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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第六十四話 作戦会議においてその四

「魔法少女の世界もトイズの世界も全部行ってますよ」
「フレイムヘイズの世界もよね」
「ブルマは男の浪漫ですから」
 何故かここで漢字だった。
「俺はあくまで追い求めていきますから」
「今度こっちの世界にその目的で来たら殺すわよ」
 アティアは完全に本気だった。
「わかったわね」
「えっ、じゃあ盗撮なしですか?」
「そうよ。っていうか本当に煩悩しかないのね」
「ブルマは男の浪漫ですから」
「最初こっちの学園に入って何かって思ったわよ」
 アティアもブルマについてはこう言う。
「殆どショーツだからね」
「それがいいんじゃないですか」
「ああ、こっちの世界は半ズボンだから」
 キンジは堂々と煩悩を語る織戸に突込みを入れた。これは本当のことであり実は彼はブルマについてはこれといった考えはなかった。
「ブルマはないからな」
「うう、俺は今猛烈に悲しい」
 実際に織戸は血の涙を流している。
「ブルマこそが漢の浪漫だというのにな」
「あたし達の世界にも来ないで下さいね」
 さやかが真顔で織戸に継げる。
「来たら真っ二つにしますから」
「殺すってのかよ」
「じゃあ袋叩きで止めておきます」
「折角ブルマがあるのにな」
「というかブルマって学校だけですよ」
 今言ったのはレスターである。
「俺達の世界にはないですから」
「じゃあ浪漫は」
「ロマンは知ってます」
「それは知ってますよね」
「けれど浪漫は」
 そこにあるのはただ表記する言葉の種類が違うだけではなかった。それこそ天と地程の違いがそこにはあった。
「わからないですし」
「知らないというんですか」
「はい、どうも」
「そういえばオートマタの世界には」
「そもそも学園がないです」
 ブルマがあるべきそれ自体がなかった。
「ですから」
「うう、浪漫を求めることは許されなくなってきているのか」
「いやいや、ここはだよ」
 嘆く織戸にアンダーソンが囁く。
「姿を消してだよ」
「そのうえで」
「そう。隠れ蓑は僕が持ってるからね」
「アンダーソン君が何故そんなのを持ってるんだ?」
「だって僕冥界人だからね」
 理由になっているようななっていないような返事だった。
「持ってるんだよ」
「今一つわからないけれど隠れ蓑さえあれば」
「そう、どんな世界でも行き放題だよ」
「いや、それだけじゃないな」
 織戸は燃えていた、彼は今究極の浪漫を見ていた。
「体育の授業中、いや着替え中も」
「忍び込み放題だね」
「シフォンさんやサテライザーさんの着替えも」
 燃える目で今二人を見ていた。
「覗けるんだ」
「私達の着替えは一瞬ですけれど」
 シフォンはにこりとして織戸の浪漫を潰した。
「パンドラの場合は」
「えっ、一瞬って」
「はい、制服に着替えるのも体操服も水着も」
「じゃあ寝巻きや私服は」
「勿論一瞬です」
「それじゃあ何の夢もないじゃないですか」
「更衣室はありますが着替えるのは一瞬です」
 織戸の夢をさらに砕く。顔はにこりとしているがよく見れば全身から凄まじいまでのオーラを発散している。
「残念ですか?」
「じゃあ俺は隠れ蓑で体育の授業中に忍び込むしかないんですね」
「そこで止めようとは思わないのです?」
「全く」
 織戸は血の涙を再び流しながらラナに答える。
 
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