仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第八十五話 ショッカー壊滅その三
「パスタも茹でてね」
「そういえばイタリアさんは砂漠でもパスタを作っておられたそうですが」
利光がイタリアにこのことを問うた。
「それは本当だったのですか」
「うん、していたよ」
「残念なことに事実だ」
イタリアはあっけらかんと答えるがドイツは辛い過去を思い出している顔だった。
「やっぱり戦場でもパスタがないと駄目だよね」
「補給を水と食料、ワインにばかり使っていた」
「燃料や弾薬には?」
「その後だ」
イタリア軍では補給の優先順位はそうなっていたというのだ。
「それからだった」
「そうですか」
「本当に呆れた」
ドイツはアフリカ戦線のことを思い出しながら語る。
「食料も確かに大事だがな」
「だって俺パスタとジェラートないと動けないから」
イタリアにしてみればこの二つがないとなのだ。
「今だってさ、ほら」
「美味しそうではありますが」
利光はイタリアが出して来たジェラートを見てこう返した。
「ですがこれから戦闘ですが」
「だから俺ジェラートを最後に食べないと駄目なんだ」
「それにパスタもですね」
「そう、あとトマトとワインにお魚にね」
それに加えてだった。
「お野菜も必要だよ、フルーツもね」
「つまりどれもですか」
「いや、そういうのじゃないけれどさ」
だがそれでもだというのだ。
「人間やっぱり食べないと駄目じゃないか。イギリスのなんてそれこそ」
「だから毎回俺に話を振るなよ」
「パンとオートミールだけなんだよ」
「それだけあれば充分だろうがよ」
「充分じゃないですから」
カズヤもこう返して否定する。
「というか栄養的なバランス大丈夫ですか?」
「他の料理もちゃんとあるよ」
「そうなんですか」
「スパムとかな、あと野菜も適当にな」
「そこ適当なんですか?」
「とりあえず餓えなかったらいいだろ」
挙句にはこう言う始末だった、いい加減怒った感じの顔と言葉だった。
「まあ確かにバリエーションは少ないけれどな」
「何かショッカーより食生活酷いよな」
「うん、そうだよね」
ラットと竜司がイギリスを見つつ話す。
「イギリスって本当に食いものねえんだな」
「ここまで何度も話してきたことだけれど」
「つくづく行きたくねえ国だな」
「食べ物に関してはね」
「僕もイギリスでは苦労したんだよね」
小林もフォローしない、イギリスにいた彼も。
「紅茶も何か違うんだよ」
「それは絶対の自信があるんだけれどな」
「イギリスの水は日本とは違うからね」
硬水なのだ、ここからまず違うのだ。
「シャワーでも泡は洗い落とさずに拭いて終わりだしね、お皿だってそうだし」
「衛生的に大丈夫なの?」
英理子はセシリアにそのことを尋ねた。
「あの、本当に」
「私の世界では大丈夫ですけれど」
セシリアは戸惑いながら英理子の問いに答える。
「技術も進歩していてお水もよくなってますから」
「硬水を軟水に変えられる様になったのね」
「お水も豊富になりましたし」
海水を淡水に変える技術だ、これは。
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