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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第六十二話 知略その二

「じゃあ皆で立ち食い蕎麦屋に行って」
「桃饅はないの?」
 アリアはそれを所望だった。
「私あれが好きだけれど」
「桃饅?」
「そう。あれも食べたいけれど」
「じゃあコンビニにも寄ろうか」
 不知火はアリアの話を聞いてこう言った。
「そこで桃饅も買って」
「何か俺の世界や士の世界と同じ感じなんだな」
 門矢はアリア達の話からこんな言葉を口に出した。
「立ち食い蕎麦屋があってコンビニがあって」
「文明のレベルが同じだとやりやすいところが多いね」
 それは海東も言う。
「だからその分は楽かな」
「そうですね。とりあえず急いで食べた方がいいですね」
 光は武藤達にその店を紹介してもらいながら話した。
「さもないと本当に何時グロンギが出て来るかわからないですから」
「グロンギは神出鬼没」
 レキもこのことは嫌になる位わかってきていた。
「そのことも踏まえて動いた方がいいわね」
「それにしてもグロンギの行動パターンは怖いな」 
 キンジは門矢達から聞いた話を思い出していた。それぞれのグロンギの行動の話だ。
「振り向くな、か」
「カマキリだな」
「普通に街中を歩いてですよね」
「そうだ、首を切って来る」
 このグロンギのことも知られていた。
「振り向くな、と言ってくる」
「それで振り向いたら首が落ちるんですよね」
「このグロンギの話は世界的な話題になった」
「幾ら報道管制しても出る話が出るものよ」
 アリアはこのことを指摘した。
「それこそ何をしてもね」
「まずい話程な」
「ましてや門矢達の話だとね」
 アリアはキンジに応えながら話していく。
「情報統制してなかったのね」
「殆どありのまま伝えていた」
 報道していたことも話す門矢だった。
「その結果大騒ぎにもなった」
「そうするしかなかったからなのね」
「やはり隠せなかった」
 それが無理だったというのだ。
「それにいきなり警察署で暴れて一面に出たからな」
「もうその時点でアウトだったのね」
「それで逐一報道されるようになった」
 いいか悪いか別にしてそうなったというのだ。
「グロンギ達がな」
「というかカマキリとかヤマアラシとかウミヘビの連中が報道されたら」 
 理子はこのことを言う。
「パニックになるんじゃ」
「実際になった」
「そうなりますよね」
「グロンギにより世界的な恐慌になった」
 情報が全世界に広まった、それならば当然のことだ。
「何しろグロンギの知能は高い」
「人間並だから」
「しかも文明の利器を使って移動もできる」
 しかも人間の姿にもなれる、条件は揃っていた。
「それ故にだ」
「というかパニック状態だったんですね」
「その通りだ。恐ろしい状況だった」
「今の状況よりよっぽど危ないじゃない」 
 アリアはここまで聞いて眉を顰めさせて言った。
「今は少なくとも一人だけ出て来るから」
「そうだな。それにグロンギを知っている人間も限られてる」
 キンジもそのことについて言及する。
「それなら」
「まだずっとましね。けれどあれね」
「あれってどうしたんだよ」
「厄介なことは厄介よ」
 この事情は変わらないというのだ。
「そうした危険な連中が相手っていうことはね」
「武偵殺しの話は聞いた」
 門矢もこの話はアリア達から聞いている。その話もしたのだ。
「確かに危険な状況だったな」
「グロンギはそれ以上ね」
「遥かに危険だ」
 まさにそうだとアリアに返す。
 
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