ヘタリア大帝国
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TURN81 内戦介入その四
「伊勢志摩の風習だしここは伊勢志摩だからな」
「人に合わせるものだがな」
山下が怒っている理由はそこにあった。
「それでシェスタとは」
「その前に食事もでしたし」
「何がしたい、一体」
「おそらくこれはです」
サフランは怒る山下に言う。
「私達を試しているのでしょう」
「試しているとは」
「おそらく決闘はガチです」
夫婦の間のことに過ぎないというのだ。
「それは。ですが」
「昼食にシェスタは」
「私達を焦らしそのうえで」
「我々を試しているか」
「ここで怒るなり帰ったりしてはです」
「同盟締結どころではないか」
「伊勢志摩にしても枢軸への参加には決断が必要です」
彼等には彼等の国益がある、だからだ。
「それがあるからです」
「わざと焦らして試してきているか」
「そうしていると思います」
「ではここは」
「はい、待ちましょう」
サフランは山下だけでなく一同にも言った。
「私達もシェスタをするなりして」
「私は昼寝はしないが」
生真面目な山下は昼は働く主義だ、だからそうしたことは決してしないのだ。
「それでもか」
「では読書なり鍛錬なりをして」
「時間を潰せばいいのだな」
「とにかく焦らず怒らないことです」
今はそれが第一だというのだ。
「そうしましょう」
「では素振りをしよう」
山下が選んだ選択はこれだった。
「鍛錬あるのみだ」
「では俺は寝よう」
東郷はこちらを選んだ。
「郷に入っては郷に従えだ」
「では私は仕事を」
秋山は早速ノートパソコンを出す。
「書類整理を」
「休んだらどうだ?」
「いえ、そういう訳にはいきません」
こう東郷に返す。
「今は」
「あまり働き過ぎると禿げるぞ」
「禿げていません!」
このことはムキになって否定する。
「私の髪の毛は健在です!」
「いや、危ないでしょあんたは」
キャロルはその秋山に真顔で突っ込みを入れる。
「それもかなり」
「くるよ、絶対に」
アメリカ妹も言う。
「というか既にね」
「育毛剤ならあるわ」
ドロシーはそっと塗り薬を出してきた。
「使って」
「あの、ですから私は」
「いいから」
無表情だが親切なドロシーだった。
「遠慮しないで」
「そうですか」
「ええ、髪の毛は長い友達よ」
日本や中帝国の文字からの言葉だった。
「だからこそね」
「では」
秋山も何だかんだで受け取る、しかもレーティアまで言ってきた。
「君はこのままだとまずいな」
「確か総統は」
「そうだ、私は医学の博士号も持っている」
そちらの分野でも天才なのだ。
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