ゲームの世界に入った俺は伝説のサムライになりました。
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第5話 本当の始まり。
「ぎゃぁぁあああああ!!!腕が!!俺の腕がぁぁぁぁぁああ!!」
「て、撤退だ!!早く逃げるぞ!!」
「くそっ!!このバケモノめ!!」
逃げる黒装束の男達。
何故、俺がこんな事になっているかというと、今度こそ村を出ようとした一ヶ月前。
何時の間にか賞金首となってしまった、俺、イシュラ、レヴィアの三人
は賞金目当て、もしくは俺を殺して名前を売ろうとする
闇ギルドのメンバーに狙われるようになってしまったのだ。
お陰で、村から出る事は出来ず、すっかりモンスターや闇ギルドの連中を追い払う村の用心棒
になってしまった。
後、気になる賞金の金額だが、一週間前に捕まえた男の話では俺が百万G、
レヴィアとイシュラが十万Gとなっており、男の話によると俺達の首に賞金を掛けたのは
あの豚魔法使い、ポッポだったのだ。
正直テンプレすぎて、呆れてくる。
ため息を吐きながら、闇ギルドの連中と戦闘を繰り広げた村のはずれから村に帰ってくると、いつもの様に
アローネ姉妹が村の門の近くに立っていた。
「師匠!お疲れ様です!!」
「お疲れ様です。キョウさん」
「ああ」
☆☆☆
姉妹に迎えられた後は、いつものようにオランドゥさんに報告して
滞在している間は自由に使ってもよいと言われた部屋のベットに寝転ぶ。
……
この村に着てから一ヶ月以上か……。
天井を見ながらため息が漏れる。
もういっその事、この村に家を建てて永住した方がいいのか?
特に目的があるわけじゃない。
ならいっその事それもありなのではないだろうか?
村の人はよくしてくれるし、問題も無いように思えてくる。
「どうしたものか……」
ドタドタ
「師匠!ちょっと私と来てください!!」
「どうかしたの?」
慌しく階段を駆け上ってくる音を聞いた後、イシュラが俺の居る部屋の扉を
勢い良く開け、俺を視認すると手首を掴み取りどこかに連れて行こうとする。
慌てた様子から察するに何かあったのだろうが、ワケがわからない。
だから質問をしてみたのだが……。
「師匠ほどじゃないけど高レベルの冒険者が来たんです!」
「え?」
なんと、こんなゲームの序盤に立ち寄るような平凡な村に高レベルの
冒険者が来たらしい。
俺は少しあっけにとられたが、どんな奴がこの村に来たのか興味を持ったので
イシュラに付いて行くことにした。
☆☆
家を出て、村の広場に行くとほぼ全ての村人が集まっているのではないだろうか?
と思うほどの人だかりが村の広場に出来ていた。
それだけレベルが高いということだろうか?
俺とイシュラはすみませんと謝りながら人だかりの中心に進むと……
「……勇吾」
「……兄さん」
「……あれ?京四郎さん?」
実の弟、厳島 勇吾と妹二人の乳、尻、太ももを
レーザー照射の如く、じろじろ観察するエロメガネの宮本 翔
がいた。
あとになって振り返ってみると。
俺の冒険は弟のユーゴ、その友人ショウと再開した今日。
本当の意味で始まったのかもしれない。
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