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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第六十三話 スサノオの名乗りその九

「それはまた」
「コツがある」
「それで空中戦ができるんですね」
「そういうことだ。一旦跳び落ちる瞬間にまた跳ぶ」
 足場がないがそこでまた跳べるのはライダーの運動能力があってこそだ。
「そしてやっている」
「それで多段ジャンプで門矢さん達もですか」
「空にあがって戦う」
 そうするというのだ。
「だから安心してくれ」
「じゃあその時はお願いしますね」
「期待させてもらう。そしてだ」
 門矢は理子に話しながらさらに言う。
「降り立つその瞬間もだ」
「無防備ですね」
「そこを狙えばいい。そうして数を減らしてだ」
「後はですね」
「各個撃破だ」
 降り立つことができたグロンギ達もそうしていくというのだ。
「百六十いるがな」
「その全てをでしね」
「倒していく。それでどうだ」
「いいと思います」
 キンジは己のコーヒーを前に門矢に答えた。
「門矢さんの作戦通りで」
「よし、ならこれでいこう」
「後は他の世界の面々が来るだけね」
 アリアはコーヒーを手にしてそれを飲みながら話す。
「それでだけれど」
「スサノオだな」
「そろそろ出て来るって思ってるけれど」
「そうだな。そろそろだな」
「中々出て来ないわね」
 己の席、キンジと座る二人用の席の一方に座って述べる。
「今か今かって思ってるけれど」
「心配は無用だ、必ずだ」
「出て来るのね」
「それももうすぐだ」
 そのスサノオが出て来るというのだ。
「待っていればいい」
「じゃあ待たせてもらうわね」
「そうしてくれ。ではコーヒーを飲み終えたらだ」
「どうするの、今度は」
「こちらの世界を案内しようか」 
 所謂観光だ。アリア達をそれに誘ったのだ。
「今は」
「具体的には何処なの?」
「スカイツリーはどうだ」
「こっちの世界にもあるわよ」
 アリアは素っ気無く門矢に答えた。
「勿論東京タワーも皇居もね」
「そうか」
「何か両方共同じみたいだけれど」
「ではラーメンを食いに行くか」
「ラーメン?」
「熊本ラーメンのいい店を知っている」
 門矢はアリアを見ながらそのうえで話す。
「そこでどうだ」
「熊本ラーメン?乗ったわ」
 アリアはそのラーメンと聞くとすぐに述べた。
「それ大好きなのよ」
「残念だが生レバはないがな」
「本当に残念よ」
 アリアは生レバにはこの上ない嫌悪を見せて語った。
「今じゃお店で買って家で食べてるわよ」
「俺が切ってます」
 調理はキンジ担当だった。
「ただ。生レバは古いと本当に危ないですから」
「そうだな。あれはな」
「何かと難しいですね」
「同感だ。では今はラーメンを食いに行こう」
 門矢はぞんざいな、彼独特の物腰で一同に告げた。そのうえで全員でその熊本ラーメンの店に向かう。しかしここで。
 道の途中の歩道橋のところに女がいた。あの女だ。
 バラのタトゥの女は独特の不可思議な雰囲気を醸し出しながらそこにいた。そして門矢達を見据えながらこう言ってきた。
「私が今ここにいる理由は」
「スサノオね」
「そう。私達の王が会いに来たわ」
「今か今かって思ってたけれどね」
 アリアがそのバラのタトゥの女に応える。
 
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