ヘタリア大帝国
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TURN63 ドロシーの帰還その一
TURN63 ドロシーの帰還
東郷は長門の艦橋にいた。共にいるのは。
「ではアメリカさん、行きましょう」
「済まないな、船を出してもらって」
「いえ、いいです」
日本がアメリカに対して応えていた。
「同盟国ですから」
「そう言ってくれるんだな」
「はい。それで中国さんもですね」
「カナダにも別荘があるある」
中国はあらゆる場所に別荘を持っておりそのコネクションがある為東郷が声をかけたのだ。
「そこから情報が入るあるからな」
「それで何かわかったでしょうか」
「スペースコロニーあるな」
中国はすぐに日本に答えた。
「ネイティブの住んでいるそこに白人の娘がいるという情報が入っているある」
「そうですか」
「華僑はあらゆる場所で仕事をしているある」
商業の民である彼等はそれこそ僻地にまで入っている、ただしその彼等も秘境であるアステカには入ってはいない。
「太平洋では韓国以外の全部の星系に別荘があるからいざとなった時は言うよろし」
「韓国以外はか」
東郷は中国の言葉のそこに突っ込みを入れた。
「あそこだけは無理だったんだな」
「あいつだけは無理ある」
中国は別荘のことを話して誇らしげだったがその顔を一変させてこう東郷に返した。
「凄まじいある」
「はい、韓国さんはそうした方です」
日本も伊達に同居していた訳ではなく知っていた。
「中々」
「だからあそこ以外は任せるよろし」
「とにかくカナダに行こう」
アメリカは東郷達に言った。
「コロニーがわかっているのならな」
「そうですね。どなたか忘れてる気もしますが」
そうは言ってもあまり困っていない感じの日本だった。
「赴きましょう」
「では行くとしよう」
東郷も三国に声をかける。そのうえで隣にいる秋山にも顔を向けた。
「ただ。お姑さんがいるがな」
「誰がお姑さんですか」
秋山はむっとした顔になってすぐに東郷に言い返した。
「司令は何かあるとすぐに突拍子もない行動に出られますから」
「目付けという訳だな」
「祖国殿がお優しいからといって危険な行動はされないで下さい」
「いや、俺は確実にクリアーできることだけをしている」
「あくまで司令の基準ですね」
「それはその通りだが」
「だからこそです」
秋山のむっとした顔は変わらない。
「全く。いつもいつも」
「やれやれ、そう怒ってばかりだと髪の毛がさらに減るぞ」
「減っていません」
しかし何故か普段以上に必死に言う秋山だった。
「私の髪の毛の量は変わっていません」
「植毛か?育毛か?」
「どちらもしていません」
「その額でか」
見れば秋山の額はかなり広くしかも光っている。長髪でわかりにくいが実は額はそんな感じになってしまっている。
「危ないな」
「ですから私の額のことはいいのです」
「わかった。じゃあ五人で行くか」
「はい、それでは」
こうして五人でコロニーに向かう。中国が案内をする。
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