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遊戯王GX-音速の機械戦士-

作者:蓮夜
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-七星と新たな力-

 
前書き
いや、今回予約投稿を試してみました。

…何の意味が?

セブンスターズ編、開始です!


PS…DVDプレイヤーとして使っていたPS2がDVDを読み込まなくなった…

そんな訳で、うろ覚えの知識の下、これからは書いていきます。

(これまでもそうでしたが) 

 
遊矢side


万丈目との「さんだ!」

…モノローグに入ってくるな、万丈目。

気を取り直して、モノローグに入る。

万丈目との友好デュエルから一週間が過ぎた。

万丈目は意外な程、みんなに受け入れられていた。

友好デュエルでの見事なデュエルが評価されたのか、生徒の中でもデュエリストよりの考え方を持つ者には受けが良かった。

しかし一方で、当然、万丈目が気にくわないという生徒もいたが、万丈目本人はあまり気にしていない様子。

本人が言うには、

「言いたい奴には言わせておけ。」

だ、そうだ。

三沢が来るまで、アカデミア一年でトップだったこともあり、授業でも問題はなさそうだ。

しかし、学校内で俺に突っかかってくることが多い…

いわく、俺がいない間に天上院くんになにをしただの。

いわく、天上院くんにはこの俺、一、十、百、千、万丈目サンダーがふさわしいだの。

大体、そんな感じだ。

明日香関係のことばかり聞いてくる。

酷い時には、明日香ファンクラブの連中と結託し、白昼堂々と襲ってきた程だ。

俺はただ、明日香にドローパンを奢っただけなのだが…

いや、賭けデュエルで負けてしまって…

ちなみに、その時に出たのはディステニーパン。

原材料不明という、恐ろしいパンである。

意外に美味しそうに食べてたな…また、奢ってやっても良いか…

まあ、そんなことはともかくとして。

要するに、本校に戻って来た万丈目は、こっちが心配する必要も無かったようだ。

むしろ、少し心配した俺の気持ちを返せ、と言いたくなる程だった。

「シニョール遊矢!」

「はい。」

少々、考え事の方に集中し過ぎたな。

今は、クロノス教諭の授業中だ。

怒られるかと思ったものの。

「それに、シニョール三沢。」

三沢の名を呼んだ。

「シニョール万丈目、
シニョーラ明日香、
…シニョール十代…は、授業が終わったら、ワタシと共に校長室に来るノーネ!」

十代呼ぶ時だけ、すげぇ嫌そうだなぁ…

「三沢。話を聞いていなかったんだが、どういうことだ?」

隣の席の三沢に、静かに聞いた。

「何でも、鮫島校長から大事な話があるそうだ。」

「大事な話、ねぇ…」

前回、三沢と二人して呼び出された時は、代表決定戦の話だったな。

…今度は、何の話だ?

また何か、イベント事だったら良いんだが…

「心当たり、あるか?」

「いや、俺には無いな。次にある大きなイベントと言えば学園祭だが、それはもう少し先だ。」

だよなぁ…

再び、考え事をしそうになった俺を阻止する、絶好のタイミングで授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。

…まあ、偶然だが。


そんな訳で。

俺、三沢、明日香、万丈目、十代は、クロノス教諭に引き連れられて鮫島校長の待つ、校長室へ歩いていた。

「なあクロノス教諭ー。俺たちに何の用何だ?」

切り込む十代。

「鮫島校長から説明があるノーネ。ワタシも知らないノーネ。」

クロノス教諭すらも知らない。

つまり、学校関係では無いのか?

考えても分からないな。

これ以上のことは、鮫島校長から直接聞こう。

校長室の前に着き、クロノス教諭が

「失礼しまスーノ。」

と言って扉を開け、中には椅子に座りながら難しい顔をしている鮫島校長がいた。


それともう一人。

「亮。お前も呼ばれてたのか?」

「ああ。…遊矢たちもそのようだな。」

総勢7人が、鮫島校長の前に並ぶ。

「あなたたちを呼んだのは、他でもありません。」

鮫島校長がとつとつと語りだす。

「ご存じないでしょうが、このデュエルアカデミアの地下には、とあるカードが封印されています…」

カードを封印?

俺以外も、みんな知らないようだ。

「《三幻魔》…このデュエルアカデミアの地下に古より封印されし魔のカードです。このカードの封印が解かれると、天は荒れ、地は乱れ、世界を闇に包みこみ破滅に導くと云われています…」

「はい?」

ついつい、言葉を出してしまった。

「信じられないのも、無理はありませんが…」

「いや、神のカードがあるぐらいだ、そんなカードがあるって言われても、俺は信じるぜ、校長先生!」

君は分かりやすくて良いね、十代。

かくいう俺も、闇のゲームをやってからと言うもの、そういう奴は信じるようにしているが…

「その三幻魔が、どうしたのでしょう。」

十代のせい…いや、俺のせいか…少しズレた話を、亮が修正した。

「三幻魔は、7つの鍵によって封印されています…ですが、セブンスターズ…そう呼ばれる者たちが、三幻魔復活を目論み、その鍵を奪わんと向かってきています。」

セブンスターズ。


「しかし、それで何故自分たちが呼ばれたのですか?」

質問役はよろしく頼む、三沢。

「それは、三幻魔を封印している鍵…《七星門の鍵》の封印を解く手段は、デュエルなのです。」

「「デュエル?」」

おいおい、デュエルで開く鍵って何だよ。

始めて聞いたな。

「これが、その七星門の鍵です。」

鮫島校長が、デスクから立派な木箱を取り出し、箱を開ける。

そこには、パズルのようになっている鍵が7つあった。

「三幻魔の封印を完全に解くには、この鍵をデュエルで奪う必要があると言われています。」

「そんな物騒な物、壊してしまえば良いのでは?」

「それはいけません!」

ふと、思いついた疑問を言ってみただけなんだが…

「七星門の鍵を破壊すると、三幻魔は不完全に目覚めてしまいます。それは、セブンスターズも望まないでしょうからね。」

こっちは、不完全に目覚めた三幻魔に苦しむことになるな。

「あなたたちは、この学園でも屈指の実力を持つデュエリスト。その力を見込んで、この鍵を託したい。そして、セブンスターズからこの鍵を守ってもらいたいのです。」

なるほど、だから呼んだのか。

「へへ、デュエルと聞いちゃ、やらない訳にはいかないぜ!」

最初に十代が鍵を取る。

「ま、楽しんで勝たせてもらうか。」

次に俺。

「私もやるわ。この学園を滅ぼされたら、たまらないもの。」

一番マトモな理由だな、明日香。

「日頃の研究成果を試す、良い機会だな。」

世界が滅びる危機も、お前にとってはそれか、三沢。

「フン!誰が相手であろうと、この一、十、百、」

はいはい。
分かったよ。

「このデュエルアカデミアに挑戦する不届き者ーは、ワタシが成敗してやるノーネ!」

最後に、クロノス教諭。

…挑戦者とは、少し違う気がするが。


「ありがとうございます、皆さん…」

これで俺たち7人に、世界の運命が託されたらしい。


…実感はないが。



「これで、話は終わります…遊矢くんは、少し残ってください。」

俺だけ!?

「それじゃ遊矢。俺たちは先に戻っている。」

三沢が代表してそう言うと、みんな校長室から出て行ってしまった。

薄情者ォォォォォ!

「君だけを残したのは、ある人の頼みなのです。」

「ある人?」

お偉方に知り合いはいないが…?

鮫島校長は近くにあったリモコンに手を伸ばし、設置してある巨大なテレビの電源をつけた。

「遊矢ボーイ!初めまして、《ペガサス・J・クロフォード》デース!」

「ペペペペペペペペペガサス会長!?」

巨大なテレビに映ったのは、恐らく世界一有名な会長、インダストリアル・イリュージョン社会長、ペガサス・J・クロフォード会長だった。

…あらかじめ言っておくが、知り合いでは断じてない!

「良い驚きっぷりデース。コレだからドッキリは止められまセーン。」

ドッキリ?

「遊矢くん。実はこのテレビ、テレビ電話にもなっていてね。ペガサス会長が、ただ電話して来ただけさ。」

「oh、Mr.鮫島。種明かしが早すぎマース!」

結局何なんだ!?

まさかドッキリの為に残された訳じゃないよな!

「遊矢ボーイ。Mr.鮫島に頼んで、君と話がしてみたかったのデース。」

「俺と…話?」

あのペガサス会長がか?

「先日、テレビで、アナタのデュエルを拝見させていただきまシター。」

万丈目との友好デュエルのことか。

「ファンタスティーック!低レベルモンスター中心の【機械戦士】で伝説のアームド・ドラゴンを何度となく打ち破る!素晴らしいデュエルでシター!」

「それは…どうも。」

緊張してこれだけしか言えない。

「oh…そんなに緊張しないでくだサーイ…そこで一つ、遊矢ボーイに頼みがあるのデース。」

「頼み?」

俺なんぞに?

「今度我が社は、デュエルモンスターズに革命を起こす、『低レベルモンスターが重要となる召喚』を考えていマース。」

低レベルモンスターが重要となる召喚。

デュエルモンスターズにおいて、低レベルモンスターとはさほど重要ではないというのが、常識だ。

その常識を、ぶち破る召喚方法…?


「その名を、《シンクロ召喚》と言いマース。」

「シンクロ召喚…」

アドバンスでは無く、
融合では無く、
儀式でも無い。

新たな召喚方法
《シンクロ召喚》

「それを遊矢ボーイ。アナタに渡したいのデース。」

「何故俺に?」

「まずは一つ。
アナタの【機械戦士】にワタシが感銘を受けたからデース。
二つめは、
低レベルモンスターを主軸にしている人に頼みたいのデスが…そんな人、めったにいないのデース。」

あー。
なるほど。

「最後に三つめ。
アナタが、《シンクロ召喚》に必要なモンスターである、《チューナー》と、《シンクロモンスター》を既に持っているからデース。」

「既に!?」

急いでデッキの中を確認する。

「《エフェクト・ヴェーラー》と言うカードと、背景が白いカードがある筈デース。」

二枚とも、ある。

最初に疑問には思った。
何故、エフェクト・ヴェーラーに、《チューナー》と書いてあるか。
何故、エフェクト・ヴェーラーのことを、誰も知らないか。

背景が白いカードも、エラーカードだと思ってエクストラデッキに入れたままだ。

「…二枚とも、持ってます。」

「ある人に、誰かに渡してくれ、と頼んだモノデース…遊矢ボーイに渡されるとは、運命を感じマース。」

運命、ねぇ。

「ペガサス会長。すいませんが、シンクロ召喚に必要なカードは、受け取れません。」

「what!?何故デース!?」

まさか断られるとは思っていなかったのか、慌てるペガサス会長。

「俺のデッキは【機械戦士】デッキです。低レベルモンスターが多いとはいえ、それ以外のカードは扱いません。」

そうだ。
自分のデッキは【機械戦士】なのだから。

「そうデスか…」

見るからにガッカリしているな。

「すいませんが…」

「合格デース!!」

「は!?」

落ち込んでいたペガサス会長が、いきなりクラッカーを鳴らす。


「おめでとう、遊矢くん。」

パーンと間抜けな音が、鮫島校長のクラッカーからも鳴る。

「アナタの【機械戦士】に賭ける思い。しかと見させてもらいまシター。」

またドッキリかよ!?

…外国人は、ドッキリが好きらしいな。

「心配いりまセーン。アナタに送るシンクロモンスターにチューナーは、【機械戦士】と、その強化パーツデース。」

つまり、シンクロモンスターを入れても、デッキは【機械戦士】のままってことか。

…良かった。

「では後日、シンクロモンスターとチューナーモンスターを送りマース!これからも頑張ってくだサーイ!」

最後までハイテンションのまま、ペガサス会長とのテレビ電話は切れた。

「会長は、色々とすごいお人だったね。」

「ええ、色々と…」

鮫島校長に、とりあえず全力で同意した。



鮫島校長から、シンクロ召喚に関するルールブックをもらい、自室で読んでいた。

三沢や明日香も誘おうと思ったのだが、選抜されたメンバーでオシリス・レッド寮の方に行ったらしい。

…ペガサス会長と話して、どっと疲れた俺は、オシリス・レッド寮まで行く元気が無く、自室で横になることにした。

…確かに、デュエルモンスターズに革命が起こせるかも知れない。

このシンクロ召喚は。

それほどまでに強力…いや、汎用性が高い。

まあ、全てはシンクロモンスターと、チューナーモンスターがペガサス会長に届けてもらってからだ。

それから、デッキの調整したりしなきゃな。

…おっと、セブンスターズのことも忘れていた。

漠然とした世界の危機より、新しい召喚方法のことを気にしていた。

…それより疲れた。

七星門の鍵を首にかけて、晩御飯の時間まで寝ることにした。

…zzzz



起きた。

外を見てみると、もう夜中だ。

「しまったな…」

窓の外を見て、呆然としていると。


「なんだ!?」

突然、窓や床が光だす。

そのまま、光っている物体は輝きを増していく。

とりあえず、部屋の外に…

そう思い、部屋の外に行こうとしたところ、デッキを机の上に置きっぱなしであることに気づく。

「くそッ!」

デッキを手にとった瞬間、光は更に輝き…

俺は意識を失った。
 
 

 
後書き
ペガサス会長難しい…

今回は、精霊世界での、墓守の長とのデュエルの予定だったのですが…

【墓守】の使い方が分からず、面倒くさいのでカットしました。

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