仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第四十四話 デンライナーでの騒動その十三
そしてその顔でだ。こう良太郎に答えた。
「僕は絶対に負けないよ」
「そうするといいよ。まずはね」
何につけても己を保つことだとだ。良太郎はジェリオにアドバイスをした。そうしたアドバイスをしたうえでだった。
ジェリオは一旦自分が座っている席の背もたれに身体をもたれかけさせた。
そのうえで少しリラックスした様な顔になりだ。こう言ったのだった。
「じゃあ。何が出て来てもいい様に心構えはしておくよ」
「うん、そういうことでね」
良太郎も微笑んでジェリオに告げる。そうした話をしながら。
デンライナーの中でもくつろいでいる彼等だった。そしてその彼等に車掌が言ってきた。
「では皆さん」
「はい、出発ですね」
「そろそろですね」
「そうです。出発です」
車掌はいつもの温厚な笑みで淡々と述べる。
「では宜しいですね」
「はい、お願いします」
「それでな」
良太郎と桜井が応えてだ。そのうえでだった。
一行はデンライナーが出発するのを待った。その中で。
ふとだ。ルイズが窓の外を見ながらだ。こう言ったのである。
「また。魔法学院に帰って」
「ああ、勉強するんだよな」
「一応まだ魔法学院の生徒だしね」
領地を貰ったりもして色々あったがだ。ルイズは魔法学院には在籍しているのだ。
だからこそだ。今こう切実に言うのだった。
「卒業はしておかないと」
「だよな。やっぱり学校は卒業しねえとな」
「折角入ったんだから」
それ故にだというのだ。
「だからね。何とかね」
「そういえば俺だってな」
「そうそう。才人もよね」
「まだ高校生だからな」
彼の本来の世界ではそうなのだ。一応あちらの世界ではちゃんと学校にも通っている。
「卒業しないとな」
「そうよね。本当に」
「ああ、あたし暫く学校行ってなかったんだけれどな」
杏子が出て来て言ってきた。
「今でこそ一応通ってるけれどな」
「というか御前はちょっと駄目過ぎるだろ」
「何があっても学校は行きなさいよ」
才人とルイズは杏子を横目で見ながら突っ込みを入れた。
「で、今マミちゃんと一緒に住んでるのかよ」
「あの娘の分まで食べてるのね」
「おい、人を無駄飯食いみたいに言うなよ」
「これで戦ってないとまんまだろ」
「そうよね。完全にね」
「あたし何かぼろくそだな」
杏子も今は引くしかなかった。あまりにも分が悪かった。
それで今は少し大人しくなったがだ。すぐにそこにマミも来て杏子に微笑んでこう告げたのだった。
「ちょっと杏子ちゃんいいかしら」
「あれっ、どうしたんだよ急に」
「ちょっとね。デンライナーにいる間にね」
「ああ、何かあるのかよ」
「ちょっと気になることがあって」
それでだ。声をかけてきたというのだ。
「いいかしら」
「気になることって何だよ」
「杏子ちゃんの武器だけれど」
「槍かよ」
「ええ。どうもエルフの国は森の中にあって」
槍と森、この関係の話だった。
「森の中は木でしょ」
「ああ、下手に突き刺したらか」
「そう。槍が刺さって抜けなくなるわよね」
「本当に下手したらそうなるよな」
「そのことは気をつけてね」
「だよな。刺さったら抜かないといけないからな」
「その抜く隙を作ったら駄目よ」
マミの言うことはここがポイントだった。
「一番大事なのことが刺すよりもね」
「ああ、払うことか」
「そう。あちらでの戦いはそうしてね」
「じゃああれか。薙刀みたいに払うんだな」
「その方がいいと思うわ」
まさにそういうことだった。マミが言うには。
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