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俺と現実とファンタジー

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part9 考察 そして ため息

 
前書き
今回の話で更に様々なことがわかります 

 
………転生者との戦いから三日後……

俺とシャグリーンは三日前に見つけた住居(ボロ屋の中を掃除し、家具をいくつか置いた)で
この三日間で解かった俺の能力の詳細について、話し合っていた

「随分と……厄介な能力だということが解ったの……」
「…ああ……」

俺の能力は、初めにシャグリーンが言ったような都合の良い能力…ではなかった…
今シャグリーンがいったように、とてつもなく厄介な能力だった

まずは魔法などで破壊した物が飛んでくる、いわば二次災害についてだ。
この能力は、こちらに敵意もって投げたり飛ばしたりした場合は無効化してくれるが、
敵意なく飛んできた物は、無効化しないということが解った
簡単に言うなら

火の玉を使って意図的に瓦礫を俺に向かって飛ばす↓
火の玉で瓦礫を破壊して飛ばした、といことが『起こったこと』になる↓
『ありえない』から無効化可能

無差別に放った火の玉で破壊された瓦礫がたまたま飛んできた↓
火の玉を飛ばした、瓦礫が飛んできた、ということが『起こったこと』になる↓
火の玉は無効化できるが、瓦礫が飛んでくるだけなら実際にもあるから無効化不可能

…といった具合だ…随分面倒くさい能力だった。

そしてこの能力には、どうやら『出力』があるらしい。
らしいというのは、まだまだ検証中の段階だからだ
ここ数日で二体ほどの化物にあった。
そのどちらもが巨大な人型だったのだが、その死に方が問題だった
……片方は消滅し、片方は勝手に潰れたのだ
この件についてシャグリーンは次のように考えているらしい

「多分、お主の力には出力のようなものがあるのやもしれん。
これは憶測じゃが、今のお主は出力が不安定で
出力が”弱い”時は悪魔や人外のような『ありえない』存在でも
人型であれば一応、人として力や強度を精算する……が、あの巨人のように巨大すぎたり
する者は本来『ありえない』から、体が耐え切れなければ崩壊する……といった感じかの。
出力が”強い”時は人型であろうとなんだろうと、人外なんぞ『ありえない』から
問答無用で消滅させる……って具合かの……まぁ、これはあくまでも憶測にすぎないがのぉ…」

つまり、出力が”弱い”時は複雑な精算をし、”強い”時は単純な精算をする、ということだ。
だが……これはシャグリーンの憶測に過ぎない
まだ、明確な答えは出ていない…

三日間で解ったことは俺の能力の事ばかりではなかった。

シャグリーンのことでも、マイナス面でいろんなことが解ってしまった
まず、テレポートのことだ
……なんと俺をテレポートさせるには、最低でも十日のチャージが必要で
更にはどこにテレポートするかわからなくなっている。
これは俺の力のせいだ。
なんでも、無効化の対象外ではあったものの影響は受けており、
そのせいでこんなことになってしまうそうだ……
おまけに、シャグリーン一人でテレポートした場合でも
(俺のせいで)変な場所に飛んでしまうことも解った
そして、解析の力が使えなくなっている上、俺から得た情報が綺麗さっぱり消えているらしい
これも俺の力のせいだろぅ……

「今思えば、シャグリーンが最初に出した俺の能力の憶測もポジティブ過ぎたんだよな……」
「じゃのぉ……もっとデメリットや、障害についても考えるべきじゃったな……」

住居(ボロ屋)の中で二人揃って溜息を吐く
やるべき事がとても多くなってきた気がした……


 
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