ポケモン+ノブナガの野望
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始まりの章
出会い、そして旅立ち。
「イーブイ…… なんだ?」
見るとイーブイはカズヒデの顔をまるで子犬のように舐めていた。
「あっはは。あんた、そのイーブイに好まれてるみたいだね?」
そこにいたのは探していた少女、シノだった。
「ところで、どうやって?」
なんとか落ち着いたイーブイを抱えてカズヒデが立ち上がると、
「お主が、カズヒデか?」
荘厳な声が、森を包む静寂を静かに破壊した。
なぜならば、彼女の後ろにはいつの間にかに20代ほどの若い青年が立っていたのだ。しかし、
「ブショー……ですか?」
「おうよ。そういうお主はタマゴのようだな?」
後ろには、黒い竜のようなポケモンがいた。
カズヒデが見つめているとそれに答えるようにジロリと睨みつけた。
「あ、あの……」
フン、と男はカズヒデを鼻で笑う。
「どうやら、見どころのある男のようだ。そのイーブイが証拠」
え? とカズヒデがイーブイの方を見ると。
イーブイが犬歯を剥き出しにして、男の方を睨みつけていた。
「イーブイよ。お前の“主”を傷つける気はない」
男はひとつ、ため息をつき。
「……さて、私はそろそろ行かねば。……名前を聞いておこう」
「カズヒデ」
「そうか」男は頷いて、「我が名はノブナガ。そしてこいつはゼクロム。では……またいずれ会う時が来れば……!!」
そう言ってノブナガはゼクロムにまたがり、飛び去っていった――。
✝
そして、6年後。
「母さん! 俺きっとランセ一のブショーになってみせるよ!!」
そう言って少年は家を飛び出した。
少年は今年で17歳となる。相棒のイーブイはもう彼の親友だ。
「よし、行くぞ! カーフ!」
そう言って少年は走っていった、相棒のイーブイ――カーフとともに!!
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