DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 一~四章
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四章 モンバーバラの兄弟
4-08やっぱり気が短い
「あー!イラついた!なんだありゃ!この城じゃ、頭のネジを緩める実験でもしてやがんのか!」
「よく我慢したね」
「女の尻追っかけて喜んでやがる阿呆はいるしよ!」
「いたね、そんなのも。」
「贅沢できるんならいてやってもいいかと思ったが、無理だ!やめだ!」
「そんなこと思ってたのか……。」
「まあ、阿呆どものことはいい。つまりなんだ。大臣の野郎をでけえ音で驚かせりゃいいんだな」
「そういうことかな」
「爆発の魔法でも使うか。吹き飛ばそうぜ、阿呆ごと。」
「吹き飛ばしてどうするんだよ。王に会う前に捕まるだろう」
「面倒くせえな。どうすんだよ」
「何か探すしか無いね」
「じゃあ一旦出るか」
「ミネア様は相変わらず、ご苦労なさっておいでで。」
「わかってくれるかい、オーリンさん。」
「とりあえず、ハバリアの町にでも行こうか。ここから近いし、何か情報があるかも知れない」
「いいねえ。港町で賑やかだし、酒場もある。酒でも飲んで気分変えようぜ」
「情報が先だよ、兄さん。」
「わかってるって」
城から北に移動し、ハバリアに着く。
「よし、情報と言えば酒場だな!」
「行ったら飲むだろ。後だよ、後。」
「ちっ、わかったよ」
街中で情報を集める。
港からはエンドール行きの船が出ているが、王が変わってから取り締まりが厳しくなり、新しく乗船券が手に入らない。
エンドールにはコロシアムがあり、最近おこなわれた武術大会では、どこかの国の王子が優勝した。
町の牢屋には、キングレオの王に逆らった者が入れられている。
「エンドールか。いつかは行ってみてえもんだな」
「そうだね、いつか……仇を討ったら……」
「カジノもあるらしいしな」
「なんだかそれは嫌な予感がするな」
「しかし、武術大会で優勝する王子って。どんなだよ、王子様って言ったら箱入りの坊っちゃんだろ。想像つかねえな」
「どんな、か……。気になるな、いつか会うことになりそうな気がする」
「それもいつか、か。お前が言うと説得力があるんだよな」
「とりあえず、今は牢屋に行ってみよう」
「私は何も悪いことはしていないんです。ただ、お城の大臣の部屋の側で、火薬を爆発させてしまって……。」
「見ろ。やっぱ爆発させりゃあ良かったんだよ」
「それで捕まったって話だろう」
「じゃあやっぱ役に立たねえじゃねえか、こいつも」
「火薬なら、威力を調節できるかもしれない。すみません、火薬はどこで手に入れたんですか」
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