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スーパーロボット大戦パーフェクト 完結篇

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第百二十二話 終わりなき総力戦

               第百二十二話 終わりなき総力戦
 そのだ。バッフクラン軍においてもだ。情報が伝わっていた。
「それはまことか!?」
「そうだ」
 ドバがだ。ギンドロに話していた。彼等は今巨艦のブリッジにいる。
「バルマー軍が壊滅した」
「あの国がか」
「そしてロゴ=ダウの者達と講和したとのことだ」
 ドバはこのことも話した。
「彼等とな」
「あのバルマーがか」
「信じられないか」
「うむ、全くだ」
 こう答えるギンドロだった。
「我々でさえ攻めあぐねていたあの国をか」
「あの本星を守っていた守備隊と防衛システムが壊滅した結果だ」
「あの厄介な者達がか」
「当然あの巨神もいた」
 ドバはイデオンの話もした。
「そしてあの力を使ったらしい」
「巨神の力」
 ギンドロの表情が険しくなる。そのうえでの言葉だった。
「留まるところを知らんな」
「そうだな。そしてだ」
「巨神以外にもだな」
「あの部隊には無限力の使徒が集っている」
「そうだな。多いな」
 ギンドロはさらに言った。
「あの部隊、ロンド=ベルだったな」
「そうだ、それが彼等の名前だ」
「そこに多くの者達が集っているな。それにだ」
「それに。何だ」
「あの部隊にはだ」
 ドバを見てだ。そうしての言葉だった。
「カララ嬢ちゃんもいるな」
「・・・・・・言うな」
 ドバはだ。表情は変えていないが険しい声を返した。
「異星人の下へ走った女なぞだ」
「違うというのだな」
「そうだ。最早娘ではない」
 拳を握り締めだ。唇を噛み締めての言葉だった。
「その様な者はだ」
「そう言うのか」
「そしてだ」
 さらに話すドバだった。
「そのロンド=ベルだが」
「何か情報が入ったか」
「先程入ったばかりだ」
 まさにだ。今であった。
「我々のところに来ている」
「ほう、我々のところにか」
「ならばだ」
 ドバの決断はだ。迅速かつ果断だった。
「向こうに巨神があろうともだ」
「それでもか」
「そうだ。我々には数がある」
 バッフクラン軍最大の武器である。
「それで押し切ってみせよう」
「ハルル嬢ちゃん」
 また言うギンドロだった。
「いや、ハルル殿を向かわせてだな」
「ハルルならやってくれよう」 
 ドバの今度の言葉はだ。確信だった。
「あれは女として育ててはいない」
「厳しくしたのだな」
「そうだ。油断はできない」
 何故油断できないのか。ドバはそのことも話した。
「この銀河の勢力は彼等によって一つ一つ壊滅していっている」
「その通りだな」
「ボアザンを中心とした連合」
 まず挙げられるのは彼等だった。
「バジュラもだったな」
「あの奇妙な生命体もだったな」
「プロトデビルンもまた」
「あの遊星の機械の神達」
「そしてバルマーか」
「最後にはだ」
 その最後の存在についても話される。
「あのバケモノ達だな」
「宇宙怪獣か」
「そうだ、あれによってだ」
 ギンドロはその宇宙怪獣の話もした。
「我々は既に多くの戦力を失っている」
「しかもだな」
「そうだ、奴等はだ」
 そのだ。宇宙怪獣達はだというのだ。
「徐々に我々の艦隊に迫りつつある」
「その通りだ」
「放っておけばだ」
「来るな」
「我々の銀河までな」
 そのことをだ。彼等は真剣に危惧していた。それを話してだ。
 ギンドロはだ。ドバにあらためて問うた。
「手はあるのか」
「案ずることはない」
「あれか」
「そうだ、その為にだ」
 どうかというのだ。
「ガンド=ロワを用意してもらったのだからな」
「あれか」
「あれを使えばだ」
 どうなるかとだ。ドバはギンドロに話す。
「巨神もあのバケモノ達もだ」
「倒せるというのだな」
「そうだ。そしてその時こそだ」
 ドバは強い声で話す。
「我々の銀河は新たな時代を迎える」
「彼との対決だな」
「そうだ、彼とだ」
「バッフクランの支配者」
 ギンドロがその彼について話す。
「ズオウとだな」
「外部の敵を倒しそのうえでだ」
「あの大帝を」
「大帝ズオウ=ハビエル=ガンテを討つ」
 ドバは言った。
「その為にもだ」
「この戦いはだな」
「必ず勝たねばならん」
 まさにだ。彼等にとっては至上命題だった。
「何があろうともだ」
「わかっている」
 ギンドロもドバのその言葉にうなずいた。
「その為にもだ」
「協力してくれるのだな」
「我がオーメ財団の力」
 まさにだ。それをだというのだ。
「存分に使ってくれ」
「そうさせてもらう」
 こう話すのだった。そのうえでだ。
 彼等は戦場に向かう。それを選んだのである。
 バッフクランとの戦いを前にしてだ。ロンド=ベルの面々は。
 アルマナに対してだ。話を聞いていたのだった。
「じゃああの時にか」
「あいつの目的を聞いたんですね」
「シヴァー=ゴッツォの」
「はい」
 その通りだとだ。アルマナは答えた。
「彼は純粋にバルマーのことを考えていました」
「そうだったのか」
 その話を聞いてだ。バランは。
「あ奴、やはりわしにとって」
「よき友でしたね」
「はい、まさにです」
 確かな声でだ。バランもアルマナに答えた。
「あの男を友と持っていたことはです」
「そのことは」
「我が誇りです」
 まさにだ。それだというのだ。
「我が誇りです」
「そうだというのですね」
「わしはあの男を忘れません」
 こうまで言うバランだった。
「確かに許せぬこともしましたが」
「結局バルマーの民を救ったからな」
「それを考えたらな」
「やっぱりな」
 ロンド=ベルの面々も話していく。
「あいつにはあいつの考えがあったことはわかってたさ」
「道を間違えていても」
「それでも」
「ですから私は」
 ここでまた言うアルマナだった。
「私は彼の意志を継ぎます」
「そうされるのですね」
「はい、バルマーの民の為に」
 ルリアにも言った。
「この身を捧げるつもりです」
「わかりました」
 ルリアはそのアルマナに頭を垂れて述べた。
「では姫様のその決意」
「姫様の戦いをです」
 バランもだ。頭を垂れて話す。
「このルリアも共に」
「御供させてもらいます」
「有り難うございます」
 アルマナも二人に礼を言う。
「貴方達の力添えがあってこその私です」
「何を仰いますか」
 だが、だ。バランはそのアルマナに言うのだった。
「このバランも」
「私もです」
 ルリアも続く。
「今わかりました」
「といいますと?」
「シヴァーも姫様ならと考え」
 それでだと話すバランだった。
「後を託したのでしょう」
「私ならばですか」
「はい、ならばです」
 また言うバランだった。
「だからこそです」
「そうだというのですね」
「はい」
 まさにだ。そうだというのである。
 それを聞いてだ。アルマナもだった。
「私も何処までできるかはわかりませんが」
「それでもですか」
「はい、出来る限りのことをです」
 こう言うのである。
「それを精一杯したいと思います」
「そうされるのですか」
「それが教えられたことですから」
 だからだというのだ。
「大切な人達に」
「姫・・・・・・」
「ですから」
 こう話すのだった。そしてだ。
 グローバルがだ。そのアルマナに問うた、
「それでなのですが」
「はい、これからのことですね」
「それはどうされるのですか?」
「まずは貴方達と共に戦わせてもらいます」
 まずはだ。そうするというのだ。
「そしてそのうえで」
「それからですか」
「シヴァーによって避難させられた民達と合流し」
 そのうえでだというのだ。
「今後のことを検討したいと思います」
「ここで問題なのは」
「そうですね」
 今度はジェフリーとエキセドルが話す。
「バルマーの本星は最早」
「あの状況では」
「ですがそれでもです」
 それでもだというのだった。
「私達はもう一度頑張ってみます」
「そうされますか」
「もう一度」
「ですから」
 微笑みすら浮かべていた。それが今のアルマナだった。
「私は諦めません」
「そしてですね」
「そうして」
「はい、最後まで生きます」
 つまりだ。アポカリュプシスに向かうというのだ。
「そうします」
「そしてですか」
「そのうえで俺達と一緒に」
「戦うんですね」
「そうさせて下さい」
 頭を下げてだ。ロンド=ベルの面々に話した。
「私もまた」
「わしもまた」
「私もです」
 バランとルリアも話す。
「そうしていいだろうか」
「宜しければ」
「ああ、宜しく頼むぜ」 
 トウマがだ。陽気に笑って応えた。
「それも何かの縁だ。それじゃあな」
「うむ、かたじけない」
「それでは」
 こうしてだった。二人も正式に加わることになった。そうしてだ。
 その中でだ。ふとだった。ブリットが言うのだった。
「そういえば」
「そういえば?」
「そういえばって?」
「バルマーとの決戦の時はいつも」
 どうだったかとだ。ブリットは怪訝な顔で話すのだった。
「孫光龍と真龍王機がいなかった」
「そうね」
 クスハがその言葉に頷く。
「何故か一度も」
「それにどうやら」
 ここでだ。ブリットはさらに話した。
「一人しかいないと思う」
「一人?」
「一人っていうと?」
「アヤ大尉にトロニウムを持たせた人物」
 その人物もだ。どうかというのだ。
「やっぱりあの男じゃないかな」
「そうだね」
「言われてみればね」
 リョウトとリオが言った。
「エツィーラ=トーラーやシヴァー=ゴッツォの話を総合したら」
「あいつしかいないわね」
「じゃあ一体何なんだ?」
「あの男は何を考えてるの?」
 タスクとレオナもそのことを話す。
「あいつが何でそんなことするんだ?」
「私達の敵なのに」
「しかも完全にバルマーについてたし」
「奴等に加わったと思っていたが」 
 カーラとユウキも孫について考えていく。
「けれどそうじゃなかった?」
「ではどうなのだ」
「最初はバルマーの。しかも」
 ブリットも話す。
「ゴラー=ゴレムに与していたと思っていたけれど」
「違うのね」
 クスハも眉を顰めさせて話す。
「それが実は」
「そうみたいだ。ただ」
「ただ?」
「あの男がこのまま終わるとは思えない」
 こう言うのだった。
「俺達を放っておくとは」
「そうね。それはないわ」
 クスハもそのことは察した。
「だから余計にわからないけれど」
「あの男、一体」
「本当にどんな目的なのかしら」
 考えてもわからないことだった。そしてイルイについても話される。
「何かイルイもな」
「そうね」
 アイビスにツグミが話す。
「ずっと寝てばかりで」
「やっぱり疲れたんだな」
「無理もない」
 スレイも二人に話す。
「これだけ激戦が続いている。イルイも疲れるだろう」
「そうね。だからね」
「仕方ないわね」
 アイビスもツグミもスレイの言葉に頷く。イルイはバルマーとの決戦が終わってから眠ったままだ。それについても話されたのだ。
 そうした話をしているとだ。警報が鳴った。
「来たな」
「そうね」
「来るとは思ってたけれど」
「やっぱり来たか」
 誰もが驚いていなかった。そうしてだった。
 彼等はすぐに出撃に入るのだった。
「今度はバッフクランとだな」
「この話を終わらせるか」
「遂に」
「皆さん」
 アルマナが彼等に言う。
「私は、いえ私達は」
「バルマーの人達がですか」
「そうだというんですね」
「はい、そうです」
 まさにだ。そうだというのだ。
「貴方達の勝利を信じています」
「有り難うございます」
「そう言って頂けることが何より有り難いです」
 誰もが笑顔でアルマナに答える。
「それなら今から」
「行って来ます」
「貴方達の武運と無事をお祈りしています」
 アルマナは最後にこう告げた。こうしてだった。
 バッフクラン軍と対峙する。その中でだ。 
 今度はだ。ベスが言うのだった。
「対話できればいいんだがな」
「そうしたいな」
 ジョリバもベスの言葉に応える。
「本当にな」
「しかしな」
 ベスはそのバッフクラン軍を見た。彼等を見る限りはだった。
「向こうはどうもな」
「その気はないみたいだな」
「戦う気だな」
 ベスは言った。
「どうやらな」
「おそらくは」
 カララが話してきた。
「無限の力と図らずも」
「さらにだな」
「俺達もだ」
「はい、その使徒の力となった我々の力を恐れているのでしょう」
 カララはこう見ていた。
「何時かは自分達がそれに滅ぼされるのではないかと」
「冗談じゃないな」
 カララのその考えにだ。ジョリバはすぐに反論した。
「俺達は連中とは戦うつもりはない」
「そうですね。確かに」
「バッフクランが襲って来るからだ」
 それでだというのだ。
「そうしているが」
「しかしそれはだな」
「結果としてイデの」
「そしてアカシックレコードの」
「思う壺だ」
「そうだな」
 ハタリも皆の言葉に頷く。
「このままだと」
「折角ここまで来たんだからな」
 ここでモエラはこんなことを言った。
「もう。無意味な戦いは止めておきたい」
「何とか講和できるだろうか」
 ベスは確かにその可能性を探っていた。
「バッフクランとは」
「そうですね。例え困難でも」
 カララもベスのその意見に同意して言う。
「互いを滅ぼし合うよりはよい道だと思います」
「バッフクランも決して好戦的じゃないんだよね」
 デクもこのことはよくわかっていた。
「それなら」
「だが今はそうもいかないようだ」
 ギジェが言う。見るとだ。
 バッフクラン軍が動きだした。それを見てだ。 
 ロンド=ベルもだ。迎え撃つしかなかった。
「仕方ないな。こうなったらな」
「やるしかない」
「それなら」
「いえ、待って下さい」
 しかしだ。ここでだった。カララがまた言った。
「あの戦艦は」
「!?そういえばあの艦は」
「前にも見たな」
「というと」
「はい、ハルル姉さんです」
 カララは言った。
「私の姉の」
「姉さんか。そらなら」
「ひょっとしたら話し合いができるか?」
「これまではどうもそうはいかなかったけれど」
「今は」
「そうだな。やってみよう」
 ベスはカララの言葉を受け入れた。そのうえで、だった。
 バッフクラン軍にだ。通信を入れた。
「バッフクラン艦隊司令ハルル=アジバ殿」
 まさにだ。彼女に対してだ。
「応答を願う」
 こう通信を入れる。
「こちらロンド=ベルのジョーダン=ベス、貴官等に伝えたいことがある」 
 ここから話し合いをはじめるつもりだった。しかしだ。
 ハルルにだ。部下達が問うていた。
「司令、話し合いを求めている様ですが」
「どうされますか、ここは」
「話し合いの場を持たれますか?」
「そうされますか?」
「その必要はない」
 ハルルは彼等に一言で述べた。そうしてであった。こう命じたのだった。
「あの艦、ソロシップだったな」
「はい、そうです」
「あの艦艇の正式名称はそういいます」
「あの者達が言っています」
「あの艦艇を狙え」
 こう命じるのだった。
「遠慮は無用だ」
「了解です、それでは」
「そうします」
 こうしてだ。まさに問題無用でだ。
 ソロシップに攻撃を浴びせる。それを見てハタリとジョリバが言う。
「撃って来たぞ!」
「聞く耳持たずか!」
「くっ、その様だな」
 ベスも彼等のその言葉に歯噛みして応える。
「分からず屋が」
「姉さん・・・・・・」
「戦闘だ」
 こう話してだ。戦いをはじめようとする。だがここでだ。
 カララがだ。急に蹲るのだった。
「う・・・・・・」
「どうした、カララ」
 ベスがその彼女を気遣って声をかける。
「まさか今の攻撃で負傷を」
「いえ、大丈夫よ」
 カララはそれはないと言うのだった。己の腹を抑えて。
「ちょっと気分が悪いだけだから」
「ブリッジは危険だ」
 ベスは気付かないまま彼女に言う。
「居住区へ避難するんだ」
「わかったわ」
(ここは何としてもこの子を守らないといけないわ)
 この時カララは心の中で言っていた。
(ベスとの愛の結晶のこの子を)
「それじゃあね」
「ああ、ここは俺が引き受ける」
 彼は戦うつもりだった。こうしてだった。
 両軍の戦いがはじまる。その中でだ。
「ここは互いに滅ぼし合ったら駄目だ」
「そうね」
 カーシャがコスモの言葉に頷く。
「それがそのまま」
「イデの思う壺だ!」
「ではここはだ」
 ギジェがすぐに作戦を出した。
「敵の旗艦だ」
「そのカララさんの姉さんの旗艦をか」
「狙うのね」
「それしかない」
 いささか無念を滲ませながらだ。ギジェは二人に述べた。
「あれを撃沈すればバッフクランも諦める筈だ」
「毎度毎度だけれどな」
「凄いハードルだね」
 ビーチャとモンドはこう言いながらも慣れたものを見せている。
「仕方ない、やるか」
「それも迅速にね!」
「ここは五分だ」
 ジェフリーが皆に告げる。
「時間をかければ周囲のバッフクランがこの宙域に集結してくる」
「だから五分」
「その間にですね」
「そうだ」
 ジェフリーはエルとイーノにも述べた。
「わかったな」
「五分、これまたハードルが来たわね」
「そうだね。いつも通りだけれど」
「けれどな、やるしかないな!」
 ジュドーが割り切って言ってみせる。
「やってやるぜ!その五分でな!」
「そうね。まずはやってみる!」
 ルーも元気がある。
「いつも通りね!」
「周囲三千光年のバッフクラン軍が集結しつつあります」
 シュウが話す。
「五分で片付けなければです」
「三千光年って」
「何だ、その距離は」
 プルとプルツーはその距離に唖然とする。しかしだった。
 何はともあれ戦いに入った。ハルルの旗艦を狙って一直線に進む。
「左右の敵は無視しろ!」
「あの旗艦だけを狙え!」
「前に来る奴だけを潰せ!」
「振り向くな!」
 こう言い合いだ。彼等は突き進む。
 前にいる敵機や敵艦をだ。まさに一撃でだった。
「どけ!」
「邪魔だ!」
 ビームサーベルで両断しビームライフルで撃沈していく。火球が次々と起こる。
 それを潜り抜けだ。ハルルの旗艦に向かう。ハルルもそれを見てだ。
「旗艦の前方に戦力を集中させよ!」
「は、はい!」
「了解です!」
「予想以上の速さと強さだ」
 ハルルは言った。彼等はそこまでだというのだ。
「前に戦った時よりも強くなっているか」
「確かに。これはです」
「以前よりもです」
「強くなっています」
 部下達も彼等に話す。
「このままでは旗艦に迫られます」
「やはり今のうちに戦力を前方に集結させてです」
「彼等を防ぎましょう」
「あと四分だ」
 ハルルもこう言うのだった。
「四分だけ守れ」
「了解です」
「そして援軍と共にですね」
「彼等を包囲殲滅しましょう」
 これが彼等の作戦だった。その話をしてだ。
 彼等は時間を稼ごうとする。しかしだった。
 それはならなかった。ロンド=ベルは彼等を寄せ付けずだ。
 瞬く間にハルルの旗艦を射程に入れた。そして戦闘にいるだ。
 イデオンが突っ込みだ。その拳でだった。
 戦艦を何発も殴りつける。
「これでどうだ!」
「この攻撃なら!」
 攻撃を浴びせながらだ。コスモとカーシャが言う。
「この戦艦も!」
「もたない筈よ!」
「ここは止むを得ない」
 ギジェが攻撃を繰り出す中で言う。
「ハルル殿には悪いが」
「くっ、司令!」
「これではです!」
「この艦もです!」
 その破壊的な攻撃を受けてだ。艦もだ。
 瞬く間にあちこちから火を噴く。部下達はそれを見て言うのだった。
「もちません!」
「どうされますか!?」
「巨神達とロゴ=ダウの異星人達の力が増しているというのか」
 ハルルも驚きを顔に見せながら言う。
「まずい。この力はあまりにも危険だ」
 こう言ってだった。決断を下した。
「ここはだ」
「はい、ここは」
「どうされますか?」
「撤退だ」
 彼女が選んだ選択はこれだった。
「撤退する。いいな」
「わかりました。それではです」
「今すぐに」
「そうしましょう」
 こうしてだった。ハルルは旗艦を己の軍と共に撤退させた。ワープを使ってだ。
 戦闘が終わったと見てだ。ロンド=ベルもすぐに動いた。
「よし、じゃあ今のうちにだな」
「ああ、DSドライブに入ろう」
「ここにはバッフクランの大軍が集まっているんだ」
 だからだ。一刻の猶予もなかった。
「早く撤退を」
「今のうちに」
 こうしてだ。彼等もその場を去ろうとした。しかしだった。
 急にだった。ハタリがソロシップのゲージを見て言うのだった。
「待て。ソロシップのパワーが」
「な!?これは一体」
「上がっている!?」
「じゃあまたイデが」
「何かするっていうのか」
「ちっ、何だってんだよ!」
 ゴウがその中で舌打ちする。
「イデってのは何考えてるんだよ!」
「いけませんね。ここは各機帰還して下さい」
 エキセドルはその中で冷静に言った。
「さもなければ離れ離れになります」
「ちっ、仕方ない!」
「こうなったら!」
「ここは皆集まれ!」
「集結しろ!」
 こうしてだった。彼等は何とか集まってだ。そうしてだった。
 その強制的なワープの中に入った。そして辿り着いた先は。
「何だここは」
「今度は何処に出たんだ?」
「ええと、方位は?」
「どうなってる?」
 まずはそれを確めようとした。しかしだ。 
 彼等はだ。前に見たのであった。
「あれは」
「何だあの巨大な戦艦は」
「それに周りのマシンや戦艦は」 
 そういったものを見てだ。わかったのだった。
「バックフラン軍」
「それも奴等の本陣かよ」
「そうみたいだな」
「ってことはだ」
 宙も言う。
「あの巨大戦艦は奴等の旗艦なんだな」
「そうみたいね」
 美和も宙のその言葉に頷く。
「あの巨大さを見れば」
「そうだな。しかしな」
 宙はその巨大戦艦を見てだ。あらためて言った。
「とんでもないでかさだな」
「どれだけあるのかしら」
「優にヘルモーズよりでかいな」
「そうね。あれよりもまだね」
「バケモノだな」
 宙はこうも言った。
「あれだけ大きいとな」
「本当にね」
「イデの流れは」
 ハタリがここで話す。
「機関室に集中していた」
「では」
「今回もやはり」
 ジョリバとモエラがハタリのその言葉に応える。
「ここに飛ばされたのは」
「イデの仕業か」
「イデは今度は何を考えてるんだ」
 コスモにもわかりかけることだった。
「一体全体」
「冗談じゃないわよ」
 カーシャはたまりかねた様に話した。
「あたし達はイデの駒じゃないわよ」
「しかしだ」
「しかしっていうのね」
「イデの力はまだよくわからない」
 ギジェはこうそのカーシャに話す。
「その力は無限に近いだろう」
「だからなのね」
「そうだ。今はこうなっても仕方ない」
「ギジェはまさか」
 宗介が言う。
「俺達とバッフクランに殺し合いをさせるのか」
「若しそうなれば」
 テッサが宗介のその言葉に暗い顔で返す。
「私達はこのまま」
「ちょっと、それじゃあ同じじゃない」
 小鳥がたまりかねて言う。
「人類補完計画と」
「そうだね。このまま戦うと」
 マサトもこのことを話す。
「同じになると思う」
「けれどこれは」
「これは?」
 マックスはミリアの言葉を聞いた。
「何だっていうんだい?」
「考え方にとってはチャンスね」
 ミリアはこう言うのだった。
「話し合いをするにしても決着をするにしても」
「どちらにしても」
「相手の司令がいるから」
 だからだというのだ。
「この場は最良の時かも知れないわ」
「僥倖と見るべきか」
 そしてだ。そのドバもこう言うのだった。
「今目の前に巨神が出て来たのはな」
「これはイデの導きか」
 ギンドロも言う。
「まさかとは思うが」
「どちらにしてもだ」
 どうかとだ。ドバはさらに話す。
「またとない好機であるのは確かだ」
「それはだな」
「そうだ。全軍攻撃だ」
 これがドバの決断だった。
「戦うとしよう」
「わかった。それならだ」
 こうしてだ。バッフクラン軍は攻撃態勢に入る。それを見てだ。
 イーグルがだ。こう言うのだった。
「どうやら彼等は」
「ああ、そうだな」
「来るね」
 ジェオとザズがそのイーグルに応える。
「話し合いはしないっていうのか」
「残念っていえば残念だけれど」
「それならば仕方ないのう」
 アスカも彼等と同じ調子である。
「やるか」
「はい、それではです」
「こちらもですね」
 シャンアンとサンユンはアスカに応えた。
「我等もまた」
「攻撃態勢に」
「ほなやるか」
「そうね。避けたかったけれど」
 タータとタトラも仕方ないといった感じである。
「降りかかる火の粉はや」
「振り払うしかないから」
「しかしこの数は」
「それが問題です」
 ラファーガはクレフに応えた。
「これまでと比べてもです」
「遜色ないまでじゃな」
「何かガルラ帝国を思い出すね」
「そこまでおるで、これ」
 アスコットとカルディナも話す。
「ここまでいるとはね」
「残念な話やで」
「戦い方はやはり」
「それしかない」
 カティはアルシオーネに述べた。
「一点突破だ」
「そうするのね」
「あの艦への呼びかけは」
 決断の中でだ。ベスはハタリに問うた。
「どうなっている?」
「駄目だ」
 ハタリは首を横に振って答えた。
「完全に無視だ」
「こちらからの通信はか」
「そうだ、無視を決め込んでいる」
 まさにだ。そうしているというのだ。
「これではだ」
「迷ってる時間はないな」
「その通りだ」
 ギジェはコスモに述べた。
「ここは話し合うにしてもだ」
「向こうの旗艦に突っ込むしかないな」
「よし、そうだな」
 ベスもここで決めた。完全にだ。
「敵の旗艦に特攻する」
「特攻か」
「死ぬ為の特攻じゃない」
 こうハタリにも言うベスだった。
「生きる為の特攻だ」
「そうした特攻もあるか」
「なければ今俺が作り出す」
 ベスは何処までも腹をくくっていた。
「その生きる為の特攻を」
「わかった。それならだ」
 ハタリも頷いた。こうしてであった。
 彼等は一点突破に向かう。それを見てだ。
 ドバもだ。正式に指示を出した。
「イデの巨神達を使うあの者達をだ」
「ロゴ=ダウの異星人達」
「あの者達を」
「この銀河より殲滅する」
 こう言うのだ。
「そうするぞ」
「了解です。それでは」
「今より」
 こうしてであった。双方前に出た。運命の戦いがだ。またはじまるのだった。


第百二十二話   完


                                    2011・5・19
 
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