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ソードアートオンライン VIRUS

作者:暗黒少年
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エピローグ

 
前書き
BFO編終了~。この後はGGOだが正直、武装がちょっと特殊だからまたオリジナルになるかも…… 

 
 BFOでの大会を優勝後は、自分の荷物を片付けに勤しんでまったくVRMMOには手をつけなかった。しかし、純、美奈、弘人の三人には定期的に連絡を受けているが特にはウィルスについての情報はない。もちろんあいつに任せているナーヴギアの解析もまだよく分からない。そして、菊岡にこのことを話してはいるがあっちも特にわかったことはないようだ。

「うっし。これで荷物は全部か」

 そしてダンボールに全ての荷物を詰め終えた。

「入るぜ、優」

 部屋の戸が開き、純が入ってくる。最初のころは純は自分のことを目の敵にしていたがウィルス事件、そして自分に彼女がいることを話すとすぐに自分への評価が変わったのかなかなかフレンドリーな関係になった。

「しかし、お前があっちに行くなんてここも寂しくなるな。それに本当にいいのか?BFO優勝して新しい流派作ったのに俺なんかに譲って」

「別に、俺はたぶんもうほとんどログインできなくなると思うからたまにログインする程度の純か美奈に元々譲るつもりだったからな。それに、別に二人ともここの道場に習ったことをどんどん追加していくだけでいいんだから、俺よりも普通に入れていくんなら二人に譲ったほうがいいと思ってたし」

 そしてダンボールを固めている端のほうにおいて自分のベットに座った。

「それで、今回はどうしたんだ?」

「ああ、特に感じなかったな。ていうか、感じるものなのか?その、ウィルスの存在ってやつは?」

 そういえば、純は感染あと一回もウィルスにあってないため実際にどんな感じなのか特にわかっていないのを思い出した。しかし、実際どんな感じかと言われると表現するのが難しい。

 自分の場合は、どこかぴりぴりと感じるといった表現で、弘人の場合は、何か近くにいると冷えるといった感じで個人個人により感じ方が違うらしくどう説明していいかわからないため、変な感じとしか伝えていない。

「感じるんだけど、人によって個人差みたいなもんがあるから特にわからないんだよ。まあ、とりあえず普通にいる時と違った感覚があったときはたぶんウィルスだって思ったほうがいいな」

「そうか。まあ、そん時はそん時で自分で判断しろってことだな」

「そうだな。それで、弘人のほうにはもう届いていると思うけど二人はALO買ったか?」

「ああ、俺と美奈もちゃんと買ってる。で、種族を決めるとか書いてあったからどうしようか迷ってるんだが、何がいいと思う?出来れば近接格闘が出来そうなやつ」

 そういえば種族もあったなと今更ながら思い出す。自分はALOではどちらかというと弓をメインに使おうと思っていたため近接格闘はそこまで考えていなかった。

「近接格闘ならサラマンダーか?いや、サラマンダーは攻撃力は確か高かった気がするけど、防御もあったほうがいいからやっぱり力と防御が少し高くて均等なら、ノームのほうがいいのか?」

「ノームか……確かに実際、格闘技って避けるよりも受け流したり弾いたりが多いからな、それは助かるな」

「まあ、俺もそこまでしかわからないからあとは自分で調べてくれ」

「わかった。ありがとな」

 そう言って純は部屋から出て行った。最初のころと違ってここまで関係がよくなったのは本当によかった。このまま、最初の状態だったら本当にウィルスのことに協力すらしてくれそうになかった。

 本当によかったと思い、そのままベットに寝転んだ。ふと、携帯にメールが入ってることに気付き、確認する。

Re:何時こっちに帰ってこれるんだ?

【お前がいなくてスグやユキが寂しがってるぞ。それにアスナもあんまり会ってないからお前のこと心配してるし、早くこっちに帰って来いよ。ユイも早くユキの元気な笑顔が見たいって言ってるしな。それと、福岡にいるならなんかお土産買ってきてくんない?】

 和人からそんなメールが届いていた。最初にいいことを書いているのに後にお土産をねだっているので台無しになっているが。しかし、そのメールを見ると頬を緩めた。

「相変わらずだな。まあ、俺も早く帰って会いたいしな」

 そして、和人にもうちょっとで戻るとメールで送り、そのまま携帯を置こうとするとまたメールがきた。

Re:バイトの件

【お前がバイトするって言うからお前にはこれぐらいのレシピを覚えてもらわねえとこっちもバイトさせることが出来ないんだ。まあ、最低限のやつだから大丈夫だろ?お前って案外器用だしな】

 今度はエギルのバイトの件か。すぐにレシピを開くと自分の一度は作ったことのあるものであった。

 これぐらいなら大丈夫だな。そしてエギルにもメールを返信した。

「……あいつらも元気で何よりだな。確かにアスナとかリズやシリカには連絡入れてないしな。いい加減一回はあっておかなきゃな……」

 そして、目を閉じた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 そして数日が経ち、福岡の家からエギルの家の付近に引っ越しするときがきた。

「優君。君があっちに行って家も寂しくなると思うからたまには顔を出しに帰ってきてくれよ」

「一応お盆と正月には帰ってきますよ。それに定期的に電話で連絡するんで心配しないでください。それと、BFOでの流派は純に譲ってるんで大丈夫です」

「そうか。しかし、ほんとに優君は頼もしいな。少しは純も見習って欲しいな。最近はたまに来るからよくなったが優君は毎日だしな」

「うるさい。俺だってがんばってるんだよ。朝は弱いから無理だけど」

「優さん、今度は他の料理を教えてくださいね」

「優、ちゃんと体には気をつけるんだよ」

「わかってるって。美奈はお盆に帰ってきたときに教えてやるよ。純は少しは努力するようになっていい傾向になっていいことだ。それとお袋や義父さん、義祖父さんは体に気をつけてな」

 そして、優は新幹線に乗る。

「そろそろ、出発だから。それじゃあ、たまに電話するよ」

「それじゃあ、優君。頑張っておいで」

「それとそっちも体を気をつけるんだよ」

 みんな手を振ってくる。それに手を振り返すとちょうど扉が閉まった。

 そして優は家族と一時的な別れをすると、仲間のいる場所に向かった。 
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