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FAIRY TAIL 友と恋の奇跡

作者:紺碧の海
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序章 出会い
  第7話 氷の少女

 
前書き
こんばんは!紺碧の海です!
今回はまた新たなメンバーが登場です!
グレイ目線で書きたいと思います。
それでは、第7話・・・スタート!! 

 
グ「あー・・疲れたー・・・」

俺は今クエストの帰り道。クソ炎がいねェからめちゃくちゃ早く終わったぜ。
ギルドまでの近道として30mほどの洞窟の中を歩いている。それにしても、相変わらず、ここの洞窟は昼でも関係なく暗い。シーンとしているせいか、俺の足音以外何も聞こえない。さーて、帰ったら何するか?
そんな事を考えていると、

グ「ん?」

誰かが洞窟の壁に寄り掛かっているのが見えた。目を凝らしてよく見ると、水色の髪の女の子だった。寝てる・・・のか?いや、まさかな。
俺はそいつの傍まで行き、右膝を着いてしゃがみ込む。

グ「おい、こんなところで寝てると風邪引くぞ。」

そいつの肩を軽く揺らして起こそうとすると、コマ送りみたいにゆっくりと女の子の体が傾き、音もなく倒れてしまった。

グ「お、おい!しっかりし・・!?」

倒れた女の子を抱き起こしてギョッとした。どうやら気を失ってるみたいだが、体が以上に冷たい。まるで氷みたいだ。し・・死んでる、のか・・・?
俺は女の子の首筋にそっと手を当てる。脈はしっかりあった。にしても・・・こりゃあ普通の人間の体温じゃねェぞ。
俺はそいつをギルドに連れて帰る事にした。

グ「!つ、冷てェ・・・!」

そいつを背負う時、ものすごく冷たくて血の気が引いた。すると、

?「ん・・ん・・・?」

そいつはゆっくりと目を開けた。虚ろだが、今にも吸い込まれそうな澄んだ青い垂れ目だった。そいつは俺の顔を見ると、消え入りそうな声で呟いた。



?「お・・・兄、ちゃん・・・」



グ「えっ?」

途切れ途切れにそう言うと、また気を失った。

グ「お、おい!・・ったく、な、何なんだよいったい・・・?」

俺は変な違和感を抱きながら女の子を背負い直しギルドへ向かって走り出した。

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ギルドに帰って来ると、真っ先にクソ炎が、

ナ「おいグレイ!この間の喧嘩の続きすんぞ・・・って、お、お前、そいつ誰だよ?」

俺の背中で気を失っている女の顔を覗き込む。

ハ「グレイ、まさかクエストの途中でその子に攻撃を当てちゃったんじゃ・・・」

マ「えぇっ!グレイ酷ォ~い。」

グ「変な事言うんじゃねェよハッピー。マヤも信じるなっつーの。とにかく、ミラちゃん、医務室借りるぜ。」

ミ「えぇ。良いわよ♪」

俺はミラちゃんに許可を貰うと、医務室に氷みたいな女の子を寝かせる。
皆のいる所に戻ると、テーブルに座って皆に訳を話した。

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エ「なるほど。話の内容はだいたい理解出来た。」

流石エルザだな。

マ「でも、何であの子体が冷たいの?」

それを今考えてるだろーが・・・ちゃんと話し聞いてたのかぁ?

ウェ「でもあの人、風邪とかではなさそうですよ。」

シャ「えぇ、風邪を引いてれば体は熱いはずよ。寒気はするけど。」

リョ「体を冷たくする魔法・・・そんな都合よすぎる魔法なんてないしな。」

むしろそんな魔法があったらすげーよ。

ナ「だぁーーーーーっ!訳分かんねェーっ!」

ル「少し落ち着きなさいよ。」

いちいちうるせェなァ。
その時、ギィィと軋んだ医務室の方から音がした。振り向くと、医務室のドアが開き、さっきの氷みたいな女の子が出て来た。気を失ってた時は分からなかったけど、俺と同い年くらいか?女の子はきょろきょろと辺りを見回し俺達と視線が合うと、

?「あ、あの、えぇっと・・ここは、いったい・・・?」

しどろもどろに問いかけてきた。そんな戸惑っている女の子にルーシィは駆け寄り、まるで友達だったかのように話し掛ける。

ル「私はルーシィ。ここは妖精の尻尾(フェアリーテイル)っていう魔道士ギルドよ。あなた、洞窟で気を失っているところをグレイが助けてくれたのよ。」

?「グレイ?」

おいおい、勝手に人の名前を出してべらべら話すんじゃねェよ。ルーシィは俺の方に指差すと、そいつが俺の前に来て、

?「あの、その・・助けてくれて、あ、ありがとうございます。」

グ「お、おぅ。」

めちゃくちゃ礼儀正しいな。こういうのに慣れていないせいか、調子狂う。誰かさんと、誰かさんと、誰かさんとは大違いだぜ。

ナ「ハァクションッ!」

マ「ハクションッ!」

リョ「ヘァクシュンッ!」

おぉ!やっぱ人は噂をすれば人ってくしゃみが出るんだな。

ウェ「私、ウェンディといいます。」

シャ「私はシャルル。」

マ「私マヤ!よろしくね☆」

リョ「俺はリョウだ。ルーシィの彼氏で~す♪」

ル「変な事言わないでっ!」

ハ「でぇきてるぅ~。」

ル「できてないっ!」

漫才(コント)かよ・・・

ナ「俺はナツだっ!よろしくなっ!」

ハ「オイラハッピー。よろしく~♪」

エ「私はエルザだ。ところで、君の名前は?」

エルザが問うと、女の子は少し恥ずかしそうに下を俯くと、

ユ「・・ユ、ユモス。ユモス・クオリナです。」

呟くように名乗った。それを聞いたマヤは、顎に手を当てると、

マ「ユモス、か・・・うーん、ちょっと呼び辛いなぁ~。よしっ!今日からユモスのあだ名は“ユモ”だっ!」

ユ「・・・えっ?」

おいおい、突然何を言い出すかと思えば、初対面の人のあだ名を勝手に・・・

ユ「私は“ユモ”で良いですよ。」

まっ、当の本人は気にしていないからいいか。

ナ「敬語なんて堅苦しいから止めようぜ。それより、ユモの魔法ってなんだ?」

あいつ、さっそく「ユモ」って呼んでやがる・・・

ユ「私は、静の氷の造形魔法を使いま・・・じゃなくて、使うよ。」

グ「なぁ~にぃ~~~!」

驚きのあまり俺は大声で叫んでしまった。

ユ「えっと、私、変な事言いま・・・じゃなくて、言った?」

ル「驚くのも無理もないわ。グレイも氷の造形魔法を使うのよ。」

ユ「へぇ~、偶然です・・・じゃなくて、偶然だね。」

ユモが小さく微笑みながら言った。
その時、ドクンッと心臓の音が大きくなったのが聞こえた。な、何だ今の?

エ「同じ魔法を使う魔道士なら、お互い戦った方がいいんじゃないか?」

リョ「おぉ~!エルザ、ナイスアイディア!」

おいおい、何か勝手に話が進んでねぇか・・・?ていうか、「ナイスアイディア」なのか?



そんなこんなで、俺とユモが結局戦う事になっちまった。って、あれ?いつの間にか俺も「ユモ」って普通に呼んでいる。

エ「グレイ、ちょっと来てくれ。」

外に出ようとしたら、なぜかエルザに呼び出された。俺、何か悪い事したか?でも、エルザの他にもなぜかリョウもいた。この様子だと、怒るんじゃねぇみたいだな。

グ「何だよ、2人して俺を呼び出して?」

リョ「グレイ、よく聞けよ。」

リョウはそう忠告してから、一度話を区切ると、



リョ「ユモと戦う時気をつけろ。」



グ「・・・はっ?」

俺はリョウが言ってる事に対してすぐに理解する事が出来なかった。

エ「ユモはかなり実力のある魔道士だ。魔力もかなりある。気を引き締めて戦え。」

リョ「んじゃ、期待してるぜ。くれぐれも、気を抜くなよ。」

それだけ言うとエルザとリョウは立ち去っていった。俺はしばらくその場に呆然と立ち尽くしていたが、ユモとの勝負がある事を思い出し、慌ててギルドの外に出た。 
 

 
後書き
第7話終了☆
ユモはどうでした?ユモは私のお気に入りのオリキャラです。ユモの魔法はグレイと同じ静の氷の造形魔法です。技は同じのもあれば、違うのもあります。もちろん、ユモも辛くて悲しい過去を抱えています。
次回はユモとグレイのバトルです。ユモの実力はいかに―――――!?
それでは、第8話でお会いしましょう☆ 
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