仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第五十五話 絆の収穫その十一
「明智さん」
「わかってるわよ!」
心衣はその巨大な銃を小さな身体全体で持っていた。そのうえで。
上にいるスサノオに照準を定めた。ロックオンだった。
そのロックオンからだった。今度は心衣がシャーロックに言う。
「いけるわね、まだ!」
「はい!」
「ここはあんたのトイズでね!」
「あれですよね!」
「降らしなさい、思いきり!」
こうシャーロックに言うのだった。
「星の雨をね!」
「わかりました!」
シャーロックは心衣の言葉に応えてこれまで以上の力を出した。それは地面の小石やスサノオに向けたものではなかった。
「何っ、あれは」
「空に」
戦いながら神津と小林がその天に届いたトイズを見て言う。トイズは衝撃波となって天に届いたのだ。
「まさかと思うが」
「シャーロック、君は」
「やれます!」
そのトイズを放つシャーロックの言葉だ。
「私は絶対に」
「君がやれるというのならね」
小林とシャーロックの距離は開いていた。だが。
彼はシャーロックの背に来ていた。心でそこに来て告げた。
「やってみるといいよ」
「小林さん、有り難うございます」
「君達の心を見せるんだ」
言葉は一人称でもなく力でもなかった。
「そうするんだ」
「はい、今ここで!」
シャーロックは開いた両手を上に掲げ続けている。空に。
そしてその夜空からそれが降りてきた。それはというと。
「隕石!?」
「星を降らせた!?」
それを見て誰もが言う。
「トイズを空に放って隕石を操って」
「それで大気圏内にまで」
「後はです!」
隕石がスサノオに向かって降り注ごうとする中でだった。それを操るシャーロックがダブルとアクセルに告げた。
「お願いします!」
「ああ、わかった」
「じゃあ僕達もね」
「出すか、切り札を」
三人のライダー達はそれぞれ言いそのうえでだった。
宙を跳びながら渾身の力を込めていく。そして。
二人共手にしている剣を出しスサノオに突進する。そこにアルセーヌの雷、心衣の銃、シャーロックの星が迫る。
三人の少女達の攻撃に合わせて二人のライダー達はスサノオに突進した。それはまさに空を駆っていた。
そうしながら神に突っ込みその剣を突き刺す。凄まじい衝撃が彼等を襲う。
「翔太郎、今だ!」
「ああ、力を注ぎ込む!」
「俺もだ!」
ライダー達は剣を刺したうえでそこから彼等の力をスサノオに注ぎ込んでいた。そして。
それと共に三人の少女達の攻撃がスサノオを撃った。すると。
スサノオの身体、テラードーパメントのそれが上下左右に大きく歪みそれからだった。その全身から眩いばかりの光が放たれ。
後には何も残っていなかった。スサノオのこの世界での身体は完全に消え去った。
それを見てからライダー達とアルセーヌは一旦着地した。そのうえでこう話した。
「やったか」
「多分ね」
左にフィリップが答える。
「この世界での身体は消し飛ばしたよ」
「そうか。そういう意味では、だな」
「僕達はこの世界でも勝ったよ」
それは果たせたというのだ。
「無事ね」
「それはいいことだな。けれどな」
「うん、スサノオはまだね」
どうかというのだ。彼は。
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