FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第63話 闇の呪い(ダークカース)
前書き
HEY!07です!
今回はやっとあの方の秘密がわかっちゃいますよ!もうわかっていますよね?今回、ものすごく長く
なると思います。
途中で目線が変わります。最初はユモス目線です。
それでは、第63話 闇の呪い(ダークカース)・・・スタート!
?『お前は、この魔法の効果によって、7年間苦しみ続けるぜ。7年後が楽しみだな・・・』
ユ「!!はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・夢、か。」
空はまだ薄暗く、時計を見てみたらまだ朝の5時だった。私は部屋の窓を開けて風に当たる。冷たくて気持ちがよかった。ふと自分の左腕に目を落とすと、
ユ「!!!」
そうか、あれから7年が経つのか・・・もうすぐで罪滅ぼしができる。そして、妖精の尻尾とのお別れ・・・私の頬には、いつの間にか一筋の涙が伝っていた。
****************************************************************************************
『ここからグレイ目線で書きます。』
科学の世界(サイエンスワールド)を潰してから1週間。ジョニー・メカは評議委員によって逮捕された。あいつの4人の弟子は全員がジョニーが造ったアンドロイドだったんだ。しかも、評議委員からジョニー・メカの逮捕協力をしたおかげで、ギルドに報酬50万Jをもらった。じーさんはすっかり浮かれて、昨日は酒をがぶ飲みしてたぜ。そんな中、俺がギルドのテーブルで昼寝をしてた最中、
ル「ユモッ!?どうしたのその怪我ッ!!?」
ルーシィのバカデカイ声で目を覚ました。見ると、ギルドに来たばかりのユモの左腕を見て驚いていた。ユモの左腕には包帯が巻かれていた。
ユ「ちょっと、軽い火傷しちゃって。」
ウェ「私が治してあげましょうか?」
ユ「大丈夫。すごく軽い火傷だから。」
薄っすらと、ユモの額に冷や汗が滲んでいるのが見えた。俺はユモが言ってることは嘘だと確信した。ユモのやつ、何か隠してる・・・
****************************************************************************************
次の日。
マ「えぇ~!!ユモ、どうしたのいったい?」
今日はマヤのバカデカイ声に驚いてかき氷を落としそうになった。見てみると、昨日のユモは左腕だけに包帯を巻いていたが、今日は右足にも包帯を巻いていた。
ユ「たんすにぶつけて、軽い打撲をしちゃって。」
リョ「お前って、随分そそっかしいんだな。」
フ「怪我するのが好きなんだな。」
シャ「あんた、もっとましな冗談を言いなさいよ。」
エ「だが、軽い怪我でよかったじゃないか。」
ユ「あははははは・・・」
まただ。昨日も今日も、ユモは何で嘘をついてるんだ?
****************************************************************************************
その次の日も、そのまた次の日も、ユモの包帯の数はどんどん増えていった。
ナ「お、お前、本当に大丈夫なのかよ・・・?」
ハ「痛そうだよ・・・」
ユ「大丈夫。全部軽い怪我だから。」
ト「軽そうに見えないのは僕だけでしょうか?」
ショ「俺もそう思う。」
ウェ「やっぱり私が治しますよ。」
ユ「本当に大丈夫だから。ウェンディの魔力がもったいないよ。」
ユモはウェンディの治療を嫌がる。
グ「何でそこまで否定するんだよ。素直に治してもらえばいいじゃねぇか。」
ユ「だいぶ治ってきてるから。」
だが、日が経つにつれ、ユモの包帯の数は徐々に増えていった。ギルドのみんなは全員ユモの事を心配し始めた。
****************************************************************************************
そんなある日、
マ「大変だぁーーーーーーーーーーっ!!!」
マヤが大声を上げてギルドに駆け込んで来た。
ル「どうしたのマヤ?そんなに慌てて。」
マ「ユ、ユモが・・・どこにもいないのっ!!」
一瞬ギルドが静まり返った。
マ以外「えぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」
グ「ど、どうゆう意味だよ!?」
俺はイスから立ち上がってマヤの肩を揺さぶる。
マ「私、ユモがまた怪我して動けなかったらどうしようと思って女子寮に迎えに行ったの。でも、部屋に入っても誰もいなくて、ユモの机にこれが・・・」
マヤが白いショーパンのポケットから取り出したのは手紙だった。エルザがそれを受け取り開くと、ユモのホログラムが出てきて、
ユ『今までお世話になりました。妖精の尻尾は・・・最高のギルド!!さようなら・・・』
と言って消えた。これって、書き置きだよな・・・?
マ「ど、どうしよう・・・ユモが、ユモがどこかに行っちゃうよ・・・」
マヤの手はガクガク震えていた。俺が、俺がもっと早くユモに聞いてれば、こんな事には・・・俺は自分を責めた。
エ「マスター。」
マカ「・・・みなの者、わし等は仲間であり家族である。ユモを捜すのじゃーーーーーっ!!!」
マカ以外「おぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」
俺たちはギルドを飛び出し、ユモを捜索し始めた。
****************************************************************************************
『ここからまたユモス目線で書いていきます。』
うわぁ・・・みんなもう気づいちゃったの?私は人気の少ない建物の陰に隠れて、ギルドのみんなの様子を窺っている。マグノリアはギルドの人たちが私の事を街の人に聞いたりして必死になって捜していた。これじゃあ思うように動けない・・・みんなにはあまり迷惑は掛けたくないし・・・すると、
マ「ユモーーーッ!!」
ナ「どこだぁーーーっ!!」
ハ「ユモーーーッ!!」
フ「いたら返事しろーーーっ!!」
うわぁ・・・一番厄介な仲間が来た・・・ナツは鼻がいいからな・・・さて、どうやってここを突破するか?思い切って一直線に走ったら絶対に捕まるし、氷霧(フリーズミスト)で姿は隠せても気配で簡単にばれちゃうし・・・やっぱりこれしかない!私はワンピースのポケットから魔水晶(ラクリマ)を取り出し、4人に向かって投げた。すると、魔水晶から睡眠ガスが噴射され、4人はその場で寝ちゃった。私が投げたのは睡眠魔水晶。
ナ&マ&ハ&フ「ZZZ・・・」
ユ「ゴメンね・・・ありがとう。」
私は4人が寝たのを確認して先に行こうとしたが、
ユ「!!」
誰かに見られてるような気がして振り向いたけど誰もいなかった。
ユ「・・・気のせい、か。」
私は先を急いだ。
****************************************************************************************
その後も、何度もギルドの人たちと遭遇しそうになり、危ない時は仕方なく睡眠魔水晶を投げるしか方法がなかった。そうしながらやっと私は目的地にたどり着く事ができた。そこはとある洞窟。私がギルドに入るきっかけとなり、グレイと初めて会った洞窟だった。洞窟を進むと、黒髪に緑色の瞳をした1人の少年が私を待ち構えていた。年は私と同じくらいかな。
?「久しぶりだな。ユモス・クオリナ。」
「ユモス」って呼ばれたのは久しぶりだなぁ。
?「気分はどうだ?」
ユ「最悪だよ。ばれないようにするために大変だったよ。」
私は左腕に巻いている包帯をするするとほどいた。すると、私の左腕には黒い線状の模様のようなものが浮かび上がっていた。次々に私は体に巻いている包帯をするするとほどいてく。同じように黒い線状の模様が浮かび上がっていた。
ユ「見ただけで吐き気がするよ。」
?「そりゃそうさ。呪いだからな。」
洞窟に少年の声が響き渡る。その時、私は突然のめまいに倒れそうになった。視界がぼやけ、右手で額を押さえて、必死で倒れるのをこらえる。
?「我慢は体によくないんだぜ。」
ユ「っ・・・」
これが、呪い・・・意識が途切れそうになったその時、
グ「てめぇ~、ユモに何しやがったっ!!」
?「誰だっ!!」
洞窟の入り口の方から聞き慣れた声が聞こえた。ゆっくり首を動かし、洞窟の入り口の方に視線を移す。そこには、紺色の髪の毛に、なぜか上半身裸で、首に十字架の形をしたペンダントを身につけている、紛れもないグレイがいた。まさか、ずっと私の後をつけていたの・・・?
ユ「グ・・・グレ・・・ィ・・・」
そこで私の意識は途切れた。
****************************************************************************************
『ここからはまたグレイ目線で書いていきます。』
グ「ユモッ!!」
ユモが突然倒れた。いったい、何がどうなってんだ・・・?ユモの後をこっそりつけていったらこんな状況になっていた。ユモの近くにいる黒髪に緑色の瞳の男が俺に視線を移す。
?「ん?それは魔道士ギルド、妖精の尻尾のギルドの紋章・・・へぇ~、こいつ、俺の知らない間にギルドに加入してたのか。だが、こいつはもうギルドに帰る事は出来ないぜ。」
グ「どうゆう意味だ。」
ハ「お前にだけ特別に教えてやる。俺の名はハルト・パーカー。こいつとは昔の友人でな。昔はよく一緒に遊んでいたさ。だが、それは10年前の事だ。今は友人でもなんでもねぇよ。」
ユモの知り合いなのか・・・?てか、何でもう友人でもなんでもねぇんだ?
ハ「俺の6つ上にハルカってゆう姉がいたんだ。姉ちゃんは、こいつの兄、グレン・クオリナの恋人だったんだっ!!」
確か、ユモの兄さんは、ウルと同じ10年前にデリオラを封じるために絶対氷結(アイスドシェル)で自らの肉体を・・・
ハ「そこまで知っているのなら話は早い。たった1人の妹、ユモス・クオリナを守るために、グレン・クオリナは命を捨てたっ!!それを知った俺の姉ちゃんは、ハルカは・・・海に身を投げて自ら命を捨てたんだっ!!!」
ハルトは憎しみと悲しみの声で叫んだ。固く握られたハルトの拳が小刻みに震えている。
ハ「姉ちゃんが死んだのはこいつのせいだっ!!俺の、たった1人の家族を殺したんだっ!!俺はこいつに復讐するために3年間、魔道士として修行をして、身に着けた魔法が闇魔法だ。そしてもう1つ、黒魔法、呪殺に含まれる、闇の呪い(ダークカース)だ。」
グ「闇の呪い・・・!」
じゃあ、今ユモの体にある黒い線状の模様が・・・!!
ハ「この魔法をかけられたやつは、光が一切届かない真っ暗な闇の世界に封じられるんだ。永久になっ!!そして、徐々に命を削られていくんだっ!!」
グ「!!!」
ハ「いい気味だろ。」
俺は驚きすぎて声が出なかった。いや、言葉を失ったって言った方が正しいな。
ハ「けど、闇の呪いには1つ弱点があるんだ。」
グ「弱点・・・だと。」
ハ「この魔法は、かけてから7年経たねぇと発動しないんだ。」
グ「なっ!!」
とゆう事は・・・まさか!!
ハ「そうさ。俺は7年前にこいつに闇の呪いをかけていたのさっ!!それから7年の間に、かけられたやつの体に異変が起こるんだ。こいつの場合、体が以上に冷たくなったんだ。」
そうゆう事だったのか・・・こんなくだらねぇ魔法に、ユモは7年も苦しんできたのかよっ!!
ハ「そして、遂にこの日が来たんだっ!!ユモス・クオリナ、お前の人生はここで終わりなんだよっ!!ここはお前の・・・グハァッ!!!」
気づいたら俺はハルトの顔面を殴っていた。ハルトが反対の洞窟の壁まで吹っ飛ぶ。
ハ「ってぇ~・・・てめぇ、何しやがるっ!!」
ハルトが血が出た口元を手で拭う。
グ「お前は・・・今までユモがどんな気持ちでいたかわかるか。」
ハ「ギルドに加入して過去のことは忘れ・・・」
グ「違うっ!!!」
ハ「何でてめぇなんかにわかるんだよっ!!俺がどれだけ、どれだけ辛い思いをして、どれだけ時間をかけたと思ってるっ!!!」
グ「それはユモも同じだぁーーーーーっ!!!」
俺はハルトの胸倉を摑んで、
グ「ユモだって、何度も辛い思いをしてきたんだ。自分のせいで大切な人と、友人の大切な人を死に追いやったんだからな。ユモはずっとそれを背負って生きてきたんだっ!!俺だって・・・」
俺は幼い頃、自分のせいで、ウルを死なせた事を思い出した。リオンにとっちゃ、目標の人物だったからな・・・
グ「でも、ユモは絶対に泣かなかった。いつも優しくて、いつも笑顔で・・・お前は、どれだけユモに罪を背負わせるんだよっ!!!」
ハ「こいつが絶望のどん底に落ちるまで罪を与えてやるさ。」
グ「てっめぇ~~~~~!!!」
俺はハルトの胸倉から手を放すと、
グ「アイスメイク、戦斧ッ!!(バトルアックス)」
ハ「うあっ!!」
俺は、優しくて、笑顔のユモの事がいつの間にか好きになっていた。俺のことを理解してくれる大切な人だ。
グ「氷欠泉ッ!!(アイスゲイザー)」
ハ「がはっ!!」
俺は、ユモにはいつも笑っていてほしいんだっ!!
グ「氷刃・七連舞ッ!!」
ハ「グワァァァァァッ!!!」
ユモをこれ以上傷つけたり、泣かせたりするやつは、俺が許さねぇっ!!!俺は倒れているハルトの胸倉を再び摑むと、
グ「いい加減、ユモの闇の呪いを解きやがれっ!!」
ハルトは荒く呼吸をしながらニヤリと不気味に笑うと、
ハ「解いたって、もう遅い・・・見てみろよ。」
ユモの方を振り向くと、体全身に黒い模様が浮かび上がっていた。
ユ「う・・・くぁぁぁ・・・」
グ「ユモッ!!」
ハ「もうじきあいつは闇の世界に封じられ、罪を償う為に命を削られる。俺の勝ちだっ!!ハハハハハハハッ!!!」
そう言い残すと、ハルトは黒い光に包まれて姿を消した。
グ「待ちやがれっ!!くっそぉっ!!」
どうにかして助けねぇと。でも、どうやって・・・
ユ「・・・ぅ、うぁ・・・」
グ「ユモ・・・!」
考えている間にユモがどんどん辛そうな声を上げる。俺はユモに駆け寄る。
グ「おい、ユモ!しっかりしろっ!!」
ユモはピクリとも動かない。黒い線状の模様がどんどん濃くなっている・・・俺はユモを強く抱きしめた。ユモの体はさらに冷たくなっていた。
グ「・・・ユモーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」
俺はただ叫ぶ事しか出来なかった。俺の叫びが洞窟中に響き渡る。俺の頬に一筋の涙が伝い、その涙はユモの頬に落ちた。その時、ユモの体が青白く光りだした。すると、徐々に黒い線状の模様がどんどん消えていく。完全に黒い戦場の模様がユモの体から消えると、
ユ「・・・・ん・・・?」
ユモがゆっくりと目を開いた。
グ「ユモ!!」
ユ「グ、グレイ?あ、あれ?ハルトは?私、死んでない・・・!」
ユモは今の状況に驚いてる。俺が少し簡単に説明すると、
ユ「う、嘘・・・私、闇から、解放されたんだ・・・!夢じゃないんだ・・・!」
ユモの顔にはいつもの笑顔が戻り、澄んだ青い瞳に薄っすら涙が滲んでいた。
ユ「私、これからもギルドにいていいかな?」
グ「当たり前だろ。ユモは俺たちの仲間なんだぜ。」
ユ「・・・ありがとう、グレイ!」
グ「うぉあっ!!」
いきなりユモが飛びついてきた////////////////////ユモの体はほんのり温かかった。
グ「ほ、ほら、ギルドに帰るぞ!」
ユ「うん!」
洞窟を出ると空はオレンジ色に輝いていた。
後書き
第63話終了いたしました~!!
ユモの過去にはいろいろ深いわけがあったんです。闇の呪いの解き方は、悲しい時に流した涙。
次回は新しくオリキャラ説明を書きたいと思います。第2弾です!!
それではまた次回!!
ページ上へ戻る