仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第四十話 会えるって信じてたからその八
「ではまさかとは思うが」
「ここでまた」
「気が凄く大きくなってきてるよ」
二人の言葉をよそにだ。キュウべえは言っていく。
「これは間違いないね」
「そうね。これは」
「また来やがるな」
マミと杏子もその気配を感じ取っていた。そうしてだった。
先程スサノオが出て来た方を見た。そこにだ。
スサノオが出て来た。だが今度はあのオルフェノクの王の姿だ。その彼を見てだ。幸村が呆れた様に言う。
「全く以てしぶとい奴じゃのう」
「そうね。嫌になる位ね」
アティアは幸村に応えながら実際にその顔を顰めさせている。
「幾らでも出て来るのね」
「しかし一度の戦いで二回出て来たのははじめてじゃ」
幸村はこのことを指摘した。
「これはどういうことじゃ」
「もう一つ見たいものがあるからだよ」
そのスサノオの言葉である。
「だからなのだよ」
「見たいもの、か」
ファイズはそれを聞いて言った。
「となると、か」
「既に彼女は戻ってきた」
まどかを見ながらだ。そのうえで言ったのである。
「しかしそれでもだ」
「今度はこの娘の力を見たいんだな」
「そうだ。実際の戦闘力はどうなのか」
それをだ。戦いによって知りたいというのだ。
「見せてもらおう」
「あのね。いい加減にしなさいよ」
さやかがスサノオを見上げて抗議する。
「あんた一回負けたんでしょ。じゃあもういいじゃない」
「そうですわ。今回はもう諦めたら如何でして?」
ガネッサもさやかと同じくスサノオに抗議する。
「貴方はこの世界では敗れましたわ。それなら」
「また他の世界で戦うわよ。だからね」
「ははは、生憎だがそれでは私の気が済まない」
スサノオはあえて自己中心的に言ってきた。
「私の我儘だが。どうだ」
「俺が相手をしてやる」
ファイズがそのスサノオを見上げてきた。
「それでいいな。また俺が倒してやる」
「あの時と同じくか」
「ああ、覚悟するんだな」
言いながらだ。ファイズは出してきたそのコントローラーを操作した。そうしてだった。
空から光を受けてだ。赤い姿ブラスターモードになった。その姿になったうえでだ。
己の前に来ていたスサノオを右手の人差し指で指してだ。こう言った。
「今からな」
「いえ、待って下さい」
だがここでだ。もう一人出て来た。
まどかだった。まどかはその手に弓矢を出していた。それを構えながらだった。
「私も戦います」
「おい、君もかよ」
「はい、スサノオが見たいというのなら」
それならばだというのだ。まどかも。
「私は戦います」
「いいんだな、それで」
「ちょっと、乾さん待って下さい」
さやかがだ。慌てた感じでここで言ってきた。
「スサノオの言葉に乗るんですか!?」
「ああ、そうする」
「けれどあたし達勝ったんですよ」
さやかはこのことを言う。だからこの世界ではもう戦う必要がないというのだ。
だがそれでもだ。ファイズは言うのだった。
「俺は受けた喧嘩は買うんだよ。絶対にな」
「だからなんですか」
「ああ、だから俺は戦う」
「私もだよ、さやかちゃん」
まどかもだ。さやかに顔を向けて言ってきた。
「スサノオと戦うよ」
「どうしてなのよ、まどかまで」
「だって。スサノオと戦うことが人間だから」
それ故にだというのだ。まどかはここでも微笑んでいる。
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