ソードアート・オンライン ~白の剣士~
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入団説明会?
翌日、シオンはキリトとエギルの店にいた。
「軍の大部隊を全滅させた悪魔、それを撃破した二刀流使いの五十連撃、そして突如出現した白き流星のラストアタック・・・。こりゃ偉くでたもんだな!」
「尾ひれがつくにも程がある。おかげで朝から剣士やら情報屋らが押しかけてきてねぐらにも居られなくなったんだぞ」
「この文章から察するに、俺はまだ大丈夫かな?」
そう言いながらシオンは新聞に目を通す。
「とはいえ、時間の問題か・・・。ま、いっか♪」
「切り替えはやっ!」
「起きちまったことはしょーがないだろ。そんなことより、アスナの方は大丈夫かな?」
そういったところに丁度アスナが勢いよく扉を開けてきた。
「よう、アスナ。どうだった?」
シオンがそう言ってアスナの顔を見た。しかしその顔は決していいものではなかった。その顔を見てシオンはため息をついた。
そして思った。
『良くなかったんだな・・・』
「どうしよう、キリト君、シオン君・・・。大変なことになっちゃった」
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
「なぜこうなった・・・」
場所は血盟騎士団本部がある第五十五層《グランザム》
あれから、俺とキリトはアスナから大半の事情を聞いた。アスナ曰く、『二人を連れてきたまえ。話がしたい』とのことだ。
まあ当然ですな。かたや半分はギルドの副団長を休ませようとし、それが《黒の剣士》ときたら黙ってないだろう。そしてもう半分は不本意ながら《白の剣士》が入団を志願しているのだ。こちらも同様黙ってないだろう。
そして現在はキリトとアスナがヒースクリフと部屋の中でお話中というわけで俺はというと部屋の外のロビーで待機中というわけである。
「それにしても広いな・・・」
そうこの血盟騎士団本部、外見の期待通りの広さがある。
だって外見が城なんだもん、そりゃ期待したくなるよ。これで、中が昔話に出てきそうな和室があったら相当落ち込むよ俺・・・。(おそらく読者の皆さんも落ち込むか一部は高笑いをあげて笑うでしょう)
しばらくしてキリトとアスナが出てきた。その顔は明らかに後悔してる顔だった。(主にキリトのほうが・・・)
「ようキリト。どうだった?」
「聞かないでくれ・・・」
「団長とデュエルでもすんのか?」
そう聞くとキリトは固まり、アスナはため息をついた。ドツボか・・・。
「んじゃ、行ってくるわ」
そう言って俺はヒースクルフのいる部屋の扉を、
「ん?」
開かない。
「しょーがねーなー」
俺は扉から四、五歩ほど下がり、
「せーのっ、せいやっ!」ドンガラガッシャーン!!!
扉を思い切り蹴破った。ちなみにさっきの音は扉が吹っ飛ぶ音+破片やら色々吹っ飛ぶ音である。
「どーもー団長〜。扉、壊れてたんすけど」
「そうか、そういえば最近たて付けが悪くてね悩んでいたところだ。手間が省けて助かった」
「さいですか、で、用とは何ですか?」
「君の入団についてだが話し合いの結果、君には入団試験を受けてもらうことにした」
「入団試験?まさか団長とやれって言いませんよね?」
「まさか、君には他の団員に相手してもらう。君がよく知る人だ」
「?」
その直後、後ろから誰かが入ってきた。
「失礼します・・・って、団長。何ですかこれ?」
入ってきた人物とは俺おろか、アスナやキリトも知っている人物だった。その容姿は白銀のセミロングの髪、透き通ったブルーの瞳の俺やキリトたちと同じくらいの少女だった。その人物は俺によって蹴破られた扉を見ながら入ってきた。
「ああ、最近たて付けが悪くてね、壊してもらったんだ」
「そういえば最近そうでしたね。で、いったい誰が?」
そう言われると、ヒースクリフは彼女の隣にいる俺を指さした。
「し、シオン君!?」
「よう、エリーシャ。久しぶり♪」
「ええ、久しぶり、じゃなくって!」
「さて、エリーシャが来たところで本題に入ろうか。さて、シオン君。君の相手なんだが・・・」
「まさか・・・」
そのときの俺の顔はほぼ間違いなく引きつっていただろう・・・。
「その通り」
「あ、あのいったいどういうことですか?団長」
「ああすまない。君にはまだ話してなかったな、彼、シオン君の入団テストだよ。その相手を君に頼みたい」
「ええ!?シオン君が、血盟騎士団に!?」
言い忘れていたが、彼女はエリーシャ。血盟騎士団所属のアスナと同じ副団長である。
そして・・・。
「そうだ、“近い条件”のもとで彼の実力を知りたいからね」
そう、“近い条件”。彼女は俺と同じ複数の武器を使うことができるのだ。正確には俺よりは少ないが、それはパワー系の武器のみである。しかし、最近はパワー系の武器にも挑戦してるとかアスナから聞いた。
「分かりました。お受けいたします」
「あの、団長。お願いがあるんすけど」
「何かね?」
「いやたいしたことじゃないんすけど、もし俺がエリーシャに勝ったらなんすけど、そん時は俺から一つ要求してもいいっすか?」
その言葉にヒースクリフは一瞬黙ったが、
「・・・分かった。内容によるがそのときは引き受けよう」
「どうも、そんっじゃ」
そう言って俺は自ら破壊した出入り口から出て行った。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
翌日・・・。
「何でこうなった・・・」
昨日に引き続き、俺は闘技場内の控え室で頭を抱えていた。
外にはこれでもかと言わんばかりの人!人!人!のオンパレード。そして、場内にはこんな垂れ幕があった。
生ける伝説:ヒースクルフVS二刀流の悪魔:キリト
んでもってその下には、
白き流星:シオンVS戦場のプリンセス:エリーシャ
となっていた。
、
言わせて欲しい。誰だこんなの作ったやつ!作ったやつ手ェ挙げろ!そいつとっちめてやる!
そんな心の声(怒り:9割5分、呆れ:2分5厘、諦め:2分5厘)を抑えつつも、キリトの戦いが終わるのを気長に待っていた。
どうしで見ないのかって?そりゃあ、結果が見えてんもん。どーせ、ヒースクルフが勝つでしょう、実力からして。
と、まあ考えているとキリトがアスナと一緒に戻ってきた。
「どうだ?強かったっか?」
「変な感覚になった・・・」
「ほう・・・、時でも止まったか?」
「お前はエスパーなのか!?」
あれ、どうやら本当と様だな。まぁ、今の言い方からしてヒースクルフはおそらく・・・。
考えてもしょーがないか。
「いんや、生粋の一般人男性です!ちなみに俺ロシア人のハーフ!」
「マジかよ!?」
「シオン君それホント!?」
「いや、嘘だ。正確にはクウォーターだ」
「嘘なの!?てゆーかそれでも四分の一って・・・」
「まっ、そんな話はまた今度にしとくとして、そろそろだな」
「気をつけろよ」
「頑張って」
「はいよ、アイツの戦い方は俺が一番知ってるからどれだけ成長したか楽しみだね〜♪」
俺はキリトとアスナにハイタッチを交わして決戦の地へと向かった。
「そんじゃ、張り切って参りましょーかね♪」
後書き
オリジナルキャラやっと、やっと出てきました。
タイミング見すったなーと我ながら思っています・・・。(^◇^;)
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