仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第五十八話 あっ、皆揃いましたその十一
「お尻のことをね」
「ふむ。確かにのう」
サラスが後ろから真魚のスカートに包まれているがはっきりとそこにある後ろの部分を見て評論をした。その評価はというと。
「よく尻じゃな」
「いつも言われるのよ。見られて」
「これだけの尻、見られて当然じゃ」
まじまじと見ての言葉だ。
「真魚の尻は最高じゃ」
「あの、サラスさんもちょっと」
「安心せよ、わらわは百合ではない」
そのことは保障するサラスだった。
「そうした趣味はない」
「だといいけれど」
「ノーマルじゃ。とはいってもじゃあ」
今度は妖しい目で歩を見ての言葉だった。
「糞ダーリンはゾンビじゃがそれもまたよし」
「えっ、俺狙われてる?」
「前はよい。後ろの趣味はどうじゃ」
サラスの目はいよいよ妖しい輝きを増す。その目で歩の後ろを見続けている。
「禁断の味じゃぞ」
「サラスって女の子だよね」
「ないことは事実じゃが付けることは出来る」
少し聞いただけではわからないが意味を理解すればこれ以上はないまでに、ノーマルの男なら誰もがそう感じる言葉だった。
「ほれ、どうじゃ」
「それって凄く痛いんじゃ」
「何、痛いのは最初だけらしいぞ」
「やっぱり痛いらしいから」
「安心せよ。そこから先は止められぬらしい」
こう言ってそうしてだった。サラスは歩のその後ろにつこうとする。しかし歩はその後ろを己の両手で覆ってから言う。
「遠慮します」
「何だ、折角結ばれようと思ったのにのう」
「それだけは嫌だから」
「よいと思うぞ。どうじゃ?」
「待て、歩の相手は私だぞ」
トモノリはサラスの前に身を乗り出して出て来た。
「私が歩の許婚だからな」
「許婚でもじゃ」
「でもだと?」
「わらわは糞ダーリンの尻を愛しておる」
笑みの中の危険なものが増してきていた。
「何時かはわらわのものとするぞ」
「私のものじゃないのか」
「尻だけは別じゃ」
「尻もあたしのものだ。だからだ」
トモノリも強く力説する。
「渡さないからな」
「ふむ。ではどうするのじゃ」
「私が掘ってやる」
こんなことも言うのだった。
「是非共な」
「ふむ。では奪い合いじゃな」
「歩の尻は私のものだからな」
「ではわらわも負けぬぞ」
「受けて立つぞ」
何か奇妙な対峙になっていた。サラスは動かずトモノリは必死の形相だ。しかし二人共その全身から怪しいオーラを放っている。
そんな二人を見て氷川は首を捻ってこう言った。
「怪しい以前に」
「また別なんですよね」
アンダーソンもそのことを言う。
「もう怖いっていうか」
「確かに。これは」
「歩君の日常は危険に満ちているんですよ」
「仮面ライダーの日常も危険だけれど」
「そうしたものとはまた別にですね」
「うん、これは危ないね」
氷川は対峙を続けるサラスとトモノリを見続けている。
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