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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第四十四話 デンライナーでの騒動その十四

「杏子ちゃんの槍は払うことは」
「ああ、できるぜ」
 可能だとだ。杏子も答えを返す。
「それはな」
「なら大丈夫ね」
「ああ。そういえばああした場所じゃ刺すよりもな」
「払う方がいいのよ」
「木が障害にになるんだな」
 杏子はいささかしみじみとした口調になって言った。
「そうなんだな」
「そう。だからね」
「じゃあ払うな」
「そうした方がいいわ」
「マミさんだと問題ないけれどな」 
 杏子はマミの武器のマスケット銃から言った。
「吹き飛ばせばいいからな」
「そう。私やさやかちゃんはいいけれど」
「まどかも弓だしな」
 ほむらは銃火器だ。問題外である。
「刺さっても次撃てばいいからな」
「そう。さやかちゃんは斬るから」
 木には刺さらないというのだ。
「そこが違うのよ」
「払ってくか」
「まあ。一番いいのは」
 マミはちらりとだ。二ックを見た。そしてこう言うのだった。
「斧ね」
「ああ、木を斬るからだよな」
「そう。樵じゃないけれどね」
「そうか。斧がいいんだな」
「斧って戦っても強いし」
「そういうことにも役に立つんだな」
「その通りやで」
 ニックと同じく斧を使うキンタロスも出て来た。
「斧は頼りになるで。何でも斬れるからな」
「力は必要だけれどね」
 ここで言ってきたのはウラタロスだった。
「まあキンちゃん位力があれば問題ないけれど」
「戦いは力や」
 キンタロスは顎に手を当てて首を動かした。するとゴキ、という音が鳴る。
 その音を響かせながらだ。また言うのだった。
「力があれば勝てるんや」
「第一は頭じゃないかな」
「ダンスじゃないの?」
「いや、誇りだ」
 ウラタロスだけでなくリュウタロスにジークも出て来る。
「まあ。僕の杖も使えるけれどね」
「銃で撃てばいいんじゃないの?」
「空を飛べばそれだけ有利に立てるが」
「まああれだな。斧が木の多いところで有利なのはわかったさ」
 杏子は多くを言わずこのことだけをよしとした。だが。
 只一人放置されようとしたモモタロスも出て来てだ。こう彼女に抗議してきたのである。
「おい、俺にも聞けってんだよ」
「ってあんた剣だから関係ないだろ」
 槍とは違う。だからだと反す杏子だった。
「剣は斬るだよ」
「突き刺すこともするだろうが」
「そういえばそっか」
「まあな。確かに斬ることがメインだけれどな」
 モモタロスの戦闘スタイルでは基本そうなのだ。
「けれどだよ。俺にも聞けよ」
「何だよ、そんなにあたしに話を聞いて欲しいのかよ」
「さもないと出番ねえだろ」
「君そういうのことに随分こだわるよね」
 キュウべえがモモタロスに突っ込みを入れる。
「出番とかそういうのに」
「当たり前だろ。目立ってナンボだろうがよ」
「それはその通りだけれどね」
「それでだ。そこの白いの」
「僕はキュウべえだよ」
「名前なんかどうでもいいんだよ」
 基本名前を言わないのがモモタロスだ。言うのは良太郎位であろうか。
「とにかくな。手前は出番あるみたいだな」
「そっくりさんは多いね」
「それだけ出番があるよな。けれど出番ってのはな」
「それはどういったのかな」
「勝ち取るものなんだよ」
 モモタロスはこう力説するのだった。
「わかったな、そのことが」
「まあね。君が必死なのはわかったよ」
「おうよ、同じ81関係でもな」
 またこの話題になる。
「出番だけは譲れないからな」
「というかモモタロスさんってそっくりさんいないからね」
 さやかが素で身も蓋もない突込みを入れた。
 
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