ロザリオとバンパイア〜Another story〜
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第8話 決戦・拭えない不安
アカーシャ side
残された3人は不安が頭の中に過ぎっていた。
……アカーシャは先ほどのジャックの話を思い出していた。
(…今のは 彼の念話?……気のせいじゃない。 私以外には……、周りには聞こえてなかったみたい…わたしの考え…想いに似たって…そ…それって………)
不安ばかりが募る…
締め付けられそうな…不安が…。
自分自身の想い。
それは、例え自分がどうなっても、仲間達だけは……と思っていた。
その事に似たと言うのであれば……。
その先は最早考えなくても解る
「ジャック!!!」
だから、アカーシャは駆け出した。
怪我の痛みを必死に抑えて……
アカーシャ side out
3人side
「いかん!アカーシャここから離れるな!」
御子神は、アカーシャに向かって叫ぶ!
が、彼女は止まらなかった。
そんなに、動ける体じゃないのにもかかわらずだ…。
……だが。
“バァッッッ!!”
彼女の行く手を阻むものがあった…。
そこから先へ行けないのだ。
「きゃあ!何? 見えない…壁?」
いや……違う………。
これは……包みこむいうな………。
彼の……優しさ………?
御子神はその見えない壁に手を当てる。
「……奴め 我々の周辺一帯に結界を張ったな。 この結界…見たことも無い構成でできているな…アカーシャの取る行動も既にわかっていたようだ。」
そう言っていた。
見た事が無い…。
それは即ち、これは簡単には破れない……。
それを瞬時に理解した。
不敗は………じっと、ジャックが向かった方を見ていた。
そして、結界を展開するが…。
「みたいじゃな……。結界術を生業とするわしでも 直ぐには解けんぞ… …アカーシャよ。あやつを信じるんじゃ、最後の念話ワシも聞かせてもらった」
不敗が口を開いた
「……え?」
アカーシャは予想してなかった為 驚き東方不敗を見つめた
「奴の使う術は得たいが知れんのが多いが、…念話は相手の精神に潜り語りかけているようじゃ。それぐらいならワシにもできる。少々骨が折れたがな。 ぬしが不安になるのも分かる。……だが、それだけ奴にとっても不安なんじゃろう。ならば奴を信じ抜いて 奴の不安を少しでも削ってやろうではないか……。」
口ではそう言っても 仲間1人に任せてしまった無念感は拭えそうに無いと言う事。
それは、アカーシャにも理解できた。
「不敗さん………」
御子神も横で頷いている……彼も又同じ気持ちだった。
今ここにいる皆が同じ気持ちなのだ。
「そッ そうよね…… わたし達が心配してたら、彼も力いっぱい戦えないわよ…ね…?」
だからこそ、無理にでも彼女は……アカーシャは笑顔を作る。
そして…頭の中を支配する悪い予感を精一杯振り払う。
そう……
嫌な予感なんて、絶対当たらない……と!!
「信じてる…よ………。ジャック……。」
アカーシャは、ジャックが行った方を向いた。
そこには、あの悪魔がまだ待ち構えている。
「貴方は………ジャックは絶対に… あんな奴になんて負けないって!!」
3人side out
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