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若作り

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第四章

「駄目なのよ」
「ううん、意識してなかったけれど」
「眼鏡は何でもいいって思ってたでしょ」
「言われてみれば」
 その通りだった、直美は実際にそう考えていた。
「それはね」
「それは駄目よ、問題外よ」
 瑠璃子の口調が強いものになる。
「眼鏡も見られるからね」
「デザインを替えるのね」
「眼鏡っ娘と眼鏡ブスは違うのよ」
「ブスって」
「あの学者さんは性格がブスだからそれが顔に出てるけれどね」
「言ってること滅茶苦茶だしね」
 直美はその学者先生については瑠璃子に完全に同意だった。
「もう性格の酷さが顔に出て」
「論外、性格ブスは顔の問題じゃないから」
 瑠璃子は言い捨てた。
「ああした人みたいに見えるから」
「それでなのね」
「そう、眼鏡っ娘になることを念頭に置くか」
 もう一つあった、それは。
「コンタクトにするか。ちょっといい」
「?何?」
「眼鏡外してみて」
「その眼鏡を?」
「そう、外してみて」
 ここでこう直美に言う瑠璃子だった。
「そうしてみて」
「一体何なのよ」
「いいから。ちょっとね」
「よくわからないけれどそれじゃあ」 
 直美は今度は事情がわからないまま瑠璃子に応えた、そしてだった。
 実際にその眼鏡を外してみる、瑠璃子はその彼女の顔を見て言った。
「やっぱりね、目が奇麗だから」
「何かあるの?」
「それもポイント高いわよ」
 そうだというのだ。
「だから眼鏡のデザインを替えるかね」
「裸眼なのね」
「コンタクトよ」
 その手段もあるというのだ。
「どっちかでも両方でもいいから」
「ううん、コンタクトは好きじゃないから」
 目に何かを入れるのが嫌いなのだ、それで眼鏡にしているのだ。 
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