世界忍者戦ジライヤ×スマイルプリキュア!
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第一話 ジライヤ参上
第一話 ジライヤ参上
七色ヶ丘中学校
「ほへ~」
ある晴れた昼休みの教室、健全な学生たちなら勉強にスポーツに励んでいるであろう青春の貴重な時間にあかねが何やら無気力で机に突っ伏していた。
「あれ?あかねちゃんどうしたの?」
みゆきが心配になって尋ねてみると・・・
「いやな~何か父ちゃんがアルバイト雇ったんや」
「え?アルバイト?」
あかねの話にやよい、なお、れいかも集まる。
日野家にて
「山地闘破?変わった名前やな」
「はい!」
茶色のジャンパーに身を包んだ青年山地闘破が大吾の面接を受けていた。
どうやら家の家計を助けるためにアルバイトに来たらしい。
それを聞いた皆の反応はというと・・・
「普通じゃない?」
至って普通のアルバイトの面接に対し、特に闘破の素性が怪しいとも何とも思わない、なおだが・・・
「それがな・・・」
どうやらあかねは闘破を怪しいと思っているらしく、その理由を上げてみる・・・
それは・・・
「いってらっしゃい!!」
「はぁ・・・」
お好み焼き屋のアルバイトであるはずの闘破にお弁当作ってもらったあかね。
更に・・・
「闘破!朝飯まだか!?」
「闘破!洗濯物お願い!」
「闘破!遅刻する!」
「はあい!!」
日野家の面々によって炊事・洗濯・送り迎えなど家事全般で散々こき使われてもけろりとしている闘破。むしろ慣れた様子でこなしていく。完全にお好み焼き屋さんのバイトの範囲を超えて家政婦化している。
「・・・あれじゃお好み焼きのバイトやのうてお手伝いさんや」
「けど何でもやってくれるんじゃ良い人なんじゃ」
「まだやて!車も持ってるんやけどな」
日野家にて
「いってらっしゃ~い」
ブーンパラリラパラリラ!!
黒いスポーツカーから独特の音共に発進する闘破。
「・・・もしかして暴走族?」
「まぁ・・・悪い奴じゃなさそうなんやけど・・・」
みゆきの言葉にあかねは闘破手作りのお弁当を開けた。
「・・・何やこれ?」
とても男が作ったとは思えないほどのカラフルな今風のお弁当である。
そして材料などもある物をやりくりしている生活環溢れるお弁当に目が点になるあかねだった。
「うわ~美味しそう・・・」
「けど味は・・・」
恐る恐る箸を進めて一口食べてみるあかね。
すると
「美味しいし・・・」
働いて家事ができて料理も美味い闘破に更に疑惑がわくのだった。
一方
「へっくしょん!!」
店の前を掃除しながら暢気にくしゃみする闘破。
「ねえあかねちゃん。闘破さんってただの良い人なんじゃないの?」
「い~や!絶対何かたくらんどる!」
みゆきの言葉を頑なに否定するあかね。
「どうしてそこまで意固地になるんだ?」
「・・・だってな・・・」
実はあかねが怪しいと思っている理由は闘破との買い物の最中だった。
「重いよ~」
「男なら我慢や!」
闘破に大量の荷物持ちさせているあかね。
「ちょっと待って!!あかねちゃんだって充分こき使ってるじゃん!」
「みゆき・・・話の腰を折らんの」
気を取り直して大量の荷物持ちをしている闘破とあかねが大通りを歩いていると風船を持った子供がトラックに気付かず道路に入ってしまった。
「あ!危ない!」
あかねが叫んだその時。
「危ない!!」
闘破が持っていた荷物を上に投げるとすかさず駆け出した。
「ちょ!闘破!!いい!?」
あかねが闘破の姿を見ると仰天した。
途轍もない身体能力で子供を抱き上げこちら側までジャンプしてきたではないか。
しかも衝撃で子供の持っていた風船が空に飛ぶと闘破が再び跳躍し風船をキャッチして子供の前に降り立った。
「飛び出しは危ないぞ!・・・ほら」
そう言って子供に風船を渡す闘破。
「闘破!上上!」
「ん?」
闘破が上を見ると降ってきたあかねの荷物にプレスされてしまうのだった。
「あんな身体能力普通やないって!!」
「まぁ・・・確かに怪しいかもな」
あかねの話を聞いた、なおは頷いた。
「けど!ひょっとしてその人秘密のヒーローだったりして!」
目を輝かせながらやよいが言うがあかねにはそんな風には見えない。
そんなこんなで、あかねが帰宅すると弟がいないことに気付いた
「ん?げんきは?」
「ああ~げんきなら」
「ただいま~」
戸を開けて入ってくるげんき。
「げんき何してたん?」
「ん?闘破がバイト代貰ったからってゲーセン行こうって誘ってくれたんや~」
ニカっとしている、げんきに、あかねは再び目が点になるのだった。
(怪しい・・・ウチの家族を騙くらかしてなんかやるつもりか!?)
とあかねは闘破への疑惑を募らせるのだった。
バッドエンド王国
「ぐうるるるる!!プリキュアの奴らあああ!!」
ウルフルンが頭に筋を浮かべながら打倒プリキュアの意思を固めているとマジョリーナがいらっとしたのか答えた。
「お前馬鹿だわさ!何で毎回毎回5人同時に相手するだわさ!!」
「え?」
ウルフルンの頭に電球が浮かんだ。
「そうだ!毎回毎回5人同時に相手にする必要はねえ!だったら一人ずつ倒しゃあ良いんだ!!」
そう言いながら打倒プリキュアに向かうウルフルン。
翌日・路地
「・・・・・・・」
日野家の夕飯の買い物に向かった闘破を物陰からサングラスをかけたあかねが着けていた。
(こうなったら闘破の正体をバッチし突き止めたるわ)
そう言ってあかねは闘破の後をつけるのだが・・・
「お!闘破君闘破君!!」
「ん?誰やあの怪しいおじさん」
道で闘破とすれ違ったいかにも変なおじさん。
するとおじさんは水晶玉を掲げた。
「闘破君!君誰かにつけられてるんじゃないか?」
「え~誰?」
(ギク!!)
変なおじさんの言葉にギクッとしながら物陰に隠れるあかね。
「けどなぁ~楽珍さんの占いは当てにならないからな~」
「む!闘破君!なんて失礼な!いいもんいいもん!!」
そう言って闘破からとっとと帰っていくおじさんは隠れているあかねを見つけた。
「ん?お嬢ちゃん占いどう?」
「へ!?あ!いえ!結構です!!」
おじさんの誘いを断って逃げていくあかねは闘破にぶつかってしまう。
「うげ!!」
「ん?あかね?」
ぶつかってきたあかねに特に気にした様子の無い闘破。するとあかねは気まずそうに誤魔化しを決め込んだ。
「あ!いや!闘破・・・その・・・これは散歩や!!」
「とか何とか言って俺の正体でも探ろうとしてたんじゃないの~?」
ズバリ図星を言われてしまい汗だくになるあかね。
「ま良いや。まだ時間もあるし、ちょっと付き合えよ♪」
「へ?闘破!」
暢気な闘破に手を引っ張られ何処かへ向かうあかね。
その姿を何処からか見つめるウルフルン。
「お~お~ちょうど良いところに一人でいるじゃねえか~」
あかねが一人でいることにニヤリとしたウルフルンがあかねと闘破の後を追った。
七色ヶ丘の一角の忍者ランド。
忍者アトラクションなどのテーマパークに連れてこられたあかねが闘破に誘われるままにアトラクションで遊んでいる。
「よっと!!」
おもちゃの手裏剣の的当てをやっているあかねと闘破。
あかねはストライクをはじき出していた。
「お~あかね手裏剣上手いな」
「へっへ~んこれでもバレー部で鍛えとるからな~」
当初の目的をすっかり忘れてしまったのかガッツポーズで応えるあかね。
「よし!今度はあっちのアスレチックで勝負だ!」
「よっしゃ!負けへんで!」
等と言って闘破と遊んでいるとウルフルンが追いついてきた。
「おうおう!プリキュア!」
「げ!ウルフルン!?」
突然のウルフルンの登場に仰天するあかね。なお闘破はウルフルンの登場を見ても特にリアクションが無い。むしろ見慣れた様子でもある。
「なんのようやねん!」
「こういう時は先手必勝なんだよ!!」
あかねの文句を押しのけ絵本を構えるウルフルン。
「世界よ!最悪の結末!バットエンドに染まれ!白紙の未来を黒く塗りつぶすのだあああ!!」
ウルフルンが黒い絵の具で染める絵本を染めるとバッドエンド空間が発生した。
「な!?何だ?」
別世界と化した空間で闘破が周囲を見回すと人々が次々と無気力状態になっていった。
だがあかねにはもっと気になる事があった。
「へ?闘破何で平気なん?」
バットエンド空間でも無傷な闘破に仰天するあかね。
すると
「出でよ!アカンベェ!」
ウルフルンが青っ鼻を投げると近くに置いてあった忍者像に憑依した。
「アカンベェ~」
姿を現す巨大な忍者アカンベェ。
「妖魔一族?それとも新手の世界忍者か?」
忍者アカンベェが闘破の方をじっと見つめると・・・
「え?」
「闘破!危ない!!」
「うわ!!」
忍者アカンベェが闘破を掴み取ろうとするとあかねが闘破を突き飛ばし自らがアカンベェに掴み上げられてしまった。
「あかね!」
掴み上げられたあかねに向かって叫ぶ闘破。
「ウールフッフッフッ!!」
「貴様!!」
「何だ!?お前そいつを助けようと思ってんのか?」
ウルフルンの言葉に神妙な顔をやめ闘破ニヤ~っとして答えた。
「いやいや♪生憎俺は頭が柔軟なんだ~あかねの事なんてどうでもいいね~」
「へ?」
お気楽な様子の闘破の言葉に目が点になるあかね。
「あかねは俺に炊事~洗濯~掃除~荷物持ちまでぜ~んぶ俺に任せる性格ブスだしな~」
「むっかあああ!!なんやねん!!闘破」
「こら暴れるな」
折角助けたのに散々な言われようだったため忍者アカンベェの手の中であかねが暴れたその時だった。
「!!」
一瞬の隙を見逃さなかった闘破はウルフルンに飛び掛かり蹴り飛ばすと忍者アカンベェの手からあかねをいとも簡単に救出した。
「あかね!逃げるぞ!」
「え?あ・・・うん!!」
とりあえずここは闘破の言うとおりにする事にしたあかね。
「闘破!何やねん!今の言葉!」
「そう怒るなよ♪敵を欺くには口も達者じゃなきゃいけないんだ♪忍法の基本だよ」
「へ?忍法?」
闘破の口から語られた「忍法」という単語に引っかかるあかねだが素早くウルフルンが追いついた。
「おのれ!俺様に恥をかかせやがって」
「ここは俺に任せろ!あかねは逃げろ!」
「へ!ちょっと闘破!?」
あかねがパニックになると闘破がウルフルンに飛び掛かった。
「え?うわああああ!!」
飛び掛かられ投げ飛ばされるウルフルンは起き上がり殴りかかろうとすると懐から何かを取り出す闘破。
闘破が懐から取り出したものを見たあかねは仰天した。
「手裏剣!!?」
何で闘破がそんなものを持ち歩いているのか理解できないあかね。
「は!!」
「うげええええええ!!」
闘破の投げた手裏剣がクリーンヒットし後ずさるウルフルン。
「く!てめえ!いったい何者だ!?」
「俺は・・・」
ウルフルンの言葉に答えようとする闘破だが次の瞬間。
「うわ!!」
「!!」
あかねの背後に忍び寄っていた忍者アカンベェがあかねを捕獲してしまった。
「あかね!!うわ!!!」
闘破が一瞬あかねに気を取られると忍者アカンベェの投げた縄が闘破の身体を雁字搦めにされた。
「へ!おらよ!!」
「うお!!」
身動きの取れない闘破をウルフルンが蹴り飛ばし気絶させた。
目をつぶり倒れ込む闘破。
「闘破!うわああ!!」
忍者アカンベェに投げつけられあかねだが上手い具合に闘破の身体に当りクッションになった。
「この!」
スマイルパクトにキュアデコルをセットするあかね。
「プリキュア!スマイルチャージ!!」
指をスマップさせ炎を着火すると己の身体に纏わせた。
コスチュームが変わり髪型が変わり頬に光を当て覚醒する。
「太陽サンサン!熱血パワー!キュアサニー!!」
忍者アカンベェと対峙するサニー。
「アカンベェ~」
すると忍者アカンベェの姿が消えた。
「へ?うぎゃあああ!!」
いきなり背後を取られ殴り飛ばされてしまうサニー。
「何や!今日のアカンベェめっちゃ強いやん!!」
巨体の割に早い忍者アカンベェに翻弄されるサニーは掴み上げられてしまい握られてしまった。
「うわ!!!」
「なああっはっはっはっはっは!!いつもは5人のプリキュアも一人だと大したことないなあ」
「なんやてええ!?」
ウルフルンの罵倒に怒りマークを浮かべるサニー。
すると
「・・・・・・・」
忍者アカンベェに捕獲されたサニーを実は変身の時から見ていた闘破。
「あかね・・・そうかあかねがプリキュア・・・よし!!」
何やらもぞもぞと動き始める闘破。
するとどうやったのか縄からスルリと抜け出た。
「待ってろあかね!」
自由になった闘破は忍者アカンベェと共に戦うサニーの元へかけた。
「くう!!」
再び忍者アカンベェに握り締められているサニーは握力に潰されそうになる。
その時だった。
「!!」
空中から手裏剣が突き刺さった。
「闘破!?」
「あかね!大丈夫か!?」
「え?うちの事あかねって!闘破?」
忍者アカンベェに飛び掛かる闘破を仰天するサニー。
「馬鹿な!どうやって抜けた!ていうか!起きてたのか!?」
「敵を欺くことや縄抜けは現代忍者の基本だぜ!!」
ウルフルンの言葉を返す闘破はあかねを救出するべく忍者アカンベェに飛び掛かった。
「え!?何で!何で闘破アカンベェと互角やねん!!?」
日頃人間離れしている闘破だと思ったが流石に忍者アカンベェとまで戦えてしまうとなると怪しい。
すると
「あかね!!今助けるぜ!!」
闘破が手首に手甲を・・・胸にプロテクター・・・顔にマスク・・・背中に刀と次々と装着していき・・・
「何やねんあれ!?」
闘破の姿に仰天するサニー。
「テメエ何もんだ!?」
ウルフルンの怒鳴り声に闘破がアカンベェの目の前に立ち両腕をL字に構え大きく広げ独特の印を組んだ。
「磁雷矢!!」
「い!?」
「ジライヤだと!?」
ジライヤと名乗った闘破に目を丸くするサニーとウルフルン。
ジライヤはすぐさまサニーに駆け寄りアカンベェの腕から解放する。
「あかね!大丈夫か!?」
「え?闘破?何で闘破がそないな格好を?」
闘破とサニーのやり取りが始まるとウルフルンが割って入った。
「あんだお前は!!」
「戸隠流忍者の力!見せてやるぜ!!!」
俊敏な動きで忍者アカンベェを翻弄する闘破は磁光真空剣を抜き斬りかかった。
「アカンベェエエエエエ!!!」
忍者アカンベェが腕を振り下ろすが闘破が磁光真空剣で叩き斬った。
気を取り直したサニーがこの状況を受け入れ・・・
「よっしゃ!いくで闘破!本日二度目の名乗りや!」
「よし!」
開き直って闘破と並び立つサニー。
「太陽サンサン熱血パワー!キュアサニー!!」
「戸隠流正統!ジライヤ!!」
名乗りを上げ忍者アカンベェに飛び掛かる闘破とサニー。
「あかね!耳かせ!」
「ん?」
何かを思いついた闘破がサニーの耳元でささやき始めた。
「コショコショ・・・」
「うんうん・・・」
闘破に作戦を聞かせされて・・・
「よっしゃ!まかしとき!」
サムズアップするサニーと闘破。
そして闘破が懐から煙幕を取り出し辺り一面を煙だらけにした。
「べえええ!!げほげほ!!!何だああこの煙!?」
現代忍者特製の煙幕は効くらしくウルフルンに多大な効果を与えていた。
すると煙幕の真ん中に印を組んで立つ闘破の姿が・・・
『バットエンド王国!貴様たちに利用され!絶望の淵に立たされた人々の怒りの声を聞け!!ふん!!』
周り中煙だらけの中で声が響く闘破が印を結ぶと辺り一面から稲妻と閃光が鳴り響いた。
「ぎゃあ!何だこれ!?え?ええええええ!!」
閃光に怯んだウルフルンだが、次の瞬間巨大な人型の怪物の影が覆いかぶさった。
「な!何だあれ!!」
『ふん!!』
『ヌオオオオオオオオオオオオオ』
闘破が再び印を結ぶと人型の影は両腕を挙げ唸り声が響き渡った。
「な!なんだそりゃああ!!」
『ヌオオオオオオオオオオオオオ』
影は段々ウルフルンに迫ってくる。
「うわ!来るな!来るな!あっち行け!!来るな!!」
闘破の術にかかったウルフルンはパニックに陥っていたが・・・
実は・・・
「ぬおおおおおおお!!」
煙幕と大型のライトの前で両腕を挙げているサニー。
しかも声色を変え、マイクとスピーカーを使って呻き声まで上げている。
実は先ほどの影はサニーの影である。
忍者ランドに置いてあった忍者アトラクション用機材を失敬し煙幕に隠れながら闘破のそれらしい言葉でサニーの影をあたかも闘破が召喚した人々の怨みの影のように演出したのだ。
つまり
敵を惑わし脅えさせる忍法を使ったのだ。
闘破のセリフに合わせて煙幕の中から影を動かしているサニー。
その姿は実に楽しそうである。
「にひひひ・・・ぬおおおおおおお!!」
今度はライトに腕だけを翳して腕のアップでウルフルンに迫る。
すっかり闘破の忍法だと思い込んでいるウルフルンは得体のしれない影の手が迫ってくることにパニックになっている。
「ひいいいいいいいいいいいいブクブクブク・・・・・」
パニックに陥ったウルフルンはとうとう泡を吹いて気絶してしまった。
「うわぁ・・・忍法って便利なんやな」
等と言って忍法に感心するサニー。
すると
「アカンベェ~」
忍者アカンベェが刀を抜き闘破とサニーに斬りかかった。
「く!!」
背中から磁光真空剣を抜刀し応戦する闘破と格闘戦で応戦するサニー。
「わ!危ないやんけ!!」
流石に素手で剣と戦うのは不利と思っているサニー。
「あかね下がれ!!」
「うわ!!」
忍者アカンベェは闘破を差し置きサニーに斬りかかると闘破無理な体制でサニーへの一閃を防ぐが、衝撃で磁光真空剣を落としてしまった。
「しまった!ぐ!!」
忍者アカンベェの一撃を受けて吹き飛ばされる闘破。
そのまま追撃が来ると・・・
「闘破!このおお!!」
落ちた磁光真空剣を拾い上げたサニーが忍者アカンベェに飛び掛かり闘破への攻撃を防いだ。
「あかね!」
「ぐうううおおおっりゃああああああああああああ!!」
力任せに磁光真空剣を振って忍者アカンベェを押し返すサニー。
「あかね」
「ぜぇ・・・ぜぇ・・闘破!」
力を使い切ったのかヘロヘロで闘破に磁光真空剣を渡すサニー。
「あかね!!く!!」
磁光真空剣を納め忍者アカンベェを睨むジライヤは印を組んだ。
「・・・許さん!!!」
紫の闘気と共に磁光真空剣を引き抜くと光り輝くレーザー刀となり正眼に構えた。
「磁光真空剣!!」
磁光真空剣を肩に担ぎ歌舞伎のような構えを取るジライヤ。
「あかんべ~」
アカンベェがジライヤに飛び掛かると・・・
「真っ向両断!!」
両腕で正眼に構え磁光真空剣を振り下ろし一刀両断しアカンベェが後ずさると横一閃で薙ぎ払った。
「アカンベエエエエエエエエエエエエエエエ!!」
七色の光に包まれながら消滅する忍者アカンベェにジライヤは振り返り磁光真空剣を納めた。
「んあ?げ!」
気絶から目を覚ましたウルフルンはアカンベェが倒されたことに唖然とし・・・闘破とサニーにジーっと睨まれていた。
「今日はこのくらいで勘弁してやる!!」
と言って退却した。
無気力状態の人々が解放され忍者ランドに平穏が戻ると闘破とあかねが変身を解き一安心していた。
「いやぁ~まさか闘破が秘密のヒーローだったなんて~」
「いやぁ~俺別に秘密にしてるわけじゃないけど」
闘破の返しに目が点になるあかね。ヒーローは正体を隠すものだと思っていたらしい。
するとあかねは何やら思いつき闘破にある提案をした。
「闘破!ウチに忍法教えて!!」
「え?何で?」
「だって忍法って便利そうやん!」
「だけど忍者の修業ってきついぞ~」
「ド~ンと来いや」
胸を叩いて言うあかね。やれやれという事で闘破の正式な一番弟子となった。
するとあかねは何かを思いついた。
「あ!そや!家でバイトしてる間は闘破自分がジライヤって言うたらあかんで!」
「え?何で?」
「闘破がジライヤってわかったらウチがプリキュアってばれるやろ」
「そっか。そっちは秘密のヒーローなのか」
別に正体を隠している訳じゃない闘破は秘密のヒロインのうんうんと苦労に頷いた。
「ヒロインや」
「あ!悪い悪い!それじゃ帰るか!送ってくよ」
そう言って闘破の忍者カー・ブラックセイバーに乗り込む闘破とあかね。
ブーン!!パラリラパラリラ!!
「どうでもええけどこの発信音何とかならへん?」
翌日
騒動がひと段落したあと、不思議図書館にてみゆき達とババ抜きしているあかねは全戦全勝であった。
「ひっひ~んまたウチの勝ちや~」
「あかねちゃん強い」
「敵を欺くのも忍法の基本や~」
「え?忍法って」
「ん?闘破に教えてもらったんや~」
「・・・怪しい」
「うん・・・怪しい」
こうしてあかね以外の4人から怪しいというオチで終わってしまった闘破だった。
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