仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第五十二話 消されたトイズその十二
「それでキュウべえ?みたいな娘と仲が悪いようで悪かったのね」
「それは一応シャーロックちゃんじゃないだろ」
左はそこは突っ込みを入れた。
「けれど確かに聞いたんだな」
「はい、五キロ先の針が落ちた音が聞こえてきました」
「そうか。それは何よりだな」
「とにかくこれでトイズは戻ったね」
それでいいとだ。フィリップは言った。
「よかったよ。本当にね」
「あの、まさかここでトイズが戻るなんて」
シャーロックは左のバイクを空中で動かしながら言っている。窓から見てきている。
「嘘みたいなんですけれど」
「嘘じゃない。けれどな」
「けれどですか」
「トイズが戻ったということはな」
「わかってると思うけれどね」
左だけでなくフィリップも言う。
「トイズが戻ったからにはな」
「スサノオとの戦いが待っているよ」
「はい、私達頑張ります」
明るく強い声でだ。部屋に戻ったシャーロックが応えてきた。
「宜しくお願いしますね」
「こちらこそな。ところでな」
「ところで?」
「あんた今さっきまで俺のバイクをサイコキネシスでお手玉してたよな」
「それが何か?」
「今俺のバイクはどうなっているんだ?」
左がシャーロックに問うのはこのことだった。
「あんた今ここにいるけれどな」
「あっ、そういえば」
ここでシャーロックも気付いた。衝撃の事実に。
「今思い出しました」
「おい、コントロールしてたのはあんただよな」
「はい、サイコキネシスで」
「じゃあどうなるんだ、俺のバイクは」
「それは」
「あーーーーっ、バイクが落ちてきてる!」
ネロは事務所の窓からその光景を見て叫んだ。
「しかもたまたま通りがかった自衛隊の戦車の上に!」
「どうして街に自衛隊の戦車が!?」
コーデリアはここでも演劇漫画の驚いた顔になる。
「このままバイクと戦車が激突すれば」
「ああ、僕達のバイクは特別だから」
フィリップはこの状況でも冷静だった。
「そう感嘆には壊れないけれど」
「おい、流石に戦車とぶつかるとやばいぞ」
「それはそうだね」
「すぐに何とかしないと」
「じゃ、じゃあ私のトイズで」
シャーロックが慌てて言う。
「バイクを空中で止めます!えい!」
「シャロ、それ戦車だって!」
慌てたシャーロックは今度は戦車をサイコキネシスでお手玉をしだした。戦車に乗っている自衛官の人達が大騒ぎをしだす。それでネロが突っ込みを入れる。
「自衛官の人が可哀想だろ!」
「ご、御免なさい!」
「ああ、自衛隊の人達に悪いことしたなあ」
「というかどうして自衛隊が町の道路にいるの?」
コーデリアはこのことに疑問を向ける。
「私今はじめて見たけれど」
「この世界でも普通は戦車は公道を歩けないよ」
フィリップは法律の知識も備えていた。
「君達の世界でもそうみたいだけれど」
「ならどうしてここに」
「理由はわからないけれど。あの戦車一両十億円だからね」
「じゅ、十億!?」
「お寿司もステーキも食べ放題!」
「豚の丸焼きも!
「いや、それどころじゃないからな」
左が驚く面々に突っ込みを入れる。
「そこまでになるとな」
「あの、とにかく」
エルフィールが混乱の中で左達に言う。
「今はバイクと戦車を何とかしませんよ」
「そ、そうでした!戦車はとりあえず降ろして!」
「バイクどうするんだよ!」
「そうだ、左さん仮面ライダーですよね!」
「それなら変身してすぐに!」
特にシャーロックとネロが騒がしい。その中でだ。
左も実際にフィリップと動きを合わせて変身してばいくを受け取りに向かった。何だかんだでトイズが戻っても騒がしい面々だった。
第五十二話 完
2012・7・26
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