| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ハイスクールD×D~まれびと~

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

少年期 始まりの第一話 ~初めての戦闘のお話~  前編

 
前書き
更新、遅くなってすいません 

 
初めての訓練から二年ほど経った。
俺の能力の制御は順調に進み、村長も太鼓判を押してくれた。
発火能力というかなり制御の容易い能力だが、俺の力は他の発火能力者とはかなり別のものだと分かった。
そもそも発火能力を簡単に説明すると、指定した座標に炎を発生させる能力だ。
俺の力は発生させた炎を制御しているのだ。
通常の発火能力では発生させた火の制御はできない。
これらの違いやその熱量から俺のレベルが上がった。
発火能力(変異種)レベル8
希少性9(発生させた後の炎の制御の評価も入る)
有用性8(戦闘にも参加できるレベルであるとして)
強力性7
まあ俺の現状報告はそれまでにして、今日は俺の初めての模擬戦である。
お相手は近くの村の少年だ。
(やっこ)さんは、もうすでに何度も出ている奴らしい。初戦を除いて全勝中の期待の星らしい。
模擬戦は、将来村で戦闘をする役目になる人間に、戦闘経験を積ませる為のものだ。
結構続くまれびとの伝統行事みたいなものだとか。

「両者、名前を」
金垣(かながき)伊豆木(いずき)、物体振動レベル9だぜ!」
「白鷺義一、発火能力レベル8」
「―――始め!」
「おぉらぁあああああ!」
最初に動いたのは金垣伊豆木だった。
振りかぶった右腕を思いっきり地面に叩きつけた。
地面が揺れる―――俺はそれを思いっきり食らってしまった。
「――ッ! オラァ」
向ってくる金垣に苦し紛れに炎をムチを放った。
俺の能力はまさに不知火義一の炎の創世と操作だった。
ならば彼ができることは俺にもできるのだ。
「しゃら―――クセぇんだよぉ!!」
その攻撃に奴は空間を(・・・)殴りつけて防ぎやがった。
体がバラバラになるほどの衝撃を叩きつけられ、吹っ飛ばされてしまった。
「ガ―――ッ!」
「もういっちょォオオおお」
「ギィ!?」
追撃、直接に殴られた。
「ガハッゴホゴホ、チクショウ痛ぇじゃねえか」
「お? まだ立てんのか」
足はガタガタ、視界は揺れている状況だ。だが俺の尊敬する人と同じ能力を使っていて、倒れるわけにはいかない、負けるわけにはいかないのだ。
俺のプライドにかけて。
「負ける訳にゃ、いかねーんだよ」
「おもしれーな、星の巫女サマくれーだぜ? 俺の一撃で立ち上がったのは」
「ザケンなよ馬鹿野郎―――ッ!」
背後で爆発を起こす。
爆風で前へ吹き飛び、やつの前へ躍り出た。
「お返し――だっ!」
「チッもっかい食らえよ!」
「オラァアアアア!」
叩きつけるという動作をする前に奴の右腕を抑え、思いっきり顔面を殴りつけた。
さっきまでの攻撃でやつから読めることは少ない、だが何も分からなかったわけじゃない。
第一にハンデか能力の制限か分からないが、奴は右腕しか使ってないってことだ。
次に振り抜いた後、要するにインパクトの瞬間しか能力は発動していない。ならばそれを押さえれば能力は発動しないってことだ。
「――ッハ! 俺のハンデや発動条件はバレちまったか」
「あんな分かりやすかったらな」
少なくとも隠そうとはしていなかった。
バレないようにするならばもっとやり方はあっただろうが、バレても問題ないってことだろう。
地面を揺らして相手を(ひる)ませ、凄まじい衝撃で相手を吹っ飛ばして止めを指す。
なるほど、少なくとも宙に浮いたり衝撃を切ったりされない限り、防ぐのは難しいだろう。
ちなみに宙に浮く例は天津美緒。
衝撃というか振動というエネルギーを切れるやつが天津香珠姫だ。
まあアイツ等は村の秘中の秘だ、まだ世に出ていい段階じゃない。
だから俺がこの模擬戦に出たのだ。
要するに俺は、俺の村の看板背負っているわけだ。
負けられんじゃないか。
「第二ラウンドを、始めようぜ?」

 
 

 
後書き
長かったので前後編に分かれます。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧