仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第六十二話 知略その十
「やっぱりこれだけあると」
「充分過ぎる程高いわよ」
「私の中身なんて一五二しかないのに」
理子はぽつりとこんなことを呟いた。
「一七〇もあるなんて」
「というかライダーの人って皆背が高いよな」
「そうだな」
また武藤と不知火が話す。
「門矢さんも一八〇近いだろ」
「それ位はあるな」
「俺は一七八は」
その門矢が自分からその背を言う。
「やはり高いか」
「ええ、結構以上に」
「少なくとも俺達より高いですよ」
武藤と不知火は門矢に対してこう答える。
「仮面ライダーの人って皆そうなんですか?」
「背が高いんですか」
「男で一七〇ない人はあまりいないよな」
かく言う小野寺も優にそれ以上はある。
「一七五とかざらで」
「本当に高いですね」
キンジもその話にいささか引いた。
「そもそも光さんがそんなに低く見えないだけでも凄いですよ」
「まあ。俺達の世界じゃ戦うには体格も必要になるからかな」
小野寺は首を捻って考えつつ答えた。
「そのせいかな」
「体格ですか」
「ああ、それでじゃないかって思うんだけれどどうだろうな」
「シンケンジャー、戦隊の世界もある」
門矢はこの世界のことも話した。
「そこも大抵俺達と同じだけの大きさのある奴ばかりだ」
「つまり私はそっちの世界じゃ完全に子供なのね」
アリアはこのことを実感することになった。
「何か凄い嫌だけれど」
「私も。中身は隠せないからね」
理子も理子で難しい顔になる。
「ライダーが皆大きいのは嫌になるわ」
「他の世界の皆に言われて驚いたよ」
かく言う海東自身もその中に入っている。
「僕達が大き過ぎるって言われてね」
「というと他の世界だと違うのね」
「うん、僕達が大き過ぎるんだって」
「確かに皆大きいじゃない」
それをアリアも言う。
「流石にバスケットボーラー程じゃないけれど」
「あれは大きいなんてものじゃないだろ」
キンジもそこは突っ込みを入れる。
「特別だろ」
「それはそうだけれどね」
「まあとにかく。こっとの世界でも戦うことになるか?」
「その可能性はある」
門矢はその危険性を否定しなかった。
「実際にこの世界でも戦いは絶えない」
「やっぱりそうなんですか」
「俺達は今は武偵の世界を行き来しているがだ」
「こっちの世界でも」
「そうだ、戦いは続いている」
そうだというのだ。
「だから注意してくれ」
「そういえばグロンギにしても」
「元々この世界の存在だ」
スサノオがあちらの世界に送り込んできているというのだ。
「その他にもこの世界には色々な敵が出て来た」
「アンノウンにしてもワームにしてもですね」
「オルフェノクやイマジンもだ」
「色々いますね、本当に」
キンジはここでは神妙な顔になっている。
「じゃあ本当にこっちの世界でも」
「その時は頼む」
「わかってます。こっちの世界でもあっちの世界でも」
キンジは微笑んで門矢の言葉に答える。
「やらせてもらいます」
「そうしてくれ」
「はい、それじゃあ」
キンジは確かな笑顔だった。そしてそれは他の武偵達も同じである。
白雪は抹茶と羊羹を楽しみながら言う。
「最初はこの世界に戸惑いましたけれど」
「それでもですね」
「私達は一緒に戦っている仲間ですから」
既にその意識が全員にあった。
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