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若作り

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第三章

「やっぱりね」
「そうでしょ。ロリの基本は背丈よ」
「小柄だといいのね」
「直美ちゃんはまずこの点はクリアーしているわ」
「一五六で」
「まあぎりぎりね。本当は一五五以下だったらよかったけれど」
 だがそれでもだというのだ。
「まあいいわ」
「いけてるのね」
「そう、後はね」
 瑠璃子はさらに話していく。
「メイクね」
「お化粧ね」
「はっきり言うわ、直美ちゃんのお化粧には欠点があるわ」
「ロリじゃないっていうのね」
「ロリになるメイクもあるのよ」
 そうだというのだ。
「直美ちゃんはまずそこがわかってないのよ」
「ううん、そうだったの」
「そもそも年相応のメイクよね」
「ええ」 
 女子高生が女子高生に見えるメイクである。
「それをしてるけれど」
「それが駄目なのよ」
 第一そこで失格だというのだ。
「もうね」
「ううん、そうだったの」
「ロリは最初からなるものだけじゃないの」
「なることも?」
「そう、出来るの」
 そうだというのだ。
「だから。いいわね」
「これからはロリメイクなのね」
「幼い感じのお化粧をしてね」
 そしてだった。
「髪型もよ」
「髪もなの」
「そんな大人びたのじゃなくて」
 長い髪を波立たせたそれではなく、というのだ。
「子供っぽい感じにするのよ」
「ジュニアアイドルみたいな感じ?」
「いい線ね。そっちを勉強してね」
 それで変えるべきだというのだ。
 勿論これだけではなかった、瑠璃子はさらに言う。
「服装もね」
「それもなの」
「制服の時もね」
 今着ているそれの時もだというのだ。
「アクセサリーは可愛く」
「子供みたいに?」
「ピンクとか水色とかそうした色がいいの」
「黄色もよね」
「オレンジもいいわ」
 カラーはこうしたものだった。
「白とか。とにかく色はそうした感じで服にはリボン、柄も花柄とか可愛い感じで統一して」
「子供みたいな」
「ゴスロリも明るい色バージョンね」
 わかりやすく言うとそういうことだった。
「それでいくといいわ」
「ふうん、そうなの」
「そんなのでね」
 そしてだというのだ。
「後はね」
「後は?」
「そう、眼鏡もね」
 今度はそれの話になった。
「デザインを変えるかね」
「この眼鏡も」
「そう、フレーム変える位じゃそんなに高くないから」
 だからだというおだ。
「替えてね、何か直美の眼鏡ってあれなのよ」
「デザインが悪いっていうのね」
「おばさん臭い感じなのよ。あの無茶苦茶言ってる学者さんの眼鏡みたいで」
 その人のことは直美も知っている、テレビに出ては好き放題言い立てて人の話を聞ことはない、学者とは思えない人だ。
 いつもスウェーデンやフランスを引き合いに出す、そうした人のつけているものだというのだ。 
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