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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第六十二話 知略その九

「コーヒーがいいんだよ」
「そしてお茶がですね」
「そう、美味しいんだよ」
「それはいいことですね」
「コーヒー、お茶もそうだけれどね」
 ここでは同じものになっていた。
「戦いの合間に飲むと最高だよ」
「そうそう、コーヒーもお茶もね」 
 理子は今はコーヒーを楽しそうに飲んでいる。カップを右手に優雅に持ってそのうえでこう言ったのである。
「美味しいのがあると全然違うのよ」
「まあインスタントなら誰でも美味しくなるけれどね」
 アリアはここでもインスタントコーヒーにこだわる。何だかんだでそちらも気に入っていることがよくわかる。
「それでも美味しいコーヒーは違うわ」
「代用コーヒーは」 
 レキはぽつりと凄いものを話に出した。
「それは」
「今そんなのあるの?」
「実は日本の麦茶がその味」
「じゃあ美味しいんじゃないの?」
 アリアは少しきょとんとした顔になってレキに返した。レキも今飲んでいるのは普通のコーヒーである。代用ではない。
「そう思うけれど」
「熱い麦茶」
「麦茶は冷やすものでしょ」
「そう。だから慣れないと」
 美味しくはないというのだ。
「そういうものだから」
「ううん、温かい麦茶はちょっとね」
 アリアも微妙な顔になっていた。
「あまり飲みたくないわよね」
「というか麦茶は冷やしてでしょ」
 理子もこう言う。
「あっためたら意味ないでしょ」
「俺もそう思う」
 門矢も同じ考えだった。
「流石にそれはな」
「そうよ。麦茶は冷やして」
 アリアはさらに言う。
「西瓜と一緒にないと駄目よ」
「西瓜もか」
「夏の最強の組み合わせよ。後はね」
「後はか」
「西瓜にはお塩よ」
 これも忘れないアリアだった。
「それもないとね」
「こだわりだな」
「夏はこれよ」
 アリアは門矢に断言さえする。
「アイスクリームとアイスコーヒーもいいけれどね」
「洋風もいいか」
「そっちも捨て難いわね」
「あと浴衣だな」
「ああ」
 武藤と不知火はこれも忘れていなかった。
「女の子の浴衣な」
「それもないとな」
「アリアちゃんとか似合いそうだけれどな」
「しかも蝶々の帯でな」
「帯はちゃんとしたのを締めるから」
 アリアは二人をじろりと見据えてこう言い加えた。
「あんな子供みたいな帯締めないわよ」
「みたいってそのものでしょ」
 理子はアリアに少し意地悪に突っ込みを入れた。
「アリアの場合は」
「そこでそう言うの?」
「だって背も胸もないじゃない」
「だからそのうち大きくなるわよ」 
 アリアはその理子に八重歯を牙の様に出して反論する。
「光みたいな背になって」
「私ですか」
「門矢達が大きいからあまり気付かないけれどあんた背高いわよね」
「ええと、それは」
「具体的にどれだけあるの?よかったら教えてくれる?」
「一七〇ですけれど」  
 光はアリアにその背を話す。
 
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