仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第五十一話 Wの同盟その十
「背は低いやろ。それで歌上手いやろ」
「よくおわかりになられましたね」
「正解やねんな」
「はい、そうです」
その通りだというのだ。
「明智さんは小柄で歌を得意とされてます」
「やろな。実は一人雰囲気そっくりな娘知ってるねん」
亜樹子はアルセーヌとラットも見て言う。
「あんた達もやで」
「私もですか」
「俺か?何か気になるな」
「まあそれは実際に会う時のお楽しみってことでや」
「世の中似ている相手はいるものですが」
「そうした奴もいるんだな」
アルセーヌとラットにしては他人事ではなかった。そして心当たりがないとは決して言えないことだった。ラットはこんなことも言った。
「そういえば俺何処かの世界で先生でな」
「私が生徒でしたね」
「そうなんだよな。そんな世界にもいた気がするんだよ」
「考えてみればおかしなことです」
首を捻って言うラットとアルセーヌだった。そうした話をしてだ。
アルセーヌはあらためて左に話したのだった。その話すことは。
「では。ミルキィホームズにです」
「ああ、わかった」
「まずは彼女達だね」
「あの娘達の部屋は寮の屋根裏です」
そこだというのだ。
「すぐに向かって下さい」
「それで俺はだな」
「はい、警察です」
照井はそこだというのだ。
「G4、そして神津さんがおられます」
「その神津という奴がG4のか」
「指揮官にあたります。実はG4はそれぞれでもそれなりの力を発揮しますが」
アルセーヌはここでこうした話をした。
「神津さんがいると」
「本来の力を発揮するんだな」
「頼りになる指揮官です」
それが神津だというのだ。
「G4にとっても」
「そうか。その神津とも会うか」
「照井さんのお話をどうして信じて頂けるかが問題ですが」
「その心配は無用だ」
すぐにこう返す照井だった。
「俺に考えがある」
「お考えがですか」
「ああ、任せてくれ」
自信に満ちた声での言葉だった。
「それならな」
「自信がおありですね」
アルセーヌは照井のその目を見て述べた。
「それも確かな」
「だから言うんだ」
「では信じさせてもらいます」
これがアルセーヌの照井への返答だった。
「貴方という人を」
「それじゃあな」
「しかし。怪盗に探偵に警察に」
アルセーヌは考える顔で述べていく。
「相容れない存在同士であってもね」
「それでもだな」
「まずは人間ですね」
「ああ、怪盗であっても探偵であってもな」
そして警官であっても。照井が言いたいのはそれだった。
「人間なんだよ。まずはな」
「全ての根幹にして最も重要なことですね」
「忘れやすいことだけれどな」
だがそれでもだというのだ。
「一番大事なことだよな」
「はい、確かに」
「じゃあ。スサノオと戦う為に俺達は仲間になる」
「人間として」
とにかくこのことに全てがはじまっていた。ライダー達も怪盗帝国も人間であるからだ。その心が。
「おそらくこの戦いは長いものになるでしょうね」
「わかるんだな。そのことが」
「貴方達は外の。私達の世界以外から来ています」
アルセーヌは推理した。怪盗だが今は推理をしてみせたのだ。
「そして他の世界にもスサノオは介入しているとなれば」
「その通りだ。俺達は実際に多くの世界を巡って戦ってきている」
仮面ライダー、そして戦士達はだ。多くの世界でスサノオの仕掛けることに立ち向かいそうして打ち勝ってきているのだ。人間として。
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