォリアー》を召喚!」

マッシブ・ウォリアー
ATK600
DEF1200

「攻撃表示だと?」

「マッシブ・ウォリアーも、レスキュー・ウォリアーも戦闘ダメージを0にする能力を持つ。攻撃表示でも関係ないね。カードを一枚伏せて、ターンエンド。」

「私のターン。ドロー!」

さあ、どう来る?

「仮面竜を攻撃表示に変更し、バトル!真紅眼の黒竜で、マッシブ・ウォリアーに攻撃!ダーク・メガ・フレア!」

狙い通りだ!

「リバースカード、オープン!《革命-トリック・バトル-》!」

しかし、発動しても何も起こらない。

が。

マッシブ・ウォリアーがレッドアイズの火球を弾き返し、火球がレッドアイズに直撃。

レッドアイズは、破壊されてしまった。

「馬鹿な…!何故、私のレッドアイズが…!?」

「こいつの効果さ。革命-トリック・バトル-。
こいつは、自分フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスターと、 相手フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスターが戦闘を行う時、攻撃力の低いモンスターは戦闘では破壊されず、攻撃力の高いモンスターが戦闘によって破壊されるようになる!」

まさしく、トリック・バトル。

「ぬう…ならば、仮面竜でレスキュー・ウォリアーに攻撃!」

「革命-トリック・バトル-の効果により、レスキュー・ウォリアーは戦闘破壊されるが、ダメージ計算はそのままだぜ?」

つまり、レスキュー・ウォリアーと仮面竜の攻撃力の差分ダメージだ。

ダークネスLP4000→3800

「くっ…ターンエンドだ!」

「俺のターン、ドロー!」

いい感じに翻弄されてくれたな。


「俺は、《マックス・ウォリアー》を召喚!」

マックス・ウォリアー
ATK1800
DEF800

「そして通常魔法、《ブラック・コア》を発動!手札を一枚捨てることで、仮面竜を除外する!」

これでリクルートは無い!

「マッシブ・ウォリアーで、ダークネスにダイレクトアタック!」

「ぐうッ!」

ダークネスLP3800→3200

「続いて、マックス・ウォリアーでダイレクトアタック!《スイフト・ラッシュ》!」

「ぐああっ!」

ダークネスLP3200→1400

よし、このまま押し切る!

「カードを一枚伏せて、ターンエンドだ!」

「私のターン。ドロー!
…《天使の施し》を発動!三枚引き、二枚捨てる。」

ここでドローカードを引くか!

「速攻魔法、《サイクロン》を発動!革命-トリック・バトル-を破壊する!」

竜巻が、俺のカードを吹き飛ばす。

…五七五になったな。

「通常魔法、《思い出のブランコ》を発動!墓地の通常モンスターを、エンドフェイズまで特殊召喚する!対象は当然、真紅眼の黒竜!」

真紅眼の黒竜
ATK2400
DEF2000

また来たか…

「フッ…通常魔法、《黒炎弾》を発動!このターン、選択したレッドアイズの攻撃を封印することで、相手プレイヤーに2400のダメージを与える!」

「なんだと!?」

レッドアイズの火球が、俺に直撃する。

「ぐああああああッ!」

遊矢LP3700→1300

まずい…意識が…

闇のデュエルでは、意識を失っても負け。

…そんなことは分かっているが…

倒れそうになった時、偶然明日香の顔が見えた。

球状の空間に閉じこめられて、泣きそうに-

「痛いな…」

「ほう…黒炎弾に当たってまだ意識があるか…ならば、私の切り札を出そう。」

「切り札?」

レッドアイズじゃないのか…?


「手札のこのカードは、フィールドの真紅眼の黒竜をリリースした場合のみ、特殊召喚出来る!出でよ!《真紅眼の闇竜》!」

真紅眼の闇竜
ATK2400
DEF2000

レッドアイズ…ダークネス、ドラゴン。

これがダークネスの切り札か。

「真紅眼の闇竜は、墓地に存在するドラゴン族×300ポイントアップする。」

デュエルの序盤、リクルートモンスターを使いまくっていたのはこの効果の為か!

「墓地にいるドラゴン族モンスターの数は…七体だ。よって攻撃力は、2100ポイントアップする!」

真紅眼の闇竜
ATK2400→4500

攻撃力…4500!?

「まだ私のメインフェイズは終わってはいない。通常魔法、《死者蘇生》を発動。真紅眼の黒竜を特殊召喚する。」

真紅眼の黒竜
ATK2400
DEF2000

「そしてリバースカード、発動!《バーストブレス》!自分フィールド場のドラゴン族モンスターを墓地に送り、その攻撃力以下の守備力を持つ相手モンスターを全て破壊する!」

真紅眼の黒竜の攻撃力は2400…そんな守備力の奴がいるか!

マッシブ・ウォリアーとマックス・ウォリアーがやられて、俺を守るモンスターはいない。

「真紅眼の闇竜で、黒崎遊矢にダイレクトアタック!《ダークネス・ギガ・フレイム》!」

「リバースカード、オープン!《ガード・ブロック》!戦闘ダメージを0にし、カードを一枚ドローする!」

「ちっ…エンドフェイズ時、墓地に存在する《真紅眼の飛竜》の効果を発動!自分が通常召喚をしていないターンのエンドフェイズ、このカードを除外することで、墓地に存在する真紅眼の黒竜を特殊召喚出来る!現れろ!レッドアイズ!」

真紅眼の黒竜
ATK2400
DEF2000

真紅眼の闇竜
ATK4500→3900

墓地からドラゴン族が減り、攻撃力は下がるが、まだ強い。

「私はターンエンドだ。」

「俺のターン、ドロー!」

…状況を打開するカードが無い…

…どうすれば…?

「…ターンエンドだ。」

「私のターン、ドロー!」

ダークネスの手札は0だった。

…何を引く…?

「貴様のフィールドには、リバースカードが一枚のみ…速攻魔法、《サイクロン》!」

「チェーンしてトラップ発動!《トゥルース・リインフォース》!自分のバトルフェイズをスキップすることで、デッキからレベル2以下の戦士族モンスターを特殊召喚出来る!デッキから守備表示で出でよ、マイフェイバリットカード、《スピード・ウォリアー》!」

『トアアアッ!』

スピード・ウォリアー
ATK900
DEF400

「フリーチェーンカードだったか…まあいい。バトルだ。真紅眼の黒竜で、スピード・ウォリアーに攻撃!ダーク・メガ・フレア!」

「墓地の《シールド・ウォリアー》を除外することで、スピード・ウォリアーはこの戦闘では破壊されない!」

ブラック・コアの時に送ったカードだ。

シールド・ウォリアーが、持っている盾でダーク・メガ・フレアを止めて消える。

「しぶといな…真紅眼の闇竜で、スピード・ウォリアーを攻撃!ダークネス・ギガ・フレイム!」

今度は防ぐ手段が無く、スピード・ウォリアーは破壊されてしまう。

「これで私はターンエンド…貴様のラストターンだ。観念して、タナトスの声を聞くがいい…」

タナトスってなんだよ。

このドローに…

「俺のターン…」

このドローで逆転の手を引かなければ負ける。

自分の魂がカードに封印され、もしかしたら明日香も。

頼むぜ、俺のデッキ…

「…ドロー!!」

引いたカードは…

エフェクト・ヴェーラー

…逆転の手を、引けなかった…

エフェクト・ヴェーラーを出しても、ただの壁になるだけだ。

…いや、待て。

俺はついさっき、何を聞いたんだ?

「通常魔法、《死者蘇生》を発動!墓地から、スピード・ウォリアーを復活させる!」

スピード・ウォリアー
ATK900
DEF400

「速攻魔法、《地獄の暴走召喚》!デッキから更に二体、スピード・ウォリアーを特殊召喚する!久々に三体一気に現れろ!スピード・ウォリアー!」


『『『トアアアッ!』』』

「地獄の暴走召喚の効果で、私は真紅眼の黒竜の2枚目を特殊召喚!」

真紅眼の黒竜
ATK2400
DEF2000

「最後に、エフェクト・ヴェーラーを召喚!」

エフェクト・ヴェーラー
ATK0
DEF0

「エフェクト・ヴェーラーを召喚するだと!?さっきから何を考えている!?」

やべ、ちょっと意識が朦朧としてきたな。

さあ行くぜ。

世界初の-
《シンクロ召喚》

「レベル2のスピード・ウォリアー三体と、レベル1のエフェクト・ヴェーラーをチューニング!」

エフェクト・ヴェーラーが光の帯になり、その中にスピード・ウォリアーが入っていく。

「なんだ?何が起きていると言うのだ!?」

すぐに分かるさ。

「集いし願いが新たに輝く星となる-

これが、
シンクロ召喚。


-光差す道となれ!」

マイフェイバリットカードと、ラッキーカードが一つになって現れたのは、機械の龍!

「シンクロ召喚!現れろ!《パワーツール・ドラゴン!》」

パワーツール・ドラゴン
ATK2300
DEF2500

「何だ…このモンスターは…?」

「悪いが、疑問に答えてやる暇は無い…パワー・ツール・ドラゴンの効果を発動!デッキから三枚の装備魔法を選び、その中から一枚、相手にランダムに選ばせ、選んだカードを手札に加え、そのカード以外をデッキに戻す!俺が選択するのは、《魔界の足枷》《デーモンの斧》《疫病ウイルス・ブラックダスト》の三枚!パワー・サーチ!」


「くっ…一番左のカードだ!」

ダークネスはまだ混乱している様子。

ま、無理もないがね。

「装備魔法、《魔界の足枷》を発動!真紅眼の闇竜に装備させ、装備したモンスターの攻撃力・守備力は、100で固定される!」

真紅眼の闇竜
ATK3900→100

「なっ…100だと…?」


「これで終わりだ!ダークネス!パワー・ツール・ドラゴンで、真紅眼の闇竜に攻撃!《クラフティ・ブレイク!》」

「うおおおおおお!!っ」

ダークネスLP1400→0

ダークネスの胸ポケットのカード、《魂の牢獄》がダークネスの身体を包み込む。

そして、俺と明日香、仮面が外れたダークネスは、火山の近くに座っていた。

…相変わらず…良く分からないな…闇のデュエルってのは…

「明日香…無事か…?」

「あなたの方が心配よ!大丈夫なの!?」

明日香は、目に涙を浮かべながら問い詰めて来る。

あ…泣かせちゃったか…

「おーい!遊矢!明日香くん!」

三沢の声だ。

来てくれたのだろうか。

三沢が来たなら、もう安心だろう。

俺は、意識を手放した。

 
 

 
後書き
今回はちょっと事情があり、カード効果の確認が出来ずに書き上げたので、間違ってるかもしれません。

感想・アドバイス待ってます! 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧