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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第八十三話 怪人登場その三

「ですがその意気ですね」
「心で負けてたらその時点で終わりだからな」
 フランスは車内に戻ってから言った。
「まあそういうことだな」
「そうですね、結局のところは」
「そうだよな、それでイタリア今どの辺りだよ」
「うん、草原までもうすぐだよ」
「速いな」
「今二百五十キロだからね」
 先程よりもスピードが五十キロも上がっていた。
「すぐに着くよ」
「そうか、またえらく飛ばしてるんだな」
「やっぱり車は飛ばさないとさ」
 まさにレーサーさながらの言葉だった。
「気持ちよくないよ」
「そういうものか」
「俺はちょっと怖いな」
 イギリスは助手席から言う。
「万が一の時を考えたらな」
「だから死なないだろ、俺達は」
「怪我はするだろ」
 イギリスはフランスにこう返す。
「だからな」
「助手席はそんなに嫌か」
「ああ、こいつの運転は凄いぞ」
 具体的にどういったものかというと。
「レーサーそのまんまだからな、右に左に揺れまくってるんだよ」
「車酔いするなよ」
「馬鹿、するかよ」
 イギリスはフランスの今の言葉にすぐに返した。
「こんなので酔ったら船なんて乗れないだろ」
「それもそうか」
「これ位なら全然平気だよ」
「問題は怖いだけか」
「殆どレースだからな」
 スピードも運転もだ、見ればイタリアはハンドル捌きもレーサーさながらだ。あまりにも凄まじい運転である。
「運転しているとそうでもないんだろうけれどな」
「まあ運転と助手席にいるのは違うからな」
 フランスも流石にそれは、と返す」
「怖いか」
「馬鹿、だから違うって言ってるだろ」
「じゃあ何なんだよ」
「少し涼しいだけだよ」
 こう返すイギリスだった。
「それだけだよ」
「おいおい、痩せ我慢じゃないのか?」
「それも違う、とにかく俺が助手席にいてやるからな」
「何か悪いね、いてもらって」
「ジャンケンで負けたからな」
 それでだというのだ。
「まあ仕方ないな」
「そういうことなんだ」
「そうだよ。それでイタリアいいか?」
 イギリスはあらためてそのイタリアに声をかける。
「車何処のだ?」
「俺の国のだよ」
「何だよ、御前の国の車かよ」
「何処だって思ったの?」
「特に何処かとは考えてなかったよ」
 実はそうだったのだ。
「けれど気になったから尋ねたんだよ」
「俺が運転してるから俺とか思わなかったんだ」
「その辺りはもうあながちそうとは言えないだろ」
「そういえば俺もドイツや日本の車乗ることがあるよ」
 言われてみればそうだった。
「そういうことだね」
「そうだよ。まあ御前のとこの車ならな」
「俺のところの車なら?」
「壊れないよな」
 イギリスはむしろこちらの方が不安な感じだった。 
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