| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

仮面ライダー エターナルインフィニティ

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十五話 ショッカー壊滅その十三

「ですがそれは」
「難しいな、どうしたものかなこれは」
「一度です」
 日本は意を決した目で言った。
「突っ込みますか」
「突っ込む?」
「特攻です」
 クウガに日本が最後の最後に見せる必殺攻撃を出した。
「それです」
「いや、それは駄目だよ}
「特攻はですか」
「もうちょっと大人しい攻撃の方がいいだろ」
 流石に全てを賭けた捨て身では、というののだ。文字通り死ぬ様なものはクウガにしても賛成できかねた。
「何かないかよ」
「いや、それだ」
 だが、だった。ディケイドも日本の案に賛成だった。
「ここは特攻だ}
「死んだら元も子もないだろ」
「死ななければいい」
 これがディケイドの出す答えだった。
「それでな」
「死なない特攻かよ」
「それも可能だ」
「いや、特攻は死ぬものだろ」
「渾身の力でぶつかり」
 ディケイドは否定しようとするクウガにさらに言う。
「ぶつけ力がこちらに及ぶ前にだ」
「その前にか」
「逃げる」
 そうしろというのだ。
「それでいい」
「言葉で言うのは楽だけれどな」
「俺達なら出来る」
「俺達ならか」
「スサノオと戦う者ならな」
 ライダー達だけではない、彼と戦う全ての戦士達がだというのだ。
「それは出来る」
「それじゃあか」
「いいな、やるぞ」
「元よりここで命を落とすつもりはありません」
 日本も真剣な顔で言う。
「渾身の一撃を浴びせそのうえで」
「下がるか」
「そうです、そうします」
「話はわかった」
 ドイツは日本の言葉をここまで聞いたうえで頷いた。
「一撃離脱か、つまりは」
「はい」
「しかしその一撃がかなり大きく」
「若し一撃を浴びせても逃げ遅れたら、だよな」
 クウガはスサノオを見ながらあらためて言った。
「その時はな」
「はわわ、凄く危なそうだね」
「実際にかなり危険です」
 特攻に他ならない、それではだ。
「ですがそれでもです」
「やるんだね」
「イタリア君も参加されますか?」
 日本は何時になく真剣な面持ちでイタリアに問う。
「この戦いに」
「ううん、怖いけれどね」
 それでもだった、イタリアも既に覚悟は決めている。
 それではと、意を決した顔で言った。
「やるよ、俺も」
「では」
「一気に突撃してだね」
「そうです、渾身の一撃を浴びせて」
 そしてその瞬間になのだ。
「下がります」
「一瞬の油断で命を落とす」
 まさにそうした勝負だ、ディケイドの言葉も笑ってはいない。
「そうしたものだがいいな」
「わかってるよ、俺も戦士だからね」
 土壇場では動じないイタリアだった、そして。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧