ヘタリア大帝国
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TURN80 スペインとの交渉その十一
「困った時は何時でも頼ってくれよ」
「そうさせてもらうわ」
「じゃあ今丁度な」
「お茶の時間ね」
「飲むか」
その紅茶をだというのだ。
「お菓子も用意してな」
「今日のお菓子は何かしら」
「上はクッキーでな」
まずはこれだった。
「真ん中はエクレアだよ」
「それで最後はケーキね」
「ロールケーキな」
ケーキはケーキでもそれだった。
「それと切った苺だよ」
「スコーンとかとは趣向を変えたのね」
「今日はちょっとな」
そうしてみたというのだ。
「女王さん達も呼んで楽しくやるか」
「皆で楽しんでこそだからのティータイムだからね」
「一人で飲んでもな」
これはお茶だけに限らず酒でもだ。
「あまり面白くないからな」
「そうそう、私はいつも祖国さん達がいるから」
エルザも笑って応える。
「いつも楽しいティータイムが過ごせるのよ」
「俺もだよ。何しろ国家としてはずっと一人だったからな」
「フランスさんは?」
「ああ、あいつな」
「何だかんででいつも一緒にいたけれど」
「ったく、星域が戻ったのにな」
イギリスの言葉にぼやきが入る、顔にもそれが出ている。
「あいつも妹さんも戻らないなんてな」
「そのまま枢軸に残っているわね」
「連合に戻れるんだよ、あいつと妹さんは」
二人はだというのだ。
「アメリカだの中国と違ってな」
「星域が解放されて上司の人もパリに戻ったから」
「それで戻らないのはな」
「少しね」
「ああ、残念だな」
こう本音を言うイギリスだった。
「正直に言うとな」
「イタリアちゃん達も向こうに行ったし」
「あいつ等もな。実は嫌いじゃないからな」
「祖国さんイタリアちゃん達についてはそうよね」
「弱いけれどな」
戦力としてはあてにならない、だがだというのだ。
「それでもな」
「愛嬌があって憎めないのね」
「そうなんだよな。まあこれからはな」
「欧州の連合ね」
「それでやっていくか」
「そうね」
そうした話をしてティータイムを楽しみに向かう二人だった、イギリス妹にセーラ達を加えたそれは楽しいものだった。
TURN80 完
2012・1・10
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