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ヘタリア大帝国

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TURN80 スペインとの交渉その六

「それにコーヒー飲んでな」
「そうしてたんやな」
「そうだよ。こっちもわかってるしな」
「イタちゃんは今も寝てるしな」
 ソファーに座ったまま気持ちよさそうに今も寝ている。
「イタちゃんらしいわ」
「そうだよな、こいつはこうでないとな」
「あかんわ。それで話やけど」
「それな。まあ座れよ」
 客のフランスがホストのスペインに言う。
「じっくりと話をしような」
「ほな今からな」
「コーヒーに食い物もあるからな」
 飲み食いしていいというのだ。
「遠慮せずにやってくれよ」
「ほなそうしてな」
 こうした話をしてスペインはフランス達と向かい合う位置のソファーに座った、イタリアもユーリに声をかけられる。
「祖国殿、スペインさんが来られました」
「ああ兄ちゃんj久し振り」
 イタリアはスペインの言葉に置き目をこすりながら挨拶をした。
「元気だった?」
「ばりばり元気やで。そういえば二人共今太平洋やったな」
「ああ、色々あってな」
「今は日本のところにお邪魔してるよ」
「イタちゃん達の亡命の話は聞いてるで」
 既にだというのだ。
「あとポルコ族も結構亡命してるみたいやな」
「四個艦隊編成してるよ」
 それが太平洋のイタリン艦隊だ。
「統領さんにユーリさんに俺にね」
「ロマーノやな」
「うん、皆元気だよ」
「それは何よりや。ただあれや」
「あれって?」
「イギリスもロシアもイタちゃん達の亡命については何も言うてへんで」
 全くのスルーだというのだ。
「何かどうでもええって感じや」
「えっ、大騒ぎになってないの!?」
「全然や。統領さんの亡命も情報が出ただけで処罰された人もおらんわ」
 そこまで軽視されているというのだ。
「イタリンは平和やで」
「戦争してるのになんだ」
「一応欧州の四国の一つになってるけどな」
「妹達頑張ってるよね」
「あの娘達はな。けれどイタちゃん達はどうでもええ感じや」
 連合は相変わらずイタリンを戦力とは見ていなかった、憎んでも嫌ってもいないにしても
「欧州も今再戦準備に忙しいけれどな」
「その戦争だけれどな」
 フランスは左手を少し開いて振る素振りでスペインに話した。
「御前今中立だけれどな」
「枢軸に入れっていうんやな」
「そうだ、どうだ?」
「まあなあ。何時までも中立でいられると思ってはないしな」
 スペイン自身もそこはそう思っていた。
「声がどっからかかかると思ってたわ」
「だよな。それじゃあ」
「あれやろ。アステカとの戦争にも協力して欲しいんやな」
「もうわかってるんだな」
「枢軸とアステカの緊張の話は聞いてるわ」
「相変わらず耳がいいな」
「アステカとは付き合いもあるしな」
 だから知っているというのだ。
「あそこの皇帝っちゅうんかな」
「ハニワだよな、確か」
「ケツアル=ハニーやけどな。悪い奴やないんや」
「おかしな奴だよな」
「そうなるけどな」
 そのケツアル=ハニーがだというのだ。
「妙な理屈で枢軸に喧嘩売ってきたんやな」
「エロゲがどうとか言ってな」
「相変わらずやな。で、アステカのことも教えて欲しいんやな」
「そうしてくれるか?」
「それはええけれどな」
 枢軸につくこと自体はいいというのだ。 
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