仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第八十三話 怪人登場その一
第八十三話 怪人登場
戦士達はそれぞれのバイクと車で戦場に選んだ草原に向かっていた、その途中で。
車の助手席にいるイギリスがその太い眉を顰めさせてこんなことを言った。
「おい、運転手こいつでいいのかよ」
「仕方ねえだろ、じゃんけんで決まったんだからな」
そのイギリスにフランスが後ろから言って来た。
「イタリアにな」
「こいつスピード出し過ぎだろ」
運転手にいるのはイタリアだ、見れば凄まじい速さで車を走らせている。
「どれだけ出してるんだよ」
「えっ、ほんの二百キロだよ」
イタリアは運転をしながら平然として答える。
「まだまだこれからだよ」
「この道カーブも多いのですが」
日本は青い顔で後部座席から言った。
「その速さで曲がれるのですか?」
「平気平気、俺運転得意だから」
イタリアは実際にそのカーブで凄まじいカーリングを見せて曲がった。タイヤの軋む音さえ聞こえてきそうだった。
「こういう感じでね」
「すぐ次がありますが」
「そこも大丈夫だよ」
そのカーブも曲がる、まるでレーサーだった。
「ほらね」
「そういえばイタリア君はレースも得意でしたね」
「うん、大好きだよ」
どうだと言わんばかりの顔で運転をしながら日本に応える。
「だから安心してよ、事故なんて絶対に起こさないから」
「それはいいのですが」
「敵が来たらどうするのかな」
ロシアも後部座席にいる、見れば助手席にいるイギリス以外は全員向かい合いになっている後部座席にいる。
「その時は」
「それはもう逃げるよ」
実にイタリアらしい返事だった。
「当然ね」
「そうなんだ」
「だってライダーの人達が守ってくれるっていうんだよ」
それならというのだ。
「戦わなくていいじゃない」
「何故その理屈になる」
ドイツが難しい顔で突っ込みを入れる。
「御前らしいといえばらしいが」
「それに車の中にいたら戦えないじゃない」
「気を使えるあるが」
「僕も使えるぞ」
中国とアメリカがすぐに言う。
「あと飛び道具も持っているある」
「ナイフを投げればいいんじゃないか?」
「俺運転してるからさ」
そもそもその時点でだった。
「戦えないじゃない」
「ああ、もうわかったからな」
フランスはそのイタリアにやれやれと返す。
「御前は運転に専念してくれ」
「全速力で逃げるからさ」
「その場合はあてになるしな」
イタリアの逃げ足の速さは異常だ、それこそ一目散に逃げる。
「頼むな」
「うん、俺頑張って逃げるから」
「とりあえず運転はいいか」
イギリスは助手席から話す。
「こいつがいるとな」
「ああ、こいつ戦闘以外はいいからな」
フランスも何だかんだでイタリアについてはこんな感じだった。
「運転は頼られるな」
「スピードは凄いけれどな」
だがそれでもだった。
「的確な運転してくれるな」
「運動神経はいいからな」
ドイツもよく知っていることだ、実はイタリアは運動神経は相当なものなのだ。
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