| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

スーパーロボット大戦パーフェクト 完結篇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

エピローグ1

                エピローグ1
 戦いが終わり。戦士達はそれぞれの場所に戻りだ。その新しい生活をはじめていた。

 機動戦士ガンダム
「そうか。政治家になるか」
「そうすることにした」
 シャアがアムロに話していた。
「そしてそのうえでだ」
「この宇宙を変えていくか」
「戦争の傷跡はある」
 だがそれでもだと。シャアはアムロにさらに話すのだ。
「しかしそれでもだ」
「希望はあるな」
「希望に満ちている」
 それでだというのだ。
「私は。この地球だけでなく銀河、そして宇宙全体を考えてだ」
「連邦政府の議員に立候補するか」
「そうする。そして君だが」 
 アムロに対してだ。シャアは問うた。
「どうするのだ。今後は」
「俺か。俺はこのままだ」
「軍に残るか」
「ああ。俺は政治家やそうしたものには興味がない」
 それならばだと。アムロも己の道を見て話す。
「それなら。軍に残ってな」
「それで人類の為に働くか」
「そう決めたさ」
「私もだ」
 そしてそれはだ。ブライトもだった。
「私も軍に残る」
「そうか。貴方もか」
「アムロと共にな。私のできることをしていく」
 彼もまた。軍に残ると決めた。
 そしてセイラは。どうするかというと。
「私は。そうね」
「セイラ、君はそれで」
「どうするのだ?」
「誘いを受けているの。学園の理事長にね」
 微笑んでだ。アムロとブライトに話す。
「それになるわ」
「教育者か」
「それになるのか」
「もう株で生きていくヤクザなことはしないわ」
 その生計はもう捨てるというのだ。
「私にできることをしていくわ」
「そうか。君もまた」
「己の道を見つけたか」
 セイラもそうだった。そして。
 カイはハヤトにだ。こう話していた。
「じゃあ俺はジャーナリストに戻るぜ」
「そうか。前の仕事に戻るんだな」
「そっちはそっちで楽しいからな」
 だからだとだ。ハヤトに笑顔で話すのだ。
 そのうえであらためてだ。彼はハヤトに尋ねた。
「御前はどうするんだ?」
「俺も元に戻るよ」
「カラバに戻るのかよ」
「いや、実は柔道の道場を開いているんだ」
「じゃあそっちでか」
「ああ。子供達を育てていくよ」
 彼はそうするというのだった。
「これからはな」
「わかったぜ。じゃあまた縁があればな」
「また会おうな」
 二人は再会を祝して別れた。リュウとスレッガーは。
 二人でだ。アムロとブライトに話すのだった。
「俺達はこのままだ」
「軍に残るな」
 二人は軍だった。
「それじゃあこれからも」
「頼むな」
「はい、わかりました」
「それならこれからも」
 四人はそれぞれの手を握り合う。一年戦争の絆はそのままだった。

 機動戦士Zガンダム
「ねえカミーユ」
「何だい、ファ」
 カミーユはファに応えていた。
「これからのことだよな」
「やっぱり一旦学校に戻って」
「ああ、それで技術者になる」
 それが彼の選んだ道だった。
「これからはな」
「そう。じゃあ私は」
「ファは看護士だよな」
「今からそれを目指して勉強中よ」
 こうだ。笑顔でカミーユに話すのである。
「そうしてるのよ」
「そうか。じゃあお互いにな」
「頑張りましょう」 
 二人でこう話すのだった。その二人にだ。
 エマがだ。こう声をかけた。
「私は同じよ」
「軍にですか」
「そのままですか」
「後進の指導ということで」
 それでだというのだ。
「士官学校のパイロットの教官になるのよ」
「そうですか。エマさんは軍にですね」
「そのまま残られるんですね」
「そうなったわ」
「俺達は月に行く」
「アナハイム社にスカウトされた」
 アポリーとロベルトはそうなった。
「これからはそこでな」
「働いていくからな」
「俺はだ」
 ヘンケンだ。
「当然軍に残る。そしてだ」
「エマさんとですね」
「遂に」
「ははは、大尉もそれでいいか?」
「ええ、中佐さえよければ」
 エマも彼に笑顔で応える。
「宜しく御願いします」
「こちらこそな」
 彼もまた己の道を歩むのだった。
 そして今度は。ティターンズの面々だった。
「とりあえず俺達もな」
「連邦軍に戻ることになった」
 ジェリドとカクリコンが話す。
「軍法会議を受けたことは受けたがな」
「それでも復帰が認められた」
「よくそうなったわね」
 エマがそのことに少し驚いて言う。
「毒ガスを使った作戦を指揮したことは」
「俺達は確かに現場の指揮にあたったがな」
「しかし。作戦を決定し実行していた人間は違っていた」
 バスクやジャマイカンが実際には責任者だった。尚ジェリド達は反対していた。
「だから。それでな」
「そのことは許された」
「そう。よかったわね」
「ただ。色々と懲罰は受けたがな」
「降格に減棒だ」
「まあそういうことがあったけれどね」
 ライラも話す。
「軍への復帰は認められたよ」
「俺達も軍で働く」
 ヤザンもそうだった。
「まあ宜しくな」
「ああ、こちらこそな」
 アストナージが彼等に笑顔で応える。
「あんた達のパイロットとしての腕には期待しているぜ」
「こちらこそな。貴官のメカニックの技量」
「また頼りにさせてもらう」 
 ラムサスとダンケルがアストナージに応える。
「我々も軍に残るからな」
「だからこれからもな」
「私も残ることになったわ」
 マウアーもだ。軍に残るというのだ。
「ティターンズはそのまま連邦軍に編入されるから」
「何か。不思議だな」
 彼等のそうした話を聞いてだ。カミーユはこう言った。
「こうしてこの人達の話を聞くなんてな」
「そうね」
 フォウがカミーユのその言葉に頷く。
「かつては。戦った間柄だったのにね」
「それが仲間になって」
 それからだった。
「今はこうしてこれからどうするかを聞くなんて」
「人生はわからないものね」
「うん。それでフォウ」
 カミーユはフォウにも尋ねた。
「君はこれからどうするんだい?」
「学校に入るわ」
 彼女はそうするというのだ。
「それでOLになるわ」
「戦いから去るんだね」
「ええ、そのつもりよ」
 彼女が選んだ道はそれだった。
 そしてファはロザミアに尋ねた。
「ロザミィはどうするの?」
「私?」
「ええ、貴女は」
「お兄ちゃんと一緒にいて」
 まずはカミーユだった。
「それで学校に通うの」
「そうするのね」
「色々あったけれど」
 それでもだというのだ。
「普通の生活に入りわ」
「そうね。それが一番ね」
「あと俺達は」
「同じだな」 
 トーレスとサエグサはというと。
「ブライト艦長と一緒にな」
「艦橋にいるからな」
「そうですか。同じなんですね」
 カミーユが彼等に応える。
「御二人は」
「艦長一人じゃな。大変だしな」
「俺達もな」 
 二人はそれが選んだ道だった。そして。
 ベルトーチカはというと。
「もう少しどうにかならないかしら」
「あれですか。チェーンさんとですね」
「アムロ中佐、いえ大佐と」
「相変わらずよ」
 そうだとだ。カミーユとファに話すのである。
「全く。どうしたものかしらね」
「頑張って下さいとしか言えないですけれど」
「御元気で」
「ええ、またね」
 それでも笑顔で別れる彼女達だった。
「縁があったら何処かでね」
「また楽しくやりましょう」
「その時は」
「ねえサラ」
 カツはサラに尋ねている。
「君はこれかあ」
「地球に行くわ」
「地球に?」
「そう。ハヤトさんのところにね」
「父さんのところに」
「そこで貴女と一緒にね」
「いてくれるんだ」
 二人はそうなるのだった。彼等も二人で道を歩くのだった。

機動戦士ガンダムZZ
 ジュドーとルーをだ。皆が見送っていた。
「じゃあな」
「元気でね」
「またメール送るよ」
 ビーチャにモンド、イーノが二人に声を送る。今彼等は木星に向かう港にいる。そこで集ってそれで全員で話をしているのである。
「また帰って来るよな」
「シャングリラに」
「待ってるよ」
「ああ、じゃあな」
 ジュドーも笑顔で彼等に返す。
「学生とジャンク屋両方頑張ってくれよ」
「それに加えてパイロットもやるようになったからな」
「お金の心配はなくなったね」
「そうだね」
 この戦争でそちらも身に着けた彼等だった。
「まあ。こっちはこっちでな」
「大金持ちになってみせるから」
「ジュドーはそっちでね」
「ああ、そうするよ」
「エルもね」
 ルーはエルに微笑んで声をかけた。
「また会おうね」
「ええ。あたしはこっちでビーチャ達と一緒だから」
 ジャンク屋とパイロットをやるというのだ。
「明るく楽しくやるわ」
「私もね」
「あたしもいるよ」
 プルとプルツーだった。
「皆で学校通ってジャンク屋やってパイロットやって」
「これから楽しみだね」
「御風呂も入ってね」
「そうだよな。あれもな」
「そういうことだから」
 リィナも笑顔で兄を送る。
「お兄ちゃん達も明るく楽しくね」
「そうしてね」
「期待してるわよ」
 エマリーとミリィもいる。
「私達は軍に入ることになったわ」
「正式にね」
「何か連邦軍も凄くなってきたね」
 キャラが楽しそうに言う。
「あたしも入るしね」
「あれ、キャラさんヘビメタ歌手になるんじゃないんですか?」
「それと一緒にだよ」
 軍もだとだ。キャラはゴットンに言葉を返す。
「軍にもいるんだよ」
「そうなんですな」
「私も同じだ」
 イリアもだった。
「キャラとデュエットを組んでそうする」
「何か濃い顔触れだなあ」
 ついついこう言ってしまうゴットンだった。
「連邦軍も確かに凄くなったよな。マシュマー様も入られるし」
「私が入って悪いのか」
 そのマシュマーである。
「こう言っては何だが私はパイロットとしては」
「いえ、人間が」
「私の性格が悪いというのか?」
「もっと言えば頭が」
「おい待て」
 流石にここまで言われてだ。マシュマーも不満を露わにさせる。
「私が馬鹿だというのか。私が」
「まあ何ていいますか」
「失礼なことを言うな。私とて士官だぞ」
「あたしもですけれど」
「それなりの分別はあるつもりだ」
 自分ではそう思っている。
「だから安心しろ」
「まあこれからも宜しく御願いします」
「ではな」
「それでハマーンさんはどうするんだ?」
 ジュドーはそのハマーンに声をかけた。ミネバも一緒だ。
「これからは」
「そうだな。セラーナは」
「はい」
 見ればセラーナもいる。姉の言葉にすぐに応える。
「私はそのまま連邦政府にいますので」
「私は。まずは店を開く」
「店を?」
「レストランだ。若しくは喫茶店だ」
 それをやるというのだ。
「ミネバ様とそこで二人で過ごす」
「そうするんだな」
「ミネバ様はそれで宜しいですね」
「ハマーンと一緒なら」
 笑顔でこう返すミネバだった。
「私は何処でも」
「わかりました。それでは」
「では我々はです」
「サイド3で警備員をすることになりましたので」
 ランスとニーのこれからはそれだった。
「また縁があれが」
「宜しく御願いします」
「うむ、また会おう」
 ハマーンは微笑んで彼等に返した。
「縁があればな」
「はい、また」
「御会いしましょう」
「じゃあ俺達もこれで」
「そろそろ船に乗るわ」
 ジュドーとルーが一同に告げた。
「じゃあまたな」
「会いましょうね」
 彼等もそれぞれの道を歩むのだった。ジュドーとルーは二人で。そこに旅立つのだった。


機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
 ケーラがチェーンに尋ねていた。
「じゃああんたは」
「アムロ大佐の秘書になりました」
 チェーンは満面の笑顔でケーラに話している。
「正式にです」
「じゃあ一歩近付いたんだね」
「そうですね。私も」
「けれどライバルは」
「それはまだ」
 いるのだった。ベルトーチカのことだ。
「ですがそれでも」
「いいことだね。大佐の秘書なんて」
「ブライト艦長も准将になられましたし」
 彼等も出世したのだ。
「忙しくなりますね」
「大佐っていってもあの人はね」
 そのアムロのことだ。
「実質将官待遇だからね」
「ブライト艦長と待遇は同じですね」
「だから秘書がついたんだね」
 大佐であってもだ。
「しかもあんたに」
「本当に幸運です」
「あたしもそう思うよ。それであたしは軍にいるから」
 彼女もだ。そちらを選んだのである。
「これからもしょっちゅう会うね」
「そうなりますね」
 二人が話すそのすぐ傍で、ギュネイとクェスが話していた。
「私はもう。これで」
「軍にも残らないんだな」
「ええ、そのつもりよ」
 こうギュネイに話すクェスだった。
「インドに戻ろうって考えてるんだけれど」
「インドか」
「そこで暮らそうかって思ってるけれど」
「そうだな。実は俺もな」
「ギュネイもって?」
「実はインドに配属になったんだよ」
 そうだというのだ。
「だから。そこでもな」
「一緒にいたいっていうのね、私と」
「駄目か?駄目ならいいけれどな」
「いいわよ。もうモビルスーツに乗るつもりはないけれど」
 それでもだとだ。笑顔で話すクェスだった。
「けれど同じインドならね」
「一緒に住むか」
「そうしましょう。折角だしね」
「ああ、それじゃあな」
「お父さんはお父さんで忙しいし」
 アデナウアーは相変わらずだった。
「私は私の道を歩くわ」
「俺とか」
「一緒に来てくれるんならね」
 二人も笑顔で言い合うのだった。

機動戦士ガンダムF91
 セシリーの選んだ道は。
「パン屋なんだ」
「貴方も来てくれるのかしら」
「ああ、勿論だよ」
 笑顔で即答するシーブックだった。
「それはさ」
「そう。よかったわ」
「学校に通いながら。それで卒業したら」
「その時は完全にね」
「二人でね」
 こうした話をするのだった。その二人にだ。
 ビルギットがだ。笑顔で彼女に話すのだった。
「俺もな」
「ビルギットさんはどうされるんですか?」
「これからは」
「俺は軍に残るさ」
 彼もそうするというのだ。
「そこで頑張るさ」
「そうですか。頑張って下さい」
「それでは」
「私はその中で」
 ザビーネも軍に残るという。だが彼は少し違っていた。
「モビルスーツの教官になることになった」
「それにですか」
「教官に」
「私も私のやれることをやろう」
 ザビーネもこの考えに至っていた。
「人類の未来の為にな」
「私も軍に残る」
 ドレルも二人と同じだった。
「もう貴族主義はない。これからはだ」
「人類全体の為に」
「皆が」
「何か。二人以外は軍に残るけれど」 
 アンナマリーの選んだ選択も軍だった。
「昔の連邦軍とは違うからね」
「そうですね。今では銀河の為の軍ですから」
「やりがいがありますね」
「そうだ。だからこそ軍で働かせてもらう」
 ドレルがシーブックとセシリーに話す。
「これからはな」
「わかりました。じゃあ頑張って下さい」
「私達もそうします」
 こうしてだった。彼等も彼等の道を歩むのだった。

機動戦士クロスボーンガンダム
「じゃあカラス先生は」
「はい、そうです」
 カラスは穏やかな笑顔でトビアに話していた。
「教師に戻ります」
「そうですか。頑張って下さいね」
「ではトビア君、君は」
「僕は学校に残ります」
 彼の選択肢はそれしかなかった。
「そこからまた勉強します」
「そう、勉強は大切です」
 カラスはもう教師の顔になっていた。そのうえでの言葉だった。
「それは学校の勉強だけではありませんよ」
「人生全てのですね」
「学校はそれを学ぶところです」
「わかりました。では」
「僕もだね」
 ギリもここで言った。
「学校で人間も勉強するよ」
「君もなんだ」
「そうさ。トビアと同じさ」
 こうだ。ギリは笑顔でトビアに話した。
「僕も。戦いが終わったからね」
「だからだね」
「うん、人間として学んでいくよ」
 学校でだ。そうするというのだ。
 そしてだ。彼と共にいたバーンズとローズマリーは。
「御前はどうするのだ?」
「あたしかい?そうだね」
 笑ってだ。ローズマリーはバーンズに話した。
「実はアナハイムからスカウトされててね」
「モビルスーツのテストパイロットだな」
「ああ、それになるよ」
「わかった。そうか」
「あんたはどうするんだい?」
 今度はローズマリーがバーンズに尋ねる。
「それで」
「俺は火星に行く」
「火星にかい」
「そこで開拓地で新しい人生を歩む」
 そうするというのだ。彼は。
「そうさせてもらおう」
「そうかい。新しい人生だね」
「それをはじめる」
 これが彼の選択だった。
 ハリソンはだ。こうウモンに話していた。
「俺は元々軍人だからな」
「では軍に残るのだな」
「そうする。あんたはどうするんだ?」
「わしはのう。ジャンク屋じゃな」
「ジュドー達と一緒か」
「うむ。あれをはじめる」
 彼はそれをはじめるというのだ。
「昔の海賊仲間とな」
「そうか。じゃあもうそういうのとは足を洗ってか」
「カタギになって生きるぞ」
「頑張ろうな、お互いにな」
「これからの人生にな」
 戦いが終わって彼等の人生はそれぞれ新しい人生がはじまっていた。晴れやかに。

機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
「バーニィは探偵になるんだ」
「ああ、そういうのは得意だからさ」
 笑顔でだ。彼はアルに話している。
「軍を辞めてな」
「そう。もう戦わないんだね」
「そうだよ。これからは探偵さ」
「クリスはどうするの?」
 アルはバーニィの話を聞いてからクリスにも尋ねた。
「軍に残るの?」
「私も同じよ」
 クリスも優しい笑顔でアルに話す。
「軍を辞めてね」
「探偵になるんだ」
「そうよ。バーニィと二人でね」
「俺達は一緒にやっていくんだ」
 バーニィはまたクリスに話した。
「これからもな」
「そう。頑張ってね」
「ああ、それじゃあな」
「これからも宜しくね」
 二人は探偵として第二の人生を歩むことにした。常に一緒に。

機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー
 コウはオーストラリアに戻った。するとすぐにニナに尋ねられた。
「また。テストパイロットをするのね」
「ああ、そうなったよ」
 こうニナに話すのだった。
「正式にね」
「そう。頑張ってね」
「何か顔触れは同じみたいだけれど」
「我々もだ」
「そうなりました」
 バニングとアデルも言う。彼等も元の役目に戻っていた。
「ここでだ。テストパイロットしてだ」
「軍に残ることになりました」
「まあ。平和になったしな」
「最前線に行くことは殆んどなくなったからな」
 モンシアとベイトも言う。
「だからこうしてな」
「ここの防衛とテストパイロットをやることになったんだよ」
「何か役目多くないですか?」
 キースがそれを聞いて言った。
「テストパイロットと防衛って」
「そうよね。ちょっとね」
 モーラもキースのその話に同意する。
「確かにオーストラリアも平和になったけれどさ」
「だからだ」
 シナプスは平和になったことが彼等の今のその役目の兼任の理由だというのだった。
「それができるようになったのだ」
「だからですか。平和だから」
「テストパイロット兼任で防衛もですね」
 パサロフとジャクリーンがシナプスの話を聞いて尋ねた。
「部隊を多く割く必要もない」
「それが理由ですか」
「そうだ。ただしだ」
 ここでまた言うシナプスだった。
「戦闘用のモビルスーツも置かれる」
「デンドロビウムもですね」
「いざという時はそれで戦う」
 そうするとだ。コウにも話すシナプスだった。
「だから安心していい」
「わかりました。じゃあ」
「さて、では早速テスト運用の開始だ」
 シナプスは一同を仕事に駆り出す。
「いいな」
「了解です」
「それじゃあ」
 こうしてだった。彼等はオーストラリアに戻り。元の仕事に戻った。尚コウは程なくしてニナと正式に結婚した。その後にキースとモーラが。

機動戦士ブイガンダム
 ウッソ達は戦いが終わり。
「じゃあ今日もだね」
「ああ、学校だ」
「では行こう」
 ウッソにだ。オデロとトマーシュが応える。こうしてだった。
 彼等は学校に向かう。しかしその前にだ。
 マーベットが背中に赤子を背負いながら彼等に言った。
「待って。車出すわ」
「車あるんですか」
「いいんですか?」
「ああ、遠慮するな」
 オリファーが彼等に笑顔で応える。三人は戦いの後でオリファーとマーベットに引き取られだ。養子の様に育てられているのだ。
 そしてだ。彼女も。
「シャクティ、貴女もね」
「早く用意しろ」
「は、はい」
 シャクティは慌てて出て来てだ。二人に応える。
「じゃあ今からですか」
「ああ。通勤の途中だからな」
 オリファーはこう笑顔で彼等に話す。
「乗ってけ。遠慮するな」
「すいません。それじゃあ」
「オリファー、それじゃあね」
「ああ、行って来るな」
 オリファーはサラリーマンになった。彼は戦いを終えてそれでウッソ達を養う道を選んだのだ。彼は今心の底から幸せを感じていた。
 ジュンコは。軍でシュラク隊の面々と共にいた。
「じゃああれだね」
「はい、カテジナ=ルースもです」
「実家に戻りました」
「そうなんだね」
 ジュンコは彼女達から話を聞いてだ。神妙な顔になっていた。
 そしてその顔でだ。こう言うのだった。
「それがいいだろうね」
「そうですね。戦いを忘れて」
「それで静かに過ごすのも」
「長い戦いだったしね」
 ジュンコはこれまでの戦いを思い出して言う。
「正直彼女はね」
「戦っては駄目だった」
「そうだったんですね」
「おかしな部分が出るからね」
 カテジナのだ。隠されていた狂気がというのだ。
「だからああして。実家でね」
「普通のお嬢さんとして生きる方がいいんですね」
「やっぱり」
「そう思うよ。あたしは軍に残ったけれど」
 そして今ではシュラク隊の隊長だ。オリファーの次の。
「向き不向きがあるからね」
「そうですね。じゃあ隊長」
「今日はデスクワークですよ」
「やれやれだね」
 デスクワークと聞いてだ。ジュンコは苦笑いになった。
 そしてその顔でだ。部下達に言うのだった。
「何かパイロットやってる方が気楽でよかったよ」
「まあそう言わずに」
「こっちも頑張りましょう」
 ジュンコは苦手なデスクワークをやっていた。しかしそれでもだ。戦いが終わり彼女もまた。幸せの中で過ごしているのだった。

機動武闘伝Gガンダム
 ヂボデーはトレーニングに励んでいた。
「またやるぜ」
「次のガンダムファイトでもね」
「勝つのね」
「ああ、勝つさ」
 ランニングをしながらギャルズに応える。
「ネオアメリカが優勝だ」
「そうよ、だからトレーニングね」
「頑張ってね」
「ああ!」
 彼は戦いの後で別の闘いに向かっていた。そしてそれは。
 サイシーも同じだった。寺において。
 激しい演舞を行っていた。それを見てだ。
 僧侶達がだ。口々に言うのだった。
「うむ、見事」
「また腕をあげたな」
「うん、まだまだこれからだから」
 こう言うサイシーだった。修業は喋る間も続けている。
「おいらはね」
「左様、頂点は果てしない」
「これからも励むのだ」
「わかってるよ。また皆と闘うんだ」
 そのことを楽しみにさえしていた。それが今の彼だった。。
 ジョルジュもだ。優雅に剣を振るい。
 そのうえでだ。マリアルイーゼに言うのだった。
「この剣捌きではです」
「まだだと仰るのですね」
「はい、あの方々は強いですから」
 シャッフルの仲間達を見ての言葉だ。
「だからですね」
「はい、私はこれからです」
「では」
 マリアルイーゼは微笑んでジョルジュに告げた。
「貴方はこれからも」
「闘い。そして」
 どうするかというと。
「果てを目指します」
「期待しています」
 彼の剣の輝きは曇りがなかった。まさに純粋な光だった。
 アルゴもだ。爆弾が外されてもだ。
 ただひらすら修行を続けていた。その彼にだ。
 ナターシャがだ。問うた。
「まだ闘うか」
「そうだ。俺はガンダムファイターだからな」
 それが理由だった。
「俺は闘う」
「そうか。では次はだ」
「次は?」
「トレーニングのメニューだ」
 それの話だというのだ。
「次は実戦トレーニングだ。いいな」
「わかった。やらせてもらう」
「私も共にいる」
 そのだ。彼女もだというのだ。
「何かあれば動く安心しろ」
「済まないな」
「気にするな。これが仕事だ」
 こうしてだった。アルゴもネオロシアの為に闘い続けるのだった。
 アレンビーはキラルと共にだ。修業に励んでいた。
「まあいいよね」
「何がだ?」
「別の国のガンダムファイター同士で修業してもね」
「構わないだろう。これもまた鍛錬だ」
「一人より二人ってことだよね」
「左様。しかしアレンビー殿」
 キラルはそのアレンビーに言う。
「貴殿、前よりさらに」
「さらに?」
「動きがよくなった」
 そうだというのだ。
「しかも一撃一撃が強くなった」
「あんたもね」
 互いに駆け攻撃を繰り出しながらの言葉だ。
「強くなっているよ」
「ふむ。これは」
「そうだね」
 お互いに笑い合い。そうして言うのだった。
「次のガンダムファイトはな」
「楽しめるね」
 二人は闘いの中で絆を見出していた。それもまた人である。
 ドモンはネオジャパンでレインと共にいた。そこでだ。
 修業の途中にだ。彼女に言うのだった。
「兄さんは」
「退院されたそうね」
「ああ。次のガンダムを造る」
「そう。じゃそのガンダムに乗るのは
「俺だ」
 そのだ。彼だというのだ。
「俺が乗りそしてだ」
「今度も優勝するのね」
「敵は強い。だが俺は負けはしない」
「何があってもね」
「そう。例え」
「ふははははははははははは!その意気よ!」
 何処からともなくだ。マスターアジアが出て来た。
 何とマスターガンダムの指の先に腕を組み立っている。そこから言うのだ。
「ドモン!ではわしもだ!」
「師匠もまた」
「左様!次の大会も出る!」
 アスカが聞けば即座に抗議することが確実な言葉だ。
「その時のことを楽しみにしておれ!」
「師匠!俺は必ず!」
「わしに勝つか!」
「そうする!」
「ではわしもだ!」
 マスターアジアもその言葉を受けてだった。
 高らかな笑いはそのままに。こう言うのだ。
「全力で貴様と闘おう!」
「そして!」
「勝つ!」
「全力で!」
「そうだドモン!」
 今度はシュバルツだった。彼もまた己のガンダムの指の先に堂々と立っている。
「ならば私もゲルマン忍術の粋を見せよう!」
「ああ、そして!」
「死力を尽くして!」
「闘う!」
「ドモン、次の闘いの後でね」
 どうするのか。レインは微笑んで話した。
「式を挙げましょう」
「ああ、そうしよう」
「その時はわしもだ!」
「私も!」
 ここでも叫ぶ彼等だった。
「祝おうぞ!」
「全力でだ!」
 式も全力だという彼等だった。ガンダムファイター達は健在だった。

新機動戦記ガンダムWエンドレスワルツ
「じゃあな」
「うむ」
 ウーヒェイはデュオの言葉に冷静に応えていた。
「縁があったらまたな」
「会おう」
「俺はアメリカにいるからな」
「俺は中国にだ」
 それぞれの国に入るというのだ。
「まあそこで牧師でもやってるさ」
「俺はガードマンをすることになった」
「へえ、ガードマンかい」
「そうだ。闘いの腕を買われた」
 それでだというのだ。
「これからはそれで生きる」
「そうかい。頑張りなよ」
「中国に来ればだ」
 どうなるか。ウーヒェイはデュオにこのことも話した。
「飲もう」
「ああ、思う存分な。アメリカに来てもな」
「楽しみにしている」
 二人は微笑みで別れた。仲間同士の微笑みで。
 カトルはトロワに尋ねていた。
「そう、戻るんだ」
「ピエロにな」
 トロワはそれに戻るというのだ。
「そうなる」
「じゃあ。会えなくなるね」
「いや、それは違う」
「会えるんだね」
「縁はそうしたものだ」
 それがあるからだ。また会えるというのだ。
「そしてその時はだ」
「その時は?」
「楽しくやろう」
 顔は笑っていないが声は違っていた。
「皆でな」
「そうだね。皆でね」
「そしてカトル」
 トロワはそのカトルに尋ねた。
「御前はこれからは」
「うん、家に戻ってね」
 彼のだ。その家にだというのだ。
「マグアナック隊の人達と一緒にね」
「そうか。幸せになるのだな」
「トロワもね」
 彼等もそうすると言い合いだ。今は別れるのだった。
 マリーメイアは微笑み。ノインとヒルデに話していた。
「私はもう」
「去られるのですね」
「政治から」
「そうします。それで」
 どうするかと。レディ=アンの顔を見て言う。
「また別のやり方で」
「はい、二人で」
 レディ=アンも応える。
「トレーズ様の想いを」
「果たします」
「そうですね。では私達も」
「そうします」
 トレーズの心を受け継ぐというのだ。
「それがどれだけ困難でも」
「果たします」
「あの戦いは終わりました」
 微笑んで言うマリーメイアだった。
「ですが。まだ戦いは続きますから」
「そうです。平和を手に入れるための戦いは」
 それがだというのだ。レディ=アンは言う。
「まだ続きます」
「ですから共に」
 こう話してだった。彼女達はトレーズの志を継ぐ決意を胸に定めたのだった。
 ミリアルドがヒイロに尋ねていた。
「では御前は」
「そうだ。これまで通りだ」
「リリーナを守るか」
「そうする」
 こう言うのである。
「それが俺の為すべきことだ」
「そうか。では私は」
「リリーナと同じだな」
「政治の場に移りだ」
 彼が選んだのは。政治家だった。そうした意味ではシャアと同じだった。
「平和を。トレーズが目指したものを手に入れる」
「そうするか」
「リリーナはおそらくは」
「財団としてだな」
「動く。政治家としても」
「では俺はそのリリーナをだ」
 守るというのだった。それが彼の決めたことだった。

機動戦士ガンダム第08MS小隊 
 テリーはノリスから話を聞いていた。
「じゃあ隊長は」
「そうです」 
 その通りだとだ。ノリスはテリーに話す。
「今は軍を退かれ」
「そこで二人でか」
「農家として暮らされています」
「そうか、それは何よりだな」
 テリーはそのことを聞いて笑顔で話した。
「幸せみたいだな」
「はい、それはもう」
 ノリスも太鼓判を押す感じである。
「御二人共」
「そう、それを聞いてね」
「安心したよ」
 カレンとミケルは二人の話を聞いてだ。笑顔で言った。
「二人共色々あったけれどね」
「幸せになれるんならね」
「そうだな」
 エレドアも微笑んで言う。
「敵味方に別れたりもしたしな」
「はい、バルマー戦役の頃は」
 その頃はシローはロンド=ベルにいなかった。
「その頃は大変でした」
「けれどそれも終わって」
「遂に」
「二人でなんだな」
「暮らせるんだな」
「それで皆さんは」
 ノリスは彼等のことを尋ねる。
「どうされますか?」
「ああ、俺達はな」
「一緒だよ」
「このまま軍に残ってね」
「働いていくさ」
「左様ですか」
 ノリスは彼等の話を聞いても笑みになる。そしてだ。
 自分はだ。これになったというのだ。
「私は軍を離れ」
「それでどうなるんだ?」
「ジオン共和国の政府に入ります」
 そこだというのだ。
「これからは文官です」
「そうか。じゃあそっちもな」
「はい、新しい道を歩みます」
 彼等もそれぞれの道を歩みはじめていた。そしてそのシローとアイナは。
 身重のアイナにだ。シローが声をかけていた。
「アイナ、無理はするなよ」
「ええ、大丈夫よ」
 微笑んでだ。シローに応えるアイナだった。
 二人は広い農園の中にいる。そこで、だった。
 農作業しながら。そのうえで話をしていた。
「まだね」
「けれどもうすぐだよな」
「八ヶ月よ」
 そのお腹をさすりながらの言葉だった。
「私達の赤ちゃんがね」
「生まれるんだな」
「あと少しだから」
「楽しみにしておくか」
「そうね。本当に楽しみだわ」
 二人は幸せの中にいた。戦士としての二人は終わったが。二人はこれからだった。

モビルスーツガンダム アドバンスドオペレーション
 セラーナにだ。官僚達が尋ねていた。
「ではもう軍には」
「戻られないのですか」
「はい」
 セラーナは微笑みだ。その通りだというのだった。
「そうします」
「左様ですか」
「ではこのまま」
「はい、仕事をさせてもらいます」
 連邦政府のだ。官僚としてだというのだ。
「このまま」
「それでなのですが」
「御昼ですが」
「少し。あの店に行きます」
 こう言ってだ。姉の経営するその喫茶店に行くのだった。そこで学校にも通っている姪とも会いだ。幸せな時間を過ごすのだった。

機動戦士ガンダムSEED
「いやあ、本当にね」
「色々あったよな」
 カズイにトールが話す。二人は今オーブにいる。
「俺一回船降りたしね」
「俺一回撃墜されたし」
 しかしそうしたことも。
「大昔みたいだよな」
「今はさ」
「そうだね。本当に今は」
 サイもだ。昔を懐かしむ目で話す。
「夢みたいだよ」
「そうよね。あれだけのことが一杯あったけれど」
 ミリアリアも言う。
「今じゃね」
「何か現実じゃないみたいだよ」
「どうもね」
「ええ。それでサイ」
 フレイはサイにだ。こう言うのだった。
「これからどうするの?」
「これからって?」
「何言ってるのよ。皆で遊びに行こうって言ってたじゃない」
 彼女が話すのは今のことだった。
「それよ。どうするの?」
「ああ、それじゃあ」
「何処に行くの?」
「テーマパークにしようか」
 彼が言うのはそこだった。
「そこに行こうか」
「そうね。いいわね」
 フレイはサイのその言葉に笑顔で応える。ただしだった。
 彼女はここでだ。こんなことも言った。
「ただ。シンとカガリは一緒にしないでおきましょう」
「あれっ、あの二人今」
「オーブにいるの?」
「確かいないわ」
 ミリアリアがカズイとトールに答える。
「シンはプラントに戻ったし」
「で、カガリは仕事で他の国か」
「そうなんだ」
「今カガリも忙しいわよ」
 フレイもこのことを話す。
「正式にオーブの国家元首になったしね」
「大丈夫かな」
 サイは少し苦笑いになってそのカガリのことを言った。
「カガリで」
「ううん、どうかしら」
 ミリアリアも少し苦笑いだった。
「カガリだからね」
「少し不安だよね」
「かなりね」
 少しどころではなかった。
「あの娘のことだから他の国の要人の人殴ったりとか」
「少なくともシンと会ったら」
「絶対に喧嘩するしな」
 これはもう確実だった。
「そんな奴だからな」
「大丈夫かな」
 こんなことを話しながらだ。彼等はテーマパークに向かう。絆はそのままだった。
 マリューはこの時飲んでいた。相手は。
「あの、艦長」
「幾ら非番とはいえ」
 ナタルとノイマンがだ。困惑する顔で彼女に言う。
「飲み過ぎではないですか?」
「ビールを大ジョッキで何杯もとは」
「いいのいいの」
 おっさんそのままの仕草で飲みながら。マリューは応える。
「人生とは何ぞや」
「いきなりそう言われましても」
「返答できませんが」
「酒よ」
 言い切った。
「酒こそが人生なのよ」
「あの、昨日まさか」
「フラガ少佐と何か」
「あのね、よりによって間違えたのよあいつ」
 もうあいつ呼ばわりになっていた。
「私とミサトをね」
「それは仕方ないのでは?」
「私もそう思います」
 二人は即答だった。
「声だけではとても」
「区別がつきません」
「普通間違えるかしら。自分の奥さんを」
 しかしだ。ミサトはまだ言う。
「幾ら似ていても」
「時々同じに聞こえますから」
「というよりかは常に」
「私は間違えないわよ」
 マリューは間違えないというのだ。
「シラカワ博士やガムリン君達とはね」
「では何とか殺す、とか仰ると」
「その場合は」
「ちょっと自信ないかも」
 ムウも色々な事情がある。
「あの夜叉の狼よね」
「はい、天空です」
「戦記の世界です」
「あっちの世界とも縁があったわね」
 ムウの縁もかなりのものがあるのだ。
「複雑なことよね」
「ですからそれは」
「仕方ないのでは」
「そういうものかしら」
「あの、ですからもう」
「飲まれるのは」
 声のことは納得してもだった。飲むことは止めないマリューだった。そこにコジローが来てだ。
「艦長、おつまみ持って来ましたよ」
「何かしら」
「はい、お好み焼きです」
 舌はロンド=ベルの時のままだった。
「それでいいですよね」
「ええ。じゃあアークエンジェルのクルーとしてまだまだ飲むわよ」
「全く。艦長にも」
「困ったものです」
 そう言うナタルとノイマンも楽しんでいる。そんな状況だった。
 カガリはだ。港でだ。アサギとマユラ、ジュリに話していた。
「それで御前達は」
「はい、引き続いてです」
「軍に残りました」
「カガリ様の警護担当として」
 それで残っているというのだ。
「キサカさんの下にいますので」
「何かあればキサカさんにお話して下さい」
「すぐに飛んで来ますから」
「そうか。それならだ」
 三人の言葉を聞いてだ。カガリは。
「シンをだ」
「あいつを?」
「あいつをどうするんですか?」
「すぐに連れて来い」
 こんなことを言うのだった。
「今すぐここにだ」
「またどうしてですか?」
「どうしてあいつをここになんですか?」
「それはどうしてでしょうか」
「決まっている。殴る」
 相変わらずだった。
「あいつこの前インタヴューで私のことを言っていたな」
「ええ、何か猿だとか」
「暴力女とか」
「あんなの女じゃないとか」
「許せん!徹底的に殴ってやる!」
 闘争心剥き出しの言葉だった。
「今度こそ地獄に落としてやる!」
「あの、カガリ様」
 そこに来たキサカがカガリに呆れた声で言う。
「それは幾ら何でも」
「駄目か」
「駄目に決まっています」
 その言葉は厳しい。
「そんなことは」
「何だ、駄目なのか」
「そうです。何を言われるかと思えば」
「ロンド=ベルではできたのだがな」
「今は違いますから」
 だからだというキサカだった。
「冗談にしておいて下さい」
「ううむ、わかっていたが国家元首というものは」
「窮屈だって仰るんですね」
「そうですよね」
「ああ、不自由だ」
 実際にそうだと言うカガリだった。
「どうにもな」
「やれやれだな」
 そこに来たムウがだ。呆れた声で言った。彼は連邦軍に残っている。今はエスコート役としてだ。カガリ達の前に来たのである。
 その彼がだ。呆れた口調で言うのだった。
「このお姫様は相変わらずだな」
「悪いか?」
「まあ国家元首としてはな」
 そこはだ。お世辞にはというのだ。
「けれどそれでもな」
「それでもか」
「姫さんらしいな」
 カガリらしくはあるというのだ。
「問題はあるけれど悪くないだろ」
「問題はあるか」
「はい、あります」
 ここでまた言うキサカだった。
「くれぐれも御自重を」
「全く。不自由な話だ」
 カガリ達はこんな調子だった。そして。
 もう一人の姫はだ。何とだ。
 声優のだ。ある人物とだ。ネットの会談の収録を行っていた。
 その声優を見てだ。護衛役の一人であるダコスタが言うのだった。
「これはちょっと」
「どっちがどっちかよね」
「ええ、わかりません」
 こうアイシャにも話すダコスタだった。尚アイシャも同じく護衛役である。
「ええと、髪の飾り以外は」
「声も似てるし」
「というかそっくりだね」
 やはり護衛役のバルトフェルドも言う。
「いや、あそこまでわかりにくいとね」
「困りますよね」
「話には聞いていたけれど」
「そうですよね」
 キラもだ。笑いながら言うのだった。
「僕もどっちがどっちかわからないです」
「おや、君もかい」
「声が同じに聞こえますから」
 だからだというのだ。キラも。
「ええと、ミーア=キャンベルさんですよね」
「そうさ。売り出し中の声優さんだよ」
「何か歌唱力が凄くて」
「それと演技もね」
「それでラクスそっくりとなると」
「売れない筈がないね」
「そうなりますよね」
 キラはバルトフェルドと話してここまで察しをつけた。
「やっぱり」
「そう。それでああしてね」
「そっくりさん同士ということで、ですね」
「二人で収録ってなってるけれど」
「混乱しますよ。絶対」
 こうまで言うキラだった。
「どちらがどちらかわからないですから」
「うん。まあ企画としてはね」
「面白いですか」
「それもかなりね。だからああしてるんだよ」
「成程」
「それでキラ君」
 バルトフェルドは今度はキラに問うた。
「君はオーブ軍に入ったんだね」
「はい、そうです」
「それで今回は」
「エスコート役として派遣されました」
「そうだったね。それでだったね」
「あと。ラクスから」
 にこやかに笑ってだ。キラが話す。
「そろそろと言われています」
「ははは、そうかそれはいいことだ」
「何かこういう話って進む時は急ですね」
「縁だからな」
「縁だからですか」
「そう。縁は進むものだよ」 
 そうだと話すバルトフェルドだった。
「急にね」
「そうして結ばせてくれるんですね」
「その通りさ。後はその縁に全てを任せることだ」
「わかりました」
 キラは澄んだ笑みで頷いたのだった。その目の前では。
 ラクスがだ。そのミーアとにこやかに笑って話していた。
「それではラクスさんは」
「はい」
「これからは歌手としてですね」
「活動していきたいと思っています」
 こうミーアに答えるのである。
「戦いから離れて」
「そして政治は」
「私は歌手です」
 だから政治はというのだ。
「歌でできるものをしていきたいと思っています」
「なら私は」
「ミーアさんは?」
「声のお仕事で」
 声優としてだ。彼女は言うのだった。
「できるものをしていきたいです」
「そうですね。それではですね」
「はい、二人で」
「そうしていきましょう」
「これからも」
 ミーアと心を交えさせてだ。話すラクスだった。彼女も新たな道を歩んでいた。
 アスランは。イザーク達と話していた。全員白服である。
 自分の白服を見てだ。アスランはいささか困惑した顔だった。
「どうもな」
「どうしました、アスラン」
「いや、白服は」
「佐官の服が何か」
「汚れが怖いな」
 それが心配だというのだ。
「赤はそれ程目立たないからな」
「そうですね。それは確かに」
 ニコルもだ。アスランのその言葉に頷いて言う。
「白服はそこがですね」
「どうしても気になるな」
「全くだぜ」
 ディアッカも苦笑いと共に話す。
「功績が認められての昇進は嬉しいんだけれどな」
「御前はよく昇進できたな」
 イザークがそのディアッカに言った。
「ロンド=ベルに入ったことは問われなかったのか」
「ああ、そっちはな」
「よかったのか」
「不問ってことにしてもらったよ」
 そうだとだ。イザークに話すのである。
「功績を認められてな」
「そうか。それはよかったな」
「ああ。しかしな」
 ここでまた言うディアッカだった。
「やっぱりこの服はな」
「汚れが気になるか」
「これからはそれを注意していくか」
「確かに。俺もだ」
 無論イザークも白服だ。その姿で言うのである。
「この色はな」
「かえって気になるだろ」
「赤服への愛着もあった」
 このことも言うのだった。
「あれはあれでば」
「あれはデザインもよかったしな」
「決して。白服のデザインが悪いという訳ではないが」
「やっぱり汚れがな」
「うむ。気になる」
 彼等がだ。こうした話をしていると。
 その前からだ。アズラエルが来たのだった。そのうえで彼等に言う。
「久し振りですね」
「あっ、アズラエルさん」
「来られたんですか」
「はい、ザフトとのお仕事のことで」
 それで来たというのだ。
「そうした次第です」
「そういえば今度あれだったよな」
「新しいプラントを建設するという話があったな」
「そうです。今度のプラントは」
 そのプラントがだ。どうかというと。
「BF団に襲われようともです」
「無事な」
「そうした頑丈なプラントをか」
「建設されるんですね」
「いや。彼等もいなくなって何よりです」
 まだ彼等を嫌っているアズラエルだった。
「あの妖怪仙人達がいなくなって」
「ああ。全くだぜ」
「常識を無視する奴なんて抹殺だよ抹殺」
「そう。いらない」
 オルガにクロト、シャニも出て来た。
「折角戦いが終わったんだからな」
「もうあんな連中出て来なくていいよ」
「全然構わない」
「そういう御前等はどうしているのだ?」
 イザークがその三人に問うた。
「今は」
「ああ、俺達か」
「連邦軍に残ったんだよ」
「テストパイロット」
 それで残ったというのだ。
「何でも頑丈だからってことでな」
「どんな無茶もやらせられるって言われて」
「それで残った」
「つまりあれかよ」
 ディアッカはここまで聞いて言った。
「実験担当ってことだよな」
「そうだな。どうやら」
「そうとしか思えないです」
 アスランとニコルもそう見た。
「頑丈だとな」
「そういうこともできるからな」
「何か当たり前みたいな流れですね」
「彼等は貴重な人材ですよ」
 アズラエルが言う。
「何しろ何をしても死にませんから」
「おうよ、簡単に死んでたまるかよ」
「首が飛んでも生きてみせるよ」
「俺達は不死身」
「本当に死なないんですか?」
 ニコルも半分そう思っていた。
「この人達って」
「おそらくはそうだろうな」
 ここでミゲルが来て言う。
「この連中はな」
「凄いことですね」
「まあ死なないのはいいことです」
 アズラエル自身もそうだがこう言うのだった。
「それだけ色々なことができますから」
「頭は考慮しているのか?」
「いえ、全く」
 こうミゲルに返す。
「そのことについては何一つです」
「ある意味大胆だな」
「何しろティターンズ相手に大暴れして死刑判決を受けていますから」
 そもそもが滅茶苦茶だったのだ。
「その彼等に頭を期待してもです」
「無駄か」
「そう判断してやっています。ですが」
 ここでだ。アズラエルはこうも言った。
「彼等を失うつもりはありません」
「その気はないのか」
「大切な仲間ですから」
 だからだというのだ。
「失う気は毛頭ありません」
「そこに計算はあるのか」
「ないと言えば嘘になります」
 この辺りは企業家らしい。
「しかしそれ以上にです」
「仲間としてか」
「彼等とはこれからも一緒ですよ」
 笑顔での言葉だった。アズラエルもロンド=ベルにいてだ。大きく変わったのだ。三人の頭の中身だけは全く変わりはしていないが。


エピローグ1   完


                        2011・7・11 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧