仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第四十三話 エルフ軍強襲その十 一
「さて、ちょっとやそっとじゃ敵艦は陥落しないでしょうね」
「敵の旗艦ならやっぱりね」
モンモランシーも使い魔を出している。彼女もだ。
「下手な火を使っても燃えないと思うわ」
「じゃあやりがいがあるわね。というかね」
「というか?どうしたの?」
「あの敵艦かなり攻撃を受けてるけれど」
王宮から砲撃を無数に受けている。しかしだった。
その旗艦は全く動じていない。びくともしていない。
しかもだ。魔法を受けてもだった。
アンリエッタが巨大な氷球を下から放った。だが。
その直撃を受けてもびくともしない。それを見てモンモランシーは言うのだった。
「全然効果ないわね」
「普通あんなの受けたら穴が開くどころじゃないけれどね」
「何で沈まないのかしら」
「そう言ってもいいわね、あそこまで頑丈だと」
「火の球を受けても平気だし」
それの直撃も受けた。だが、だった。
敵の旗艦はびくともしない。それを見てかえって安心したキュルケだった。
そのうえでだ。こう言うのだった。
「どれだけ火の魔法を使っても安心できるね」
「そうね。それじゃあね」
こう言ってだ。そのうえでだ。
彼等は接舷に向かう。だがだった。
敵の飛竜達がまだ来る。しかしその飛竜達には。
ジェリオにタバサがだ。それぞれの剣と魔法を振るい相手をする。ジェリオはその飛竜の上から才人に対して言ったのだった。
「ここは僕達も任せてくれ」
「頼む、じゃあ俺達はな」
「敵の旗艦に入ってくれ。おそらく『彼』はそこにいるよ」
「ああ、『奴』がな」
才人も接舷用意に入りながらジェリオに応える。
「いるよな。間違いなくな」
「では。頼んだよ」
「わかった。行くか!」
「よし、クライマックスだぜ!」
モモタロスも跳びながら言う。そうしてだった。
航空戦艦は遂に敵の旗艦に接舷した。橋がかけられそこから一気に雪崩れ込む。
橋の上を駆けて一気に敵艦に乗り込み。才人は剣を振るう。
群がるエルフ達を次々に退ける。その後ろにはルイズがいて虚無の魔法を放つ。
それを放ちながらだ。ルイズはこう才人に言うのだった。
「才人、無茶はしないでね」
「おい、ここで無茶はするなっていうのかよ」
「当たり前でしょ。冷静さを失ったら駄目なのよ」
言いながら虚無の弾丸を放ちだ。ルイズは目の前のエルフを一人吹き飛ばした。
腹に直撃を受けたエルフはもんどりうって倒れる。そこに仲間のエルフ達が駆け寄る。
そのエルフ達の動きを見ながらだ。ルイズは言うのだった。
「下手に倒すよりもこうしてよ」
「敵を怪我させてっていうんだな」
「その怪我人に敵が余計につくでしょ」
「ああ、その分敵の戦力は落ちるよな」
「倒すだけが戦いじゃないの」
ルイズはそこまでわかっていた。
「こうして動けない敵を増やしていくのよ」
「そうか、そうしたやり方もあるんだな」
「えっ、そうなのかよ」
その話を聞いて驚いたのはモモタロスだった。ソードフォームは敵の旗艦の甲板に上がってきていた。そのうえで剣を縦横に振るっている。
彼はエルフ達を倒しながらだ。ルイズに驚いた声で言ったのだ。
「俺いつもこうしてな」
「あんた、戦うにあたって何考えてるのよ」
「そういえばあまり考えてねえな」
モモタロスは首を捻りながらこう返した。
「ただ敵をぶっ倒すことだけんだな。考えてるのは」
「ほら、悪い例がここにいるから」
ルイズはここぞとばかりにだ。モモタロスを指し示しながら才人に話す。
「まあ悪い例って言ってもそこまでじゃないけれどね」
「それでもかよ」
「敵を無闇に倒していいってことじゃないのよ」
「要は戦えない敵を増やせばいいのよ」
「おい、じゃあ俺は何なんだよ」
「悪い例ってところまではいかないって言ったじゃない」
「それでもあまりいい例じゃねえだろ」
「気にしたら負けよ」
「気にするよ馬鹿野郎!」
ついこう返すモモタロスだった。だがそうした話も。
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