仮面ライダー エターナルインフィニティ
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第八十三話 怪人登場その十四
「ちょっと言語に絶するんだよ」
「あまりいい意味じゃないよな」
「あんたいい奴だな」
フランスは小野寺のオブラートに包んだ言葉に彼の優しさを見た。
「普通ここで下手ってはっきり言うだろ」
「戦士には料理があれなのもいるからな」
セシリアなり瑞樹なりの名前はあえて出さない。
「これからも出そうだしな」
「何か絶対に出る気がするな」
フランスも言われて察することだった。
「とにかくこいつに料理は作らせるなよ、一回宇宙人にスコーン食わせて収まりかけていた話を大混乱に戻したからな」
「そんな昔の話を出すなよ」
イギリスはそのフランスにむっとした顔で返す。
「俺の料理はな、そもそもわざとなんだよ」
「わざとまずい料理を作るのは犯罪だよ」
ロシアは小野寺とは違う、あっさりと告げた。
「イギリス君は戦いの間料理禁止ね」
「くそっ、駄目なのかよ」
「だっておかしなもの食べて体調崩したら駄目じゃない」
もっともな理由だった。
「とりあえず美味しくて身体にいいもの食べないと駄目だからね」
「そういえばそちらの世界に面白い工事現場の監督がいるらしいな」
ドイツは門矢達に料理の話から彼のことを問うた。
「料理が得意という」
「ああ、あの人のことだね」
海東が応える。
「あの人は確かに料理上手だよ」
「そうらしいな」
「料理にお金かける人だけれどね」
「そして独特のレシピだな」
「凄いよ、あの人は」
海東が太鼓判を押すまでにだ。
「料理だけでなく柔道とか釣りとか何でも出来る人だから」
「一介の工事現場の監督には思えないが」
「そうかもね、オルフェノクを従えている様な人だから」
「あのムカデのか」
「そう、センチピードオルフェノクをね」
琢磨のことだ、人間として生きることを選んだ彼は今も工事現場で働いているのだ。
「新入りの時からしごいてるから」
「その人も仮面ライダーですか?」
日本は彼のことを聞いてふとこう思った。
「若しくは関係者でしょうか」
「その可能性は否定出来ないですね」
光も首を傾げさせてから言った。
「今のところ私達のことも琢磨さんのことも気付いていない素振りですが」
「あくまで素振りですね」
「実際に気付いておられる可能性は否定出来ないです」
光ですらその辺りは疑わしいと思っていた、その現場監督については。
「あの人だけは」
「というかその人にベルトを貸してもいいと思うあるぞ」
「むしろライダーになってもらわないかい?」
中国とアメリカはこんなことを言い出した。
「音撃戦士になってもらう手もどうあるか」
「そちらも合うと思うぞ」
「そうですね、その方は間違いなくライダーの皆さんに匹敵する方です」
日本も現場監督について言う。
「若しかするとスマートレディや黒衣の青年の様な」
「神か」
「流石にそれはないですか」
「そう思うがな」
門矢は微妙な顔である、そしてこう言った。
「あの人だけは俺も断言出来ない」
「そうなのですか。とある脚本家の方とは関係はありませんね」
「同一人物かも知れない」
また言う門矢だった。
「一切が謎の人だ」
「私達の敵となる存在ではないにしても」
「そうした人もいるということだ」
ライダー達をも凌駕しかねない人物もいるというのだ、戦士達はこうした存在のことも話しつつ仲間達と合流するのだった。
第八十三話 完
2013・3・31
ページ上へ戻る