IS《インフィニット・ストラトス》 ~死神の序曲~
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本編
引っ越しとルームメイト
前書き
最近忙しー!
最近、誰かレポートを書くのを代わってくれないかと切実に思っている私です。
レポートの数が多い…。
軽く死ぬる…。
~レイside~
「だから何度も言っているように部屋の調整が済んだので今から怜さんはお引っ越しなんです。年頃の男女がいつまでも同室で生活だなんて問題ですから」
「ちょっと待ってくださいよ山田先生!いきなり過ぎますって!なあ怜?」
僕はこの状況に頭を抱えて溜め息をついていた。
話の発端は20分前に遡る。
僕がいつも通り一夏をからかって遊んでいたらヤマヤ先生が訪ねてきて、部屋の準備が出来たから僕はお引っ越しということが決まったのを教えてくれた。
ここまでは良かった。
僕もそれを聞いて移動しようかなと準備しようとしたら一夏がヤマヤ先生に対してキレた。
いや、キレたというのは違うのかな?
一夏がヤマヤ先生に対して凄い剣幕で反論したって言った方が正しいのかもしれない。
まあヤマヤ先生もそれを認めるわけには職務上いけないから話は平行線を辿っているというわけである。
僕としてはどっちでも良いし、一応出る準備もしているけど、一夏だと同じ男だし色々と楽だからという理由で介入はしてないがこのままことが大きくなっても面倒くさい。
なので僕は二人の話に口を挟んだ。
「二人とも少し落ち着きましょうか?」
「長岡さんもどうにか言ってください!」
「怜も山田先生に少しは反論しようぜ?」
二人ともヒートアップし過ぎて人の話を聞く気がないのかな?
そうか、そうなんだね?
なら僕もそれなりの態度をとらせてもらおうかな。
「一夏に山田先生」
「「何だ ( です )?」」
「少し黙りましょうか?」
僕の顔を見て硬直した瞬間に言った言葉で一夏にヤマヤ先生は頭が一瞬で冷えたらしく少し震えていた。
うん?どうしたんだろうね?
僕はこんなにニコニコと笑っているのに何で二人して震えているのかな?
「取り合えず正座」
「「はい!」」
二人は即座に正座してビクビク震えていた。
「まず二人に聞きたいんだけど何で当人をほっぽって話を進めてるのかな?しかもそのことをさっき言おうとした時に私の話なんて聞く気がなかったよね?」
「「いや、それは山田先生 (織斑くん) が…」」
「黙らっしゃい!」
「「サー!イエッサー!」」
二人が喋りだすとまず収拾がつかなくなるので怒鳴って黙らせた。
さて、いい加減僕の見解を言わせてもらおうかな。
「さっきまで話を聞いてましたけど一夏、どう考えも山田先生が正しいよ」
僕がそう言うと、一夏の顔が悔しそうに歪み、ヤマヤ先生の顔が勝ち誇ったように得意気な顔に変わる。
うん。
あんたらガキか?
まあ取り合えず言いたいことはまだ終わってないので「でも…」と繋げる。
「山田先生も山田先生です。今の時間分かってますか?もう夜ですよ?もう少しで消灯時間ですし、もう寝ている生徒もいるのに今から引っ越しというのはあまりにも急だし、周りに迷惑だと思います。幸い私は持ち物が少ないのであまり時間はかからないでしょうし、物音も少ないでしょうけど、こういうのは朝か昼に連絡してくださいよ」
それを聞いたヤマヤ先生は即座に「すいません!」と謝って縮こまった。
そして一夏が今度は勝ち誇ったように得意気な顔に変わる。
だからあんたらはガキですか?
「まあ私としては暮らしなれているのでここの方が楽ですが決まっていることですし引っ越します。ただ明日に引っ越しします。今日はもう遅いので。良いですか?」
「「サー!イエッサー!」」
あんたらは訓練兵かよ…。
まあ話が纏まったようなので僕は荷造りを再開した。
その間にヤマヤ先生は部屋を出ていった。
そして僕は荷物を纏めた後に一夏が少し話したそうにしていたので話しかけた。
「どうしたの一夏?寂しいの?」
「そうかもな…。俺もこんなに寂しいと感じるとは思わなかった」
僕が冗談半分にそういうと一夏が真面目な顔でそう返した。
僕は逆に驚かされて少し呆然としてしまったけど一夏に改めて話しかける。
「もう、感傷的だな~。ただ部屋が変わるだけじゃん。同じクラスで隣の席だからほぼ毎日顔を合わせるでしょうに」
「でも何だか遠くに行ってしまうような気がしてな…」
はぁ、何だか一夏が妙に甘えてくるね?
僕に惚れたか?
それはないか。
だって隠しているとはいえ男なんだし。
「はいはい、妙に甘えて来ないでよ。私はまだ刺されたくないから」
「刺されたくないってそんなこと誰がするんだよ?」
そりゃあ箒やセシリアさん、鈴お姉ちゃん、ブラコンの一夏の姉貴様でしょう。
口には絶対に出さない。
出した瞬間飛んできそうだし、思っただけでも背筋が寒くなったから。
「それは言えない。企業秘密だから」
「怜は企業でも何でもないだろ !?」
一夏は律儀に突っ込んでくる。
相変わらず弄りがいがありますなぁ。
「まあ良いじゃない、人間だもの」
「いや、そうだけど!」
「良い機会だったじゃない。これで少しは一人立ちしなよ」
僕が笑ってそう言うと一夏も「はぁ…」と溜め息をついて笑った。
「分かったよ。愚痴愚痴言っても仕方ないしな。まあ別の部屋に行って寂しくて泣くなよ?」
「それはこっちのセリフだよ一夏。一夏こそ泣かないでよね?」
「このヤロ!」
「アハハハハハハ♪」
その後は寝るまで話した。
そして次の日。
ヤマヤ先生に手伝ってもらい、朝食後から引っ越しを開始してお昼頃終わった。
ルームメイトは部屋にはいなくていつ帰ってくるかと思って待っていたら消灯時間前にドアを開ける音がした。
もう遅いけど少なくとも挨拶だけでもしようとして顔を上げたら、見知った子が立ってこちらを見ていた。
いや、見知ったというより写真で見たと言った方が正しい。
その子の顔を見て呆然としているとあちらから挨拶された。
「私は四組の更識 簪。よろしく」
~レイsideout~
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